青春は血を使いながら生きていこうと思う   作:白花 遥

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作者でーす。
最近TRPGを久しぶりにやって、楽しい夏を過ごしてます
今回の登場人物、実はそこまで理解が出来てないからもしかしたら思ってたんと違うしてしまうかもしれない…
そうだったら、ごめんご。まあ、また頑張っていきます
それじゃ、暇つぶしにでもどーぞ


美食のアイツら、俺は泣いた

走る、背後で爆発音がする。

走る、ライフルが飛んできて咄嗟に避ける。その後避けたライフルが爆発し、進路をやむなく変更する。

その衝撃で背中にいる人を落とさないようにバランスを保ちながら速度を出来る限り落とさず進んでいく。

焦燥感がどんどん高まり思わず叫ぶ。

 

「なんでこんなことになってんだちくしょー!」

 

「ごめんなさーい!!!」

 

そんな叫びに返事する俺の背中の人もとい給食部部長愛清フウカ。

何故こんなことになったのか、それは今から十数分前になる。

俺が今日は給食部で済まそうと考えていた。だから残っているかは分からないけどとりあえず、給食部に顔を出そうと思い、向かったのだが...

 

「「「「あ」」」」

 

「...」

 

「むー!むー!」

 

何の因果か、美食を愛するテロリスト。美食研究会が毎度のごとくフウカさんを拉致しようとしていたところに出くわし...

 

「赤鱗躍動!」

 

俺が咄嗟に赤鱗躍動のトップスピードでフウカさんを奪取し、逃亡。そして、今に至る。

 

「シロウさーん!フウカさんを返してください!彼女は私たちの求める美食を作れる逸材なのですわ!」

 

「だったらもう少しまともな方法でやれよ?!毎回拉致すんじゃねぇー!助けるこっちの身にもなりやがれー!!!」

 

美食研究会について話しておこう。

美食研究会、その名の通りメンバーそれぞれの美食を探求するというそれだけ見れば一見害の無さそうな部活である。

しかし、とでも言うべきか…それで終わらないのが美食研究会である。不味い飯屋、もしくは接客態度の悪い飯屋つまりは食を冒涜するものは制裁するという私刑。大食いメニューを徹底的に食らいつくし、そして高級食材は奪い取っていく

 

圧倒的テロリストである。

 

構成メンバーは黒舘ハルナ、鰐渕アカリ、赤司ジュンコ、獅子堂イズミの4人であり、基本的戦力であれば対処は出来るのだが、別問題として現在背負っている愛清さんがよく拉致られることだ。

 

美食を探求する意味で、やはり作り手も重要視されているのだろう。腕を認められたフウカさんに高級食材を調理させることで更なる美食を知ろうとする。

姿勢は悪くないだろう、だが拉致である。

もう一度言おう、拉致である。

なんでだよ、拉致しなくていいじゃん。食材持ってってそこで作ってもらえばいいじゃん。なんなら給食部手伝ってあげてよ。

フウカさん大変なんだぞ?ほとんどワンマンプレイでこの学園の食問題頑張ってくれてるんだぞ?俺もたまに手が空いてる時手伝うけどだいぶキツいんだぞ。人手が増えたら絶対いいじゃん。

というか、そうした方が風紀委員会俺らが楽になるから!

 

そう感じるのだが、そうはならないから今なのである。

 

「だーくっそ!だから面倒なの嫌いなんだよ!あっぶね?!」

 

悪態つきながら走っていると榴弾が飛んできて更に進路を変えることになる。

 

「あらー?もう少し焦るものかと思いましたが、意外と冷静ですね☆」

 

あの人が美食研で1番怖いよ。

そんなことを考えながら走っているとついに行き止まりへとたどり着いてしまった。

 

不味いな、このままだと追いつかれる…1人ならまだ突破の余地はある、だが2人だと…

 

そう思いながら振り返ると、不安そうな顔をした愛清さんの目を見た。だから覚悟を決めた。

 

「フウカさん、しっかり掴まっててくださいね!」

 

そう言いながら靴を脱ぎ、靴下を脱ぐ。そしてナイフを抜き去り手首と足の裏をそれぞれ切る。

 

「…っ!分かったわ!」

 

それを見て理解したのか愛清さんは俺にしっかり捕まった。

 

「百斂・穿血」

 

