才羽モモイのずぼら飯   作:イッセ

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祝!セイアちゃん実装!!

イベントで動くセイアちゃん可愛い過ぎませんか!!

そっこーで募集しました!!

ずっと聞きたかったセイアちゃんの声!
千年以上生きたエルフみたいですね!!


焼きそば ティーパーティーとのひととき

シスターフッドの見守るお庭に集う乙女達が、今日も天使のような笑顔(腹黒い)で、背の高い門をくぐり抜けていく。

 

汚れを知らない心身を包むのは純白の制服。(正実は黒)

 

スカートのプリーツは乱さないように、セーラーカラーは翻さないようにゆっくりと歩くのがここでのたしなみ(ドンパチ中は除く)。

 

トリニティー総合学園、ここは乙女の園。

 

 

 

「そんな場所で、簀巻きになっている私は、才羽モモイっと・・・。なんでΣ(゚д゚lll)ガーン」

 

 

そう、今回の舞台はいつものミレニアム、ゲーム開発部ではない。

 

ここはトリニティー総合学園。

 

ミレニアムと同じく、キヴォトス3大校の1つで、古い歴史を持つ学園であり、今いるのはその政を司る中心地。

 

 

「あなたが才羽モモイさんですね?手荒なお招き方をして申し訳ございません。トリニティー学園ティーパーティー所属の桐藤ナギサと申します。」

 

「はじめまして、かな?ティーパーティー所属の聖園ミカだよ☆」

 

「2025年1月20日に遂に実装が決まった、CV種﨑敦美の百合園セイアだ!ついに日本語が喋れるようになったぞ!!」

 

「「落ち着いてください(こっか)セイアさん(ちゃん☆)。」」

 

 

そんなティーパーティーの面々を前で、簀巻き状態で座らされているのであった。

 

(いやどういうこと?!でも、なんかデジャブ!!)

 

 

数日前のゲヘナ風紀委員会での出来事が思い浮かぶのだが、前とは違ってトリニティーで何かした覚えはない。

 

・・・・最も、やらかし自体は多いので、無自覚で何かした可能性はあるのだが・・・・。

 

 

「えっと、あの、本日はお日柄もよく、ティーパーティーのお三方もご健勝のことと思われるのですが・・・・・・・・私何かしましたでしょうか?」

 

 

変な言葉を発しているのは分かっているが勘弁してほしい。

 

つい先ほどまでミレニアム内を散歩していたはずが、トリニティーのパテル分派を名乗る面々にいきなり囲まれて、あれよあれよとこの状態になったのだ。

 

正直まだテンパっている。

 

 

「・・・落ち着いて欲しい、と言っても無理な話か。単刀直入に言おう、君の作ったゲームについて聞きたいことがあるんだ。」

 

 

狐耳の少女が言った内容が頭の中で反芻する。

 

百合園セイアと言っただろうか?

 

彼女が言うには、私たちが作ったゲームが理由とのことだが、先生と出会って以降、我がゲーム開発部は、金策と実績作りの為にそこそこの数の同人ゲームを作成している。

 

ゲヘナで問題となったがんばれヒナちゃんシリーズに、恋愛シミュレーションのブルナドと、他にも色々とあるのだ。

 

 

「・・・えっと、ウチのゲームについてですか?いくつか世に出したのはありますけど・・・・一体どれでしょう??」

 

 

「・・・・『乙女はペロロに恋している』、通称おとぺろと呼ばれている恋愛ゲームです。モモイさんのゲーム開発部が出していますよね?あなたがシナリオを書いたとお聞きしまして。」

 

 

以前に金策として作った恋愛シミュレーションゲーム『ブルナド』(9話参照)

 

主人公を先生そっくりにしたこともあり、好評だったので、あれ以降もいくつか恋愛シミュレーションゲームを作っていた。

 

『乙女はペロロに恋している』も、その時に作ったゲームの1つだ。

 

 

「えっと、確か、お嬢様学校を舞台にしたゲームでしたよね?女装したペロロ好きの少年が、落第組のメンバーと一緒に色んな問題を解決していく内容。確かに私がシナリオを考えました。」

 

「・・・ええ、とても良い内容のゲームでした。特に生徒会長ルートで、ヒフミさ・・・主人公がお姉様呼びするところなどは、大変興ふ・・・・失礼。とても良かったと思います。」

 

「・・・問題なのは、登場人物や物語の内容じゃんね。あれ、一体だれから聞いたの?」

 

 

???何の話だろうか?

