【完結】大学生になった重遠は全盛期!~未来の娘と紡ぐ室矢家の伝説~ 作:初雪空
室矢重遠が気づかないうちに……。
そして、咲良マルグリットの姿もない。
5巻目で、ベル女編がどうどうの完結!
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DFWRPK19
人気のある飲食店が集まり、展望台も兼ねているため、高層ビルの設備は一流だ。
そもそも、目立つランドマークという他に、若者から高齢者まで集まるサロン、話して自慢できるブランドの意味合いが強い。
とはいえ、テレビなどのマスコミが結論ありきで宣伝しつつ、有名人に裏で金を積んで知名度を上げるのが一般的。
(良ければ売れるってのは、幻想だよな……)
知らないものは買わないし、行きようがない。
他の人間にも言いにくい。
すると、インターホンの音。
立ち上がって玄関へ行き、相手を確認した後で開錠。
バタンという開閉音に、若い女が入ってきた。
「ごめん! もう大丈夫だから……」
肩で息をしつつ戻ってきた
2人で角の二面が窓になっているほうを向いたソファーに座り、そちらを見ていたが……。
「ボク、薄情かな?」
「その話をすれば、今日が潰れると思う。明後日まで、お前の予定を外しておけ」
驚いた月乃は言い返そうとするも、すぐに口を閉じた。
俺から視線を外し、色々な角度を見る。
「う、うん……。分かった!
ちょっと待ってて、と言いながら、スマホをいじり出す。
けれど、メッセージアプリらしき着信音のあとで、息を吐いた。
「これで良し、と……。お待たせ! 友人に、大学のことを任せたから」
「そうか……。じゃあ、落ち着いている間に、今後の予定をザッと説明するぞ?」
このホテルの宿泊費などは、全て俺が持つ。
余計な手間を省きたい。
どういう形であれ、いったん感情的になれば、翌日まで落ち着かないだろう?
だから、先に食事とドリンクの買い出しも済ませておく。
「とりあえず、吐き出せるものは全て出したほうがいい! でも、それを始めると他に何もできない。俺だけ外で買ってくるのは、嫌だろ? ルームサービスも、アレはアレで気を使って面倒だし」
「ああ、うん……。泣き腫らしたり、感情的になったりした状態で、部屋の外に出たくないよ。かといって、お腹がグーグー鳴る状態で話し合いもねえ……。たださ? 君、すっごく慣れていない!?」
ジト目になった月乃に、しみじみと答える。
「こんな事ばかりしているような気がする。もう慣れたが」
「そこは嘘でも、『君が初めてだよ?』とか言うべきじゃない!?」
「俺が言っても、説得力がない」
その返答で、月乃は俺の家族構成に気づいたようだ。
「あ、うん……」
何とも言えない表情。
その月乃に提案する。
「明日どうするのかは、明日に決めよう! とりあえず、明日も泊まるようにフロントへ行って――」
2人で外出して、フロントで延泊の手続きと支払い。
これで、チェックアウトの時間を気にせずに済む。
永 俊熙(ヨン・ジュンシー)たちの見送りで、今はもう夕方だ。
――ステーキハウス
予約なしだったが、飛び込みでテーブル席へ。
高級ホテルのテナントだけあって、クラシックな内装。
ブラウンが主体で、グリル形式のステーキも味わえる。
高層ビルらしい絶景があるものの、俺たちの部屋で見られる。
広い空間で他の客の話し声や、美味しそうな匂いが漂う中で、話し合う。
「ステーキハウスは、もっとワイルドだと思ってた」
「海外のUSスタイルなら、そうだろうけどな?」
「お待たせしました! こちら、国産牛の――」
上品なホール係が嫌味にならない説明をしつつ、俺たちの料理を手際よく置いた。
そのままテレビや映画に出られそうな、外国人のイケメンだ。
カジュアルだが、気品あるスーツ。
「ごゆっくり、お楽しみくださいませ」
定型のセリフを聞きながら、サービス料は一定の割合で追加だったか? と思う。
彼が立ち去った後に、食事を始める。
オシャレな大皿の中心で、上品な盛り付け。
「美味しい! でも、お皿や分量は創作料理みたいだね?」
「場所的に、アッパークラス向けだからな」
足りなければ、他の店で持ち帰りのスイーツなりを買えばいい。
ともあれ、和気藹々と食事が終わり、俺はカードで支払った。
敵に襲われても優雅に撃退しそうなイケメンは、俺のカードを受け皿で丁寧に戻しつつ、店外まで見送る。
「またのお越しをお待ちしております」
気配だけで、深々とお辞儀をしていることが分かった。
やっぱり、ステーキという雰囲気ではないな?
ちなみに、俺は正妻の
暇をしている
(どこのテレビ番組だ?)
最年少で中等部に上がった
しかし、この超空間のネットワークに規制はなく、全て無修正だ。
菫もいずれ初夜となるため、予習している。
(どうせ、あいつらで好き勝手にダメ出しだろう)
女同士の会話を聞いても、ロクなことがない。
ともあれ、俺は高次元のヒモとなり、宇宙を再現できるまでに至った。