僕は先生にとってママだし逆もまたそうらしい? 作:マザー
僕の人生は、はっきり言ってツイてない。良い事よりも嫌な事の方が倍である。産まれたと同時に両親は亡くなり、そんな僕の体は病弱でなにかと病院で過ごすのが当たり前だった。引き取ってくれた祖父母も年金で暮らしてる身で病院代が払えず、借金をしてまで払ってくれた。
そして高校へ行きながらバイトをして借金を減らそうと思ったんだけど、体力が少なくて働く事が出来なかった。病院通いのせいですぐにバテてしまうのだ。
それでも、どうにかお金を稼がないといけない。そんな僕は、配信業なら出来そうと思って始めてみた。いつも通り、授業が終わった後変わらず部室に向かった。
そこで配信をするのが僕は変わらない日々だった。
筈だった。
『もう三時かぁ、お腹が空く時間だね』
《コメント欄》
・小腹が減る時間だ
・デブだから時間関係無く年中無休で腹減ってる
・声可愛い
・腹減ったぁ
部室には僕の他に誰一人いない。先輩は卒業してしまって、他にも何人か部員はいるけど幽霊部員で滅多に来ない。だから配信し放題だ。最高な環境。
『あはは、ありがとう。ちょっと照れくさいね』
この声は唯一の取り柄だ。……取り柄って言って良いのかは微妙だな。病院で一人が辛くて現実逃避で別人になる為に出したんだし、胸を張れないな。
《コメント欄》
・当たり前過ぎて言わなかったけど声可愛いよ
・その照れた感じが好きだから俺は一生言う事に決めた
・↑顔見えないのに幸せだなお前ら
・↑お前がいなきゃもっと幸せだよ
・萌え声おばさんキツい
・喧嘩すんなー
『皆、仲良くねー。にしてもそっか。やっぱり声だけじゃ寂しいよね……』
今の配信は、声だけの簡単な物。本当は他の配信者さんみたいに、自分を映したり、可愛い女の子をアバターにして喋れれば良いんだけど、僕にはそれが難しい。お金が掛かるだろうし、自分で書こうにも絵心が無いし。
え?女装して出れば良い?面白い質問だね、一回やってみたんだけどさ。姿鏡の前で一時間ぐらい悶絶したよ。恥ずかしすぎて。
『……皆はどう思う?やっぱり可愛い女の子の方が良い?』
《コメント欄》
・まぁ、そりゃあねぇ……
・ソンナコトナイヨー
・それが事実で大多数の意見だから、ソシャゲで美少女や美女のキャラは増えてるんだよなぁ
・そりゃあ黒塗りの画面で自分の顔とご対面するよりは美少女眺めてた方が活力が沸きますわ
・画面を見るのが悪い
『そっか……ん?』
《コメント欄》
・お?
・どうした?
・なになに?
『ごめん、気のせいかも。なんか人影みたいな……』
それは気のせいじゃなかった。閉まっていた扉は音も無く開き。
「やっぱり間違いじゃなかった。お願い、私のママになって!私が貴方のママになるから!」
あぁ、どうしてこうなったんだろう。
その言葉がきっかけで、担任の先生は僕に歪な共依存な関係を持ち掛けた。お互いがママとなる話で。
《コメント欄》
・え?
・何これドッキリ?
・リア凸?
・唐突な告白で草
・盛り上がって来ましたwwww
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