僕は先生にとってママだし逆もまたそうらしい? 作:マザー
『と、取り敢えず。今回はちょっと終わろうかな!また明日。じゃあね〜』
パソコンに向けてそう挨拶して終わらせている間も先生は僕の方を見つめていた。
「あ、あの。どう言う事ですか?」
「何が?」
先生はまるで、先程の事が何も無かったように平然と会話をしている。じゃあ、きっとあれは気のせいだったんだ。
「ほら、ママがどうとか言ってたじゃないですか」
「ああ!それはね……泪君には内緒。ママには教えてあげるんだけどねー」
今はいないみたいだねぇと辺りを見渡すジェスチャーをする。人前ではやった事無かったけど。そんな事を言ってる場合じゃない。
『はろー。私に何か用?』
僕にとって
「うっわぁ……。マジで可愛い。あの、録音しても良いですか?いや今更なんですけど。あっ、その前にすいません配信をお邪魔してしまって。今日は部活が一斉に休みの日で生徒がいる訳無いのに声がしたと思ったら
『え、えっと……先生は私のファンなのかな』
先生の勢いに圧倒されながらも、そう尋ねる。と言うか、怖いなこの人。明日から僕は普通に学校へ行けるかな。
「そうです。"古参"のファンですね、昔からずっと追いかけてたまに投げ銭もしてまして!」
『あー、もしかしていつも長文送ってくるねむねむちゃん?』
「あ、お金投げて無いのに名前呼びされた……。ごめんなお前ら、お前らとは違うんだ。一つ上のステージに先に逝くぜ」
『へ?先のステージ?』
駄目だ、本当にこの人が何言ってるか何一つ理解出来ない。それより、話を進めないと。
『あの、私のママになるってどう言う事?そう言うプレイ?』
「ああ、ほら。さっきも話題になってましたが、画面が黒いより美少女の方が良いって話の結論です。V配信者とかがモデルや絵師さんをパパママって呼んでるので、私も絵を描けたら合法的に推しにママって呼んでもらえるなって気づいた時に必死に頑張って絵の練習をしたんですよ」
え、絵を描いてくれる?確かに絵を描いてくれれば彩りが増すし、無名氏野ねむとしての人気も増すかもしれない。そうすれば汚い話収入も増えて。
いや、駄目だ……。
『無理ですよ、だって私お金が無いし』
「でしょうね。前から言われていたのにも関わらずスルーしていたり誤魔化していた事で予想は付いていました。だからお金は要りません。その代わり、私のママになって私だけの為にボイスをくれて、バブらせてくれれば良いです」
『それが私がママになって、先生もママに。成程ね』
……どうしようか。そ、そうだまだ先生の絵を見てない。必死に頑張って練習したって言ってたし、下手だったり僕のタイプな絵じゃないかもしれない。
『先生の絵を見たいな〜。どんな絵なんだろ。見せてくれる?』
そう言うと先生はニコニコしながら、スマホの画面を見せてくれた。