速効性を求めるため、あまり威力は求められないが壁を貫くぐらい、訳ない。それを円状にまわし壁をくり抜く。そして壁に手を当てまだ未完成ではあるものの衝撃力だけは自信のある技を使う。

 

「超新星ッ!」

 

百斂によって作られた圧縮された血液をあえて爆発させることで散弾のような威力を出すことが出来る超新星。だが、本来は浮かせて使うため今の状態では手にもダメージが入る。

多少の痛みを感じながら衝撃で押され倒れ始める壁に体当たりし、そのままの勢いで外に出る。もちろんそのままだと落下するため、くり抜いた壁から飛び移り、足から血の槍を作り、ナイフと一緒に校舎の壁に刺さる。ただもちろん2人分の重さであるため耐えきれず少しずつずり落ちていく。

 

「ぬぎぎぎぎぎ!」

 

衝撃が全身に伝わり脳が揺れるような感覚がしながらも落ち続けて、美食の面々が顔を出す頃にはなんとか地面にたどり着くことが出来た。

 

「中々やりますわね…」

 

「ガッツがある子は嫌いじゃありませんよ☆」

 

「そんなこと言ってる場合?!」

 

「そーだよー!この高さだと私たちでも降りられないよ〜!」

 

中々いい評価もらえたけど、逃げてる相手に言われるのなんか不服だな…まあいいとりあえず距離離せるならなんでもいいか!全速前進だ!でもその前に靴履かせて〜!

そこからは波乱だった...

まあ逃げてもやっぱり追いかけてくるわけだし...

 

「追いつきましたわ!」

 

「ギャー!?もう来たんだけどこの人ら!その執念どっからくるんだよ!」

 

「美食への、愛ですわ!」

 

「やかましいわ!そんな目キラキラさせながら言ってもやってることテロリストだからその愛塵と化すわ!」

 

なんて問答をしながら、をしながらゲヘナ学園を走り回ったり...

 

「そ、そろそろ腕が疲れてきた...」

 

「そりゃそうだよな!ごめんフウカさん!ちょっとこれで休んでて!」

 

「えっ?キャッ!」

 

「よし!続投ー!」

 

「ま、待って!これお姫様抱っこ~!」

 

そうして腕の疲れたフウカさんをお姫様抱っこしてゲヘナ郊外を走り回ったり...

 

「何名様ですか?」

 

「あ、六人です」

 

「お座敷とテーブル席がありますが」

 

「うーん、じゃあ座敷で」

 

「では、奥の方に」

 

「はーい」

 

ここはゲヘナ郊外にあるごはん処。ハルナさんからお昼におすすめされ今回やってきた。立地的には中々見つけにくい場所らしいがそれでも一定層からの人気を誇っており、隠れた名店となっているそうだ。

 

「食べ放題でいいですよね?」

 

「はい、構いませんわ」

 

「私もそれで☆」

 

「もちろん!」

 

「それでいいよ~」

 

「わ、私も、それでいい」

 

全員からの許可を貰えたため、俺はタッチパネルを操作して全員分を注文する。

 

「にしてもハルナさん、このメンツで入れるお店よく探せたましたね」

 

「ふっふっふ、そこは美食研究会としての情報網ですわ。最初噂を聞いたとき、確かに私たちも耳を疑いましたが...ここは本物でしたわ」

 

はえー。ここのメンツの欲求を満たせるとか、だいぶ凄いな、なんて思いながらパネルをポチポチ操作する俺。ちなみに配置は左が入口として

イズミさん、ハルナさん、ジュンコさん

それでテーブルを挟み

アカリさん、俺、フウカさん

となっている。

待てよ…?美食研究会で一度来ていて潰れていないのか…?え、出禁にもなってないよね?つよ、ここ…風紀委員会の慰安とかで考えてみるか

普通にかんがえれば大赤字のところを普通にやってるところを見ると繁盛し過ぎというか、客に愛されている気がする。

そんな事を考えながら、ぽちぽちやっていると腕に柔らかい感触が乗る。

 

「あ、シロウくん。私これも食べたいです☆」

 

「はーい。あと腕に当たってますよ」

 

「当ててるんです♡」

 

「…そうすか」

 

…今アカリさん見るの怖いわ。絶対捕食者の目してるもん。…なんか前も見たくなくなってきた。圧力が凄いよ、みんな。怖いわぁ^〜。フウカさんなんとかしてください、お願いします。自分で蒔いた種でしょって...知らないよ、どこにでもいる人間に向けていい視線じゃないって...ちょっ、なんで怒るんですか。拗ねないでー。

