ダーク・フォー・ワン『新時代を作るには何が必要だと思う?そう、人々の笑顔だ!』 作:バケギツネ
USJで災害救助訓練を行う筈だった雄英生達の前に現れた敵連合の前に立ちはだかったダーク・フォー・ワンを止めにきたオール・フォー・ワンを討ち取るべく推参したオールマイト。
彼は、何やかんやあって結託した2人の魔王に追い詰められ、重傷を負っていた。
そんな中、突如ダーク・フォー・ワンの身体は黄金となって溶けていき、その身体を変形させてしまう。
『うおおおおおおお!!!!!』
ダーク・フォー・ワンだったナニカは真の魔王を裏切り、オール・フォー・ワンの顔面を、装着している呼吸器ごとぶん殴る。
『オールマイト、もう大丈夫だ!俺が来た!!』
CVが三宅○太へと変化している“元”ダーク・フォー・ワンは、困惑するオールマイトへ胡散臭げな笑顔を向ける。
『お前は本当にっ、何者なんだ?』
その問いを待っていたかのように、偽の象徴はノリノリでポージングを披露する。彼の背後では、紫の爆発が巻き起こっていた。
『俺の名は、シャイニングマイト!この混沌に希望の光をもたらす、天下無敵の新たな英雄だ!』
ダーク・フォー・ワンとは真逆の信念を持つ、オールマイトにそっくりの人物。
それが、シャイニングマイトを名乗る怪しい男だった。
『さあ、シャイニングマイト伝説の、幕開けだぜっ!』
彼の掛け声と共に、またその背後で爆発が起きる。同時に地面からは大量のスピーカーが錬成されて、ヒロイックなBGMが爆音で流れ始めた。
『オールマイト。今までよく戦ってくれた!後は任せろ!次は俺が行く!!!』
シャイニングマイトは己の目を疑っている平和の象徴の手をとると、何かよく分からないハンドサインを勝手に交わす。
『これで、俺たちは仲間だ!さっきまでの事は、お互い水に流そう!!』
『ふざけるなっ!』
当然オールマイトは、そんな人物との面識や心当たりは無い。オマケに変身元は、あのダーク・フォー・ワンである。その怪しさは既にplus ultraしていた。
『確かに。さっきまでの俺は闇に囚われ、自分を見失ってた。でも、そこに一筋の光が差した!アンタだよオールマイト!!』
黄金のスピーカーから流れていたBGMはドラマティックなものへと変わり、併設されたプロジェクターからは、先程のオールマイトの映像が空中に映し出される。
『自らの死を厭わず、最期まで英雄として散ろうとするその姿に、俺は心を打たれた!!そうして俺は、生まれ変わったんだ!アンタのように生きる為に!!』
『いい加減にしろ!一体何を企んでる!?答え...っ!!』
2人の魔王との激しい戦闘に、真の魔王から負わされた瀕死級の重症。オールマイトの身体には、限界が訪れようとしていたのだ。
『ハァ、ハァ...!カハッ!!』
象徴の身体は煙をあげながら縮んでいく。立っている事すらできなくなった彼の口からは、鮮血が噴き出した。
それが自身の顔にかかるよう、シャイニングマイトは自身の立ち位置を調節する。
新たな象徴の顔を、盟友(会って1分)の血が濡らした。
『ああ...!そんなっ!!しっかりしてくれ!オールマイト!!』
出血の止まらないオールマイトを、シャイニングマイトは涙ながらに抱きかかえる。
『おい、返事をしてくれ!おい!う、嘘だ......息をしていない!オマケに心音がどんどん小さく!』
オールマイトはガッツリ息をしているし、心音もそこそこ正常だった。
シャイニングマイトは、その場の雰囲気に合わせて、適当に喋っていた。
『オールマイト!オールマイトォォォォォォォォォォ!!』
『いや、一応私...生きてるん...だが......』
『許せない...!』
顔を上げたシャイニングマイトは、冷たくなった(なってない)オールマイトの身体を、地面へと下ろす。
『痛っ!』
下ろし方がちょっと雑だった為、オールマイトは若干のダメージを受けた。
『俺は怒っている...!怒っているんだ!!オール・フォー・ワン!!』
シャイニングマイトの瞳は、大切な仲間を傷つけた巨悪への怒りで燃えていた。ほんの数分前まで、その巨悪に加担していた事については、完全に棚にあげている。
『怒っているだって?それはこっちのセリフだよ。』
個性によって、一度はバラバラになった呼吸器の修復を終えたオール・フォー・ワン。彼もまた、自分を裏切った元魔王志望への怒りに燃えていた。
彼からしてみれば、突然現れて自分の企画をメチャクチャにしていたファンボーイが、予想に反して活躍したので少し褒めてやると、いきなり反転アンチ(?)となって殴りかかってきたのだから、無理もない。
『本当になんなんだ?君は。』
『言ったはずだ!俺はシャイニングマイト!オールマイトがそうしたように、この命を正義の為に燃やす、英雄だっ!!』
シャイニングマイトのポーズに合わせ、後ろでは再び紫の爆発が起こる。
『あっつ!!』
ちなみにオールマイトは、ちょっとだけ爆発に巻き込まれた。