 

確かに、舞台となったお嬢様学校は、トリニティーをイメージしたし、ペロロというのも、モモフレンズというキヴォトスにあるキャラクターだ。

 

 

「えっと、キャラクターは皆で考えましたし、シナリオもオリジナルですよ?そういえば先生から聞いた、ちょっと変わった部活の話とかは少し参考にしましたけど・・・実在する人物とかは使ってないはずです。」

 

 

確かに、主人公や主人公が所属する落第組のメンバーは、先生が話していた変わった生徒達からアイデアを貰ったが、それぞれのルートは私が頑張ってシナリオを書いた。

 

 

「特に生徒会のメンバーなんて、結構妄想力高めで作りましたよ?生徒会長は良い所のお嬢様なのですが、ツッコミを入れる時にケーキをぶち込んできたり“ぴくっ”変わった紅茶を出すつもりが、昆布茶を出してしまうようなドジっ子なところも“ぴくぴくっ”・・・・・・・ふ、副会長は、自分のことをお姫様って言っちゃうような子で“ピクッ”・・・消灯間近の時間に主人公を部屋に呼んで、二人っきりで一夜をあかそうと“ピクピクッ”・・・・・・」

 

 

お嬢様学校の生徒会になど、そうそういなさそうな個性的なキャラクター。

 

そんな私が考えたゲームの生徒会キャラについて話しているはずが、その内容に反応をする目の前の2人。

 

 

「・・・・・・昆布茶お嬢様?「あ、あれは違います!」・・・・・・先生を部屋に連れ込んで「わ、わざとじゃないじゃんね!」・・・・。」

 

 

ありえない。

 

ありえない人物を創造したはずなのだ。

 

けど、今この状況は、とってもマズイ気がして・・・・。

 

 

「なんか妹が危篤になってる気がするので帰ります!!「逃がしません(逃がさないじゃんね)!!」は、はなせーーー!!」

 

 

対ユウカ用緊急脱出術、モモイ式縄抜けで簀巻き状態から逃れて、急ぎ扉まで駆けだすも、ナギサとミカの2人に拘束される。

 

 

「いや!私悪くないじゃん!!たまたま偶然、創作したキャラクターが似てただけじゃん!!」

 

「確かにそうでしたけど!今気づかれた事もヤバイのです!!ティーパーティーとしての立場が!!」

 

「あなたあの『禁止事項』の才羽モモイでしょ!!あなたに先生との同衾を知られたのはヤバイじゃんね!!」

 

「それこそ知るかあああああ!!まさかゲームと同じことをしてたなんて、それでもティーパーティーか!!」

 

 

2人のお嬢様と1人の問題児がドタンバタンと暴れている。

 

普段のティーパーティーではありえないだろう風景が、しばらく繰り広げられるのであった。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「落ち着いたかい?3人共?」

 

 

15分後。

 

ティーパーティーの一角には、息も絶え絶えとなった3人の姿があった。

 

頬は上気し、息も荒く。

 

ここに事情を知らない第3者がくれば、良からぬことを思い浮かべそうだが・・・・

 

 

「・・・全く、あまりしょうもないことで、騒がないでくれ。フィリウスやパテルのみんなに顔向けできないじゃないか(-_-;)」

 

 

その原因はとてもしょうもなく、別の意味で部下には見せられない姿だろう。

 

 

「・・・と、とにかく。そういうわけであのゲームの発売をやめていただきたいのです。」

 

「・・・はあ、まあしょうがないか。せっかく好評みたいだから、セカンドシーズンも構想練ってたんだけどな・・・。」

 

「・・・・・・ちなみに、内容はどの様な?」

 

「いや、ナギちゃんもそこで食いつかないでよ。まったく「今度は落第組のメンバーコハ君とのダブル主人公で、メンバーのハナちゃんと副会長をコハ君のヒロインにと考えてたんだけど・・・」・・・・・・・ダウンロード販売じゃなくて、会員制にして限られたメンバーに販売とかどうかな?プレミアムが付くだろうし金なら出すじゃんね。」

 

「おいおいおい。やめないか2人共!」

 

 

当初の目的を忘れて、新作ゲームに乗り気になっている2人を止める。

 

ティーパーティーの醜聞を避けるためという、今回の目的を忘れているのだろうか?