 

そんなことを繰り広げながらご飯を食べた。ハルナさん以外みんな異常に食べるからほんと凄いんだよなぁ。そんな山のように積み上がる皿を見上げながら優雅な昼を過ごした。

 

「お会計、24000円です」

 

「はーい。じゃあ、現金で」

 

「はい、ちょうど頂きました。またのお越しを、お待ちしております」

 

「ご馳走様でした〜」

 

いや〜美味かったな〜。前向きに検討しようかな、慰安かなんかで風紀委員みんなで行くの...あ、でも、万魔殿になんか言われそうだな、ま、そんときゃ誘えばいいか。そしたら資金面もなんとかなりそうだし。

 

「ほんとに、良かったのですか?」

 

「んあ?」

 

風紀委員の慰安(主に過労の委員長)について考えていると、ハルナさんが声をかけてきた。

 

「いえ、誘ったのは私たちでしたのに、奢っていただいて...」

 

「あーいいですよ別に。俺がやりたくてやったんで、金も特段使い道ありませんでしたし」

 

「でも...」

 

「まあでもそういうことなら、もうちょっと爆破する頻度をさげてくださいね。仕事減りますし」

 

なんて後ろを振り返れば、ハルナさんは面食らった顔をしていたが、すぐに笑顔になり、

 

「ふふっ、変わったお方ですね...あなたは」

 

「ご心配なさらずとも、しばらくは起こりませんよ。ここら一体の美食に反するお店は消し飛ばしましたから」

 

「そんな吉報みたいにバッドニュース言わないでくださいよ...」

 

ため息二つ。

笑顔四つ。

 

「では、今日のところはここまでにします。シロウさん、フウカさん、また今度」

 

「またね!今度は勝つんだから!」

 

「ではまた☆」

 

「バイバーイ!」

 

そうして四人を手を振りながら、見送る。

姿が見えなくなってから俺たちも歩き出した。夕暮れ時となった空は、橙色に染まり、カラスの鳴き声がぼんやりと、家に帰れと急かしているように聞こえた。

ふと、ゲヘナ学園が見えてきたとき、フウカさんが訪ねてきた。

 

「シロウ」

 

「はい?」

 

「あなたは、どうして他人に優しくするの?犯罪者であっても、なんで一緒にご飯を食べれるの?」

 

「あ~...まあ、確かに変わってますよね。学生とはいえ、だいぶ悪いことしてますし。他の風紀委員の人なら多分しないと思いますよ」

 

「なら、尚更どうして...

 

「好きなんですよ、人が笑ってる姿見るのが」

 

俺の原点。いつもめんどくさいと思ってる自分でも、その姿勢だけは変えたことがない。

 

「どんな人であれ、最初は可愛らしいものです。まあ、風紀委員がこんなこと言うのも変ですけど、別にいいと思いますよ。爆破するのだって。それは自分の好きを変わらないものとするための行動ですし、それに案外そういう人がいれば本当に悪い人もすぐ潰れますし」

 

俺の仕事は風紀委員。だから悪いことをすれば捕まえなきゃいけない。でも、プライベートなら別に遊んでも良いと思う。だってそのときは、犯罪者じゃなくて、学生になるから。

 

「シロウ...」

 

「まあ、フウカさん誘拐すんのは流石にですけどね...」

 

「あはは、それはそうね...」

 

そうして、気付けば分かれ道に来ていた。

 

「じゃあ、俺はこっちなんで」

 

「うん、またねシロウ。お弁当、また買いにきてね」

 

「もちのろんです」

 

そうして、歩いていく。

自分の好きを忘れないために。

自分として、生きていくために。

また明日の、忘れられない青春を記録するために。

 

 

 

後日_

 

「委員長大変です!美食研究会が給食部の部長をまた拉致して逃亡しました」

 

「アイツらぁぁぁ!!!!!!!!」

 

風紀委員の仕事、いつになったら休めるんだよ...

 




影の薄いジュンコとイズミ。難しいなぁ
実はボツネタとして温泉開発部出そうと思ってたけど、もう少しあとにした方がいいと思ったからまた今度にする。
ダークエルフ含めてね。
ちなみにシロウの資金源は単純にバイトしている
次回からは本編を少しずつ入っていこうと思うので、悪しからず
それじゃまた次回。

夏バテに気をつけるんだぞ〜
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