有線接続が最強だと知らしめたい系オリ主   作:お前も有線最高と叫びなさい

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いつも通りの走り書きクオリティです


有線接続とは

 街を歩けば、そこら中の人々がヘッドホンやイヤホンをしている姿が見られる。素晴らしい、革命的だ。だがしかし、その殆どには線が繋がっていなかった。バッテリーで駆動し、無線という見えない繋がりで音を伝える。

 何故だ、と思う。男もそれら無線の機器を持っていないわけではない。だがしかし、男は有線接続はそれらに劣っているとは一度も思ったことがなかった。確かに無線は便利だろう。しかしレスポンスや音の精確性や繊細さは、圧倒的に有線が勝っていると確信していた。便利さと音の良さで均衡が取れた両者であるとも。しかし現実には有線で音を聞く人間はそうは居ない。

 けしからん。実にけしからん。有線で繋いでこそ音を楽しめるのだ。そんな風に考えながら、男はチンピラに突き刺した剣を引き抜いた。

 

「安心しろ、峰打ちだ」

「ヒィッ!どう見ても峰じゃねえだろうが!こんなやつ相手にしてられるか!!」

 

 そう言いながらチンピラ達が仲間を捨てて逃げ去ろうとしたその瞬間、鎧を操り全身から炎を吹き上げ逃げる背中に追いつくと、青い炎を纏った剣を横薙ぎに一閃する。周囲が白むほどの閃光がやむと、チンピラ達は地面に倒れ伏していた。

 

「さてと。何か良いものを持ってると良いが……」

 

 そう言いながら鎧は倒れ伏したチンピラ達の懐を漁る。

 

「武器は……微妙だな。まあ元からそこまで期待していたわけではないが……」

 

 男は暫く彼らの所持品を物色した後、結論づける。

 

「収穫無しだな。アップグレードに使えそうな品は無さそうだ。エネルギー切れも近いし……帰るとしよう」

 

 男は紐で縛ったチンピラ達を引き摺りながら、キャロットが示すホロウの出口へと歩んでいった。

 


 

 溢れるような低音が鼓膜を振動させ、思わずうっとりするように精細なメロディライン。天まで響きそうなほどきれいに伸びる高音域。何度聞いても、やはり名機であると言わざるをえない。そんな音を贅沢なBGMとして、彼は目の前の音動機に向き合っていた。

 

(ガラクタから組み上げたにしては様になってきたけど……)

 

 まるで騎士を真ん丸にしたような形状の音動機からギラギラと光る鎧のような外装を外せば、不揃いな機械がツギハギのように組み合わせられた球体になる。

 

(これ以上どうやって強化するか……。前拾ったレーザー銃の変圧器……。コイツは使えそうなんだけど、それをすると今度は出力部が足を引っ張るんだよな……。やっぱりブレードの強化に使うか……?でも現状でもブレードは十分な性能なんだよな……。装備の中でも更新が遅れてる音動機を強化したいが……)

 

 脳内に青写真を描きつつ、彼はこう結論付けた。現状の素材では装備のグレードアップは厳しいと。

 

(狩りに出るか……?とはいえ目ぼしいホロウは回ったし……一応他にもあるにはあるがキャロットだけで探索するのは厳しいからな……)

 

 暫く音動機と見つめ合い悩んだ後、思考に行き詰まったことを自覚した彼は音動機を手放し、体を伸ばす。その時、ふと机の上の缶に目が留まる。

 

(そう言えば最近は貯めてばっかりだったな)

 

 手に取り揺らす。予想外の重み。

 

(おっ案外溜まってる。……そうだ。こんだけあればプロキシを雇って新しいホロウの開拓も出来るんじゃないか?というかそれが良いな。間違いなくベストだ。最近同じホロウばっかりでマンネリ化してたし。となれば早速インターノットで依頼を出すか)

 

【依頼】ホロウ探索。プロキシ求む

報酬は前払い+出来高。詳細は依頼受注後に。

 


 

(寝る前ってついスマホ触っちゃうなあ。……でもこれはプロキシ業を建て直す為の情報収集も兼ねてるから大丈夫だよね!)

 

 誰に責められた訳でもないのに(強いて言えば彼女の兄がその光景を見れば早く寝るんだよとお小言を言うくらいはするかも知れないが)言い訳地味た思考をしつつ、彼女はベッドに寝そべりながらインターノットを覗く。

 

(【雑談】最近ホロウでゴロツキを見掛けない件……。確かに今日は殆ど見かけなかったかも。えーっと、どれどれ?)

 

「そうでもないだろ」「いや全然見ないね」「同意」「自演やめろ」「いや見ないのは事実だろ」

 

(……話題が荒れてスレッドが伸びてる……。偶に良くあるよねこう言うこと。でも語調的にもお互い嘘は言ってなさそうだし……。一部のホロウだけから姿を消した……とか?明日の朝Fairyに聞いてみよう。……覚えてれば。)

(他に面白そうなスレッドは……っと、依頼がある)

 

【依頼】ホロウ探索。プロキシ求む

報酬は前払い+出来高。詳細は依頼受注後に。

 

✝黑剣✝『我に任されよ。腕は確かだ』

鎧さん『申し訳ないが別の方を募集する』

傲り猿『ま、なるわな……』

ランドセル裏『何故そのキャラで挑もうと思ったんだ?』

ディニーの王『無駄なキャラ付けは依頼を逃すので辞めたほうが良いぞ』

 

(うわあ……。最初の人のせいでスレッドの流れが変わってる。まあでもそのおかげでまだ依頼受注してる人が居ないのはラッキーかな)

 

『その依頼、受けるね』

 

(さて……他に依頼もなさそうだし。そろそろ寝ようかな)

 

 少女は依頼の受注が完了したことを見届けスマホをベッドの上に伏せると、そのまま目を瞑った。

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