 

全く、少しは上に立つ者の自覚を持ってほしいものであ・・・・

 

 

「「先生との初モモトークで、いきなり一緒にお昼寝してたセイアさん(ちゃん)に言われたくないです(じゃんね)!!(絆ストーリー参照)」」

 

「どこで聞いた!その話!!」

 

「トリニティーのティーパーティーってヤラシイ人たちばっかりじゃん!!」

 

「「「その認識はやめて下さい!!」」」

 

 

才羽モモイがとんでもないことを言い出して、私も2人と共に詰め寄ることとなった。

 

確かに、先生との初モモトークから私的な呼び出しをした上に、午睡の警護を頼んだのは我ながらやり過ぎたと思うが(一発目のモモトークから絆ストーリーの回収ができて作者はちょっと驚いた)ティーパーティーが不健全な集団と思われるのはマズイものがある。

 

 

「・・・とにかく、才羽モモイさん。ゲームのことはもういいですから、今日知ったことはくれぐれも内密に「『おとぺろ』のセカンドシーズン作っていいの?」・・・まあ、許可しましょう「ちょっいいのかい!?」・・・セイアさんうるさいです。セカンドシーズンでは生徒会メンバーに狐耳生徒を増やしてください。」

 

「!!!!」

 

「OK!主人公とお昼寝させるね!!」

 

「やめないか!!」

 

 

いつの間にか私も巻き込まれてしまった。

 

実装されるのは嬉しいが、こんな形での仲間入りはカンベンしてほしいものである。

 

 

「それじゃあせっかくだし、ちょっと取材させてよ!トリニティーの日常風景とか詳しく知れれば、ゲームの舞台設定にリアリティーが出ると思うんだよね!!」

 

 

あんな招集方法で連れてこられたのに、結構図太い性格の子だ。

 

・・・まあ、問題児ではあるのだろうが悪い子では無さそうだし、トリニティーにはいないタイプの1年であるこの子とは、少しお話をしたいと思っていた。

 

 

「・・・構いませんよ。主人公の性格についてなど、私も取り入れていただきたい案がいくつかありますし。」

 

「私も私も!コハ君のシナリオに追加して欲しい案があるじゃんね!」

 

 

2人もだいぶ乗り気なようだ・・・・・あきらかに次回のゲームについてのようだが(-_-;)

 

 

「ありがと!!お礼はするからさ!普段の授業風景とか教えて欲しいな。」

 

「お礼かい?こちらが無理やり連れてきたのだし、気を使う必要はないのだが・・・」

 

 

無理矢理連れてきたうえに、先ほどまで簀巻きにしていたのだ。

 

むしろこちらが何かしらの詫びをする立場だろう。

 

 

「・・・・そういえば、先生から聞いたんだけど、モモイちゃんってお料理得意なんだよね?」

 

「??私のはずぼら飯だから、トリニティーのお嬢様の口に合うかはわからないけど、料理はできるよ?」

 

 

私が戸惑っていると、ミカがあの子に話しかけていた。

 

私も先生から「意外と料理上手な子がいる」という話しを雑談の中で聞いたことがあるが、それがこの才羽モモイなのだろう。

 

しかし、ミカはいきなり何を言うのだろうか?

 

こちらが迷惑をかけたのだから、あまり変なことを言わないで欲しいのだが・・・

 

 

「ずぼら飯!最高じゃんね!!モモイちゃん。わたし、ちょっとジャンクなものがモーレツに食べたいじゃんね!!是非とも何か作ってくれないかな?!」

 

「うえ?ジャンクなもの??」

 

 

・・・また、変なことを言い出した。

 

確かに、トリニティー学園ではジャンクフードを出すような店舗が少ない。

 

それに、今ミカはクーデターの一件から微妙な立場となっている。

 

そうそう郊外の店に足を運べないのだろう・・・・

 

 

「いい加減おせち料理はあきたじゃんねぇぇ!!もっと味の濃いものが食べたいんじゃんねぇぇぇ!!!」

 

 

・・・・ちがった!

 

正月終わりに良くかかる状態異常だった!!

 

 

「いや、ミカさん?!確かに正月はおせち料理ばかりでしたでしょうが、そんな大げさな「うるさいじゃんね!正月にしかおせち食べない人は黙ってるじゃんね!!ボス戦の度にフウカちゃんのおせちを!場合によってはウイちゃんのアイスコーヒーで流し込んで戦ってる身にもなるじゃんね!!じゃんねえええええええ!!!」・・・うわあ。」

 

 

うわぁ。

 

どうやら正月特有のおせち飽きでもなかったらしい。

 

今にして思えば、総力戦に大決戦、制約解除決戦の重装甲相手の時は、いつもミカが呼び出されて、ゲヘナの子のおせちを食べて戦っていたと思い出す。

 

・・・まあ、今回は大目に見てあげるとしよう。

 

今度からは私とシマエナガ君が、コスト削減とシールドを張ってあげるので、元気をだしてほしい。

 

全く、今年から重装甲相手は、大忙しになるな♪

 

おや?ティーパーティー唯一の爆発属性かつ摘まめないナギサがこちらを睨んでいるな。

 

仲間はずれですまない♪

 

 

「・・・なにやら、セイアさんからむかつく視線を感じますが(# ゚Д゚)、申し訳ありませんがモモイさん、一品お願いしてもよろしいでしょうか?隣の給湯室や冷蔵庫の食材は自由に使っていただいて構いませんから。」

 

「あ~、まあ、結構切実そうだし何か作るよ・・・・ジャンクなモノかあ。」

 

 

無理なお願いであったが、彼女は快く了承してくれた。

 

とはいえ、いきなりのことでメニューを決めかねているのだろう。

 

少し空中に視線をやった彼女は、考え込みながらこの部屋内を見回しており・・・・・・・・何やら私の方を向いてから、視線が固まっている?

 

 

「・・・・唐揚げとか?」

 

「・・・・シマエナガ君をそういう目で見るのはやめたまえ。鬼なのかい。」

 

「・・・・いや、冗談だよ~(;^ω^) れ、冷蔵庫見してもらうね!」

 

 

そそくさと給湯室へと向かう彼女を見送る。

 

全く、可愛いシマエナガ君を何という目でみてくれるのか。

 

意外とこの子は賢いのだ。

 

すっかり怯えて、私の服に隠れてしまっ・・・・コラ!脇に入るな脇に!

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「うわっ、広っ!給湯室の大きさじゃないよ。」

 

ティーパーティーの皆さんから離れて、隣の部屋にある給湯室へと来たのだが、流石お金持ち学校のトリニティーである。

 

最新器具がそろっている上、キッチンスペースや給湯室自体がすっごく広い!

 

この広さは、前に見たゲヘナ食堂の調理スペースよりも広いかもしれない。

 

 

「冷蔵庫にある食材も、高そうなのが多い。棚にあるのも・・・あの松ぼっくりみたいなのと里芋みたいなのって、まさかトリュフの白と黒?白トリュフなんか初めて見たんだけど(-_-;)」

 

 

聞いたことはある、黒トリュフなら食べたこともある、でも流石に高級食材を調理したことはない。

 

食材に限らず、調味料なども豊富に用意されている。

 

学生ではなかなか買えない白ワインもおいているし、横のオリーブオイルは聞いたこともないような銘柄だ。

 

 

 

「・・・うん、普通の食材を使おう。そもそもミカさんのリクエストはジャンクなモノなんだから(汗)」

 

 

豚肉、玉ねぎ、目についたいつも使っている食材を手に取っていく。

 

最も、豚肉は切り落としではないし、玉ねぎもなんか大きいが(汗)

 

 

「あっ!焼きそばの麺がある!!焼きそばにしよう。」

 

 

やっとメインになる食材を見つけた。棚の奥にはソースもある。

 

何故トリニティーの給湯室に焼きそばの材料があるのかはわからないが、そういえばトリニティー主催のお祭りで、焼きそば屋が出店として出ていたそうだし、お嬢様学校であっても需要はあるのだろう。

 

 

ミレニアムからはウタハ先輩が、アイドル企画に参加したらしいが、あの人アイドルの歌なんか歌えたのだろうか?

 

まさか、先輩の好きな演歌を披露したわけないと思うのだが・・・。

 

 

「・・・来年は、何とかユズを引きずり出せないかな?アリスはユウカとかとアイドル活動してたらしいし、巻き込む形で・・・・・流石にひどいか。」

 

 

しょうもないことをつらつらと考えながら、大き目のフライパンを出し火にかける。

 

「4玉分の焼きそば麺の袋を破いてレンジに入れる。普段なら焼きそばは野菜を色々と使うんだけど、今回はジャンクなモノってことだから、カヤクは玉ねぎと豚肉だけで。」

 

玉ねぎと豚肉を適当な大きさに切り、フライパンが温まったらサラダ油をひく。

 

玉ねぎ、豚肉の順番に入れて、サッと火を通す。

 

 

「塩コショウでしっかりと下味をつけておく、十分に火が通ったら一度大皿に取り出す。」

 

 

“チーン!”

 

 

電子レンジが音を鳴らしたので、焼きそば麺を取り出す。

 

レンジで軽く温めることで、麺がほぐれやすくなるのだ。

 

 

「玉ねぎと豚肉を焼いたフライパンで、麺を炒める。この時、フライパンは洗わずに、豚肉の油などをしっかりと麺に絡ませながらほぐしていく。この時に麺も塩コショウで味付けをしておく。」

 

 

後は、別皿に取っていた玉ねぎと豚肉を加えて、ソースで味付けをすると完成なのだが・・・・

 

 

「・・・ちょっとこれだけじゃあ味気ないよね。もう一個小さめのフライパンを出して・・・・この高そうなオリーブオイル。使わしてもらおっかな?」

 

 

付け合わせというか、摘まめるものをもう一品作ることにした。

 

野菜室から、ジャガイモとニンジンを取り出して、皮をむく。

 

 

ニンジンはちょっと大きめの短冊切り。

 

ジャガイモは縦に5㎜ほど、どちらも平べったくなるように切る。

 

 

「フライパンにオリーブオイルを引いて、切った野菜を並べていく。オリーブオイルは少し多めで軽い揚げ焼きのようにしていくよ!味付けは塩コショウと仕上げのブラックペッパーのみ!オリーブオイルが良いものだし、焼きそばが味濃いからね!」

 

 

ニンジンやジャガイモは、正直そのまま焼いて塩をふるだけでも十分におかずになる。

 

ニンジンのほのかな甘さを楽しむ、お気に入りの食べ方だ。

 

ジャガイモはちょっと塩辛いくらいに味付けすると、止まらない付け合わせになる。

 

前にジャガイモを薄くスライスして、お家ポテトチップスを作ってみたのだが、正直アレ一品でも、白米2杯は食べれそうだった。

 

「焼きそばもいい感じだね!ソースを回しかけて、全体にソースが混ぜ合わさるように・・・・うわっ、メッチャいい匂い。かなりいいソースだな?普段はオタフク一択なんだけど。」

 

 

焼きそばは4人分の皿に盛りつけて、オリーブオイルで揚げ焼きした野菜は最後にブラックペッパーで味を調節、小皿に盛り付けて。

 

「ん、完成!早速持っていくかな!!」

 

お盆にのせて、ティーパーティーの3人が待つ部屋へと向かうのだった。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「おまたせ!才羽モモイのずぼら飯『シンプル焼きそばと野菜の付け合せ』完成だよ!!」

 

 

テーブルに並べられたのは、ソースの香りが漂う焼きそばと、ニンジンとジャガイモを焼いたものだった。

 

 

普段トリニティーで出される料理は、フランス料理やイタリヤ料理など、洋食が多い。

 

焼きそばといった・・・・言い方は悪いが、庶民の料理は珍しいことだった。

 

・・・・しかし。

 

 

「・・・・・・いや、リクエストしといてなんだけど・・・ソースの匂いすごいね(汗)普段している紅茶の匂いが消し飛んだよ。」

 

「あ~、やっぱり庶民的過ぎた?ジャンクなモノと言われたから、味の濃いソース焼きそばにしたんだけど・・・。」

 

「ううん、正直、隣から匂ってきてた時から、お腹が鳴って仕方なかったから。今はこの焼きそばしか考えられないかな!早速だけど食べていい?」

 

「うん!どうぞ召し上がれ!!」

 

 

“いただきます”と声をだして、用意された箸を持つ。

 

皿から焼きそばを引き上げると、ソースの香りが強くなり、麺にコーティングされたソースがテカテカと照明に照らされている。

 

 

“ゴクッ”

 

 

生唾を飲み込んでから、箸を近づけていき口を開ける。

 

 

“ゾボボ、チュルル、モグモグッ!!”

 

 

「!!!んん~~~~~っ!!!」

 

 

これだ!これが欲しかったのだ!!

 

おせちの繊細な味つけとは対極に位置するかのような、濃く強烈なソース味!

 

丁寧に出汁をしみ込ませたおせちたちは、食材の持つ自然な旨味と繊細な味付けだったのだが、何度も食べてると、うっっっすくて飽きるのだ!!

 

この焼きそばのような、ガツンとした味付けを、私は求めていた!!

 

 

「普段なら玉ねぎと豚肉以外にも、キャベツ・モヤシ・ピーマンなんかを入れて野菜マシマシにするんだよね。自炊焼きそばの良さは、好きな肉や野菜を入れ放題なとこだと思ってるし。」

 

 

そういえば何かの番組で見たことがある。

 

スーパーなどで売られている焼きそばセットの付属ソースが粉状なのは、野菜などにソース味がしっかりつくように工夫された結果だとか。

 

 

「けど、焼きそばらしいジャンクな味を求めるのなら、あえて食材を減らして、ソース味を強調するのも楽しみ方の1つだと思うんだよ。豚肉と玉ねぎを入れたのも、肉汁と炒めた玉ねぎの甘みでソースに深みを与える為だしね!」

 

 

確かに、水分量の多い野菜を加えると味がぼやけることは多々ある。

 

でも、この玉ねぎの場合は、むしろソースの味を強化しているように感じる。

 

 

「食材の引き算で味を調節しているわけか、でも、ソースの味が濃い分、量を食べると単調になりそうだね。」

 

 

そういうセイアちゃんだけど、お皿の減りは結構進んでいる。

 

その言葉に反して、小食のセイアちゃんにしては、食べられているように思えるけど?

 

「だから、この付け合わせは本当にありがたいよ。野菜をオリーブオイルで焼いて、塩コショウとブラックペッパーで味付けしてるだけなのに、とても美味しい。」

 

「たしかに、ニンジンは野菜の甘さがほんのり口に広がって美味しいですし、ブラックペッパーで味を引き締めているのも良いですね。ジャガイモは外側がカリッとしているのに、中はほくほくで楽しい食感です。こっちは塩っ気をちょっと強くしてるのも良いですね。」

 

「味が濃い料理は飽きがくるのも早いからね。付け合わせは必須だよ。あれば焼きそばに少量の紅ショウガをちらしてもよかったんだけどね。」

 

 

あのナギちゃんすら、モモイちゃんの料理を称賛している。

 

正直、私のリクエストに対して、嫌味の1つでも言われるかと思っていたのだが・・・それほどまでに、モモイちゃんの腕が良いのだろう。

 

 

(・・・けど、焼きそばを食べているナギちゃんって、ちょっと面白い絵面だね。)

 

「・・・ミカさん。何か?」

 

「な、何でもないよ!!」

 

 

ナギちゃんに向けていた視線を外し、自分の食事に集中する。

 

久々の味の濃い料理に舌鼓を打ち、そこそこの量が用意されていた焼きそばも、ティーパーティーの3人全員が、残さずに完食するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ってことで、お土産貰って帰ってきた。それと、おとぺろの次回作はナギサさん達が予算を出してくれるってさ!」

 

 

あの後、ちょっとしたお茶会にも参加して、お嬢様学校の取材を済ませてから、無事にミレニアムのゲーム開発部へと戻ってきた。

 

今は、部長のユズと妹のミドリに、トリニティーでの出来事を話していたところだ。

 

 

「じゃあ、次のゲーム開発はおとぺろのセカンドシーズンに決定だね。納期とかはなにか言われた?」

 

「別に急がないから、素晴らしい作品にしてくれだってさ!最初は怖い人たちかと思ったけど、結構いい人たちだったよ!」

 

 

予算を出してもらう以上、あちらの要望にはできる限り答える必要があるが、結構

フワッとした話だった。

 

シナリオの要望こそいくつか貰ったが、基本的にはこちらの自由に作らしてもらえるようである。

 

 

「まあ、色々面白いお話も聞けたし、のんびり作っていこ~!・・・・・・ところで、さっきからユズはどうしたの?」

 

「・・・・・あ、あ、あの、たった今、ゲーム開発部の口座に、ト、ト、ト、トリニティーのティーパーティー名義で入金されてたんだけど(゚Д゚;)」

 

「お~、さすがナギサさん。早いね~!」

 

 

これで、開発費の心配も大丈夫である。

 

とはいえ、シナリオやプログラム、イラストは私たちができるが、声付けなどは外注する必要がある。

 

予算面がどれほどかは、確認する必要が・・・・

 

 

「ふ、振り込まれた金額が・・・一、十、百、千、万、十万、百万、せ、千万、お、お、お、ガタガタ(;゚Д゚)」

 

「・・・・・・・・まじ?」

 

 

先生に協力を要請して、過去最速でゲーム開発した。

 




「じゃんね」が便利すぎるじゃんねええ!!
いや、本篇のミカが言うほど「~じゃんね!」って言ってないのには気づいてるんですよ!
でも、じゃんね!をつけるだけでミカの発言だとすぐにわかるのが便利すぎるという。

ゆるしてじゃんねえええええええ!
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