ギターと、恋と、百合の花。   作:ローマン

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 個別回最後は始です

 最後にした理由はお話を読めば分かります

 それではどうぞ!!








天沢始

 

 

 

 

 〜教室〜

 

 

 

 

「あれ……?////」

 

「百合花、どったの?」

 

「顔赤いな、熱でもあるんじゃないか?」

 

「ま、まさか……////」

 

「本当に顔赤いわよ、保健室まで送るわ。」

 

「だ、大丈夫、自分で行くから……////」

 

 

 

 学校へ登校して、今は3時間目

 

 朝、少しだるさを感じたけど、ここに来て急に悪化した感じがある

 

 疲れからくる高熱なのかな……

 

 とまぁ友達に勧められ、私は保健室に向かってるというわけなんだけど……

 

 

 

(あれ……?//// 目の前がぐらぐらしてる……//// ヤバい、このままだと倒れるかも……/////)

 

 

 

 私の症状は予想以上に重かったのか、目の前の視界が完全にボヤけて見える

 

 一度壁に手を着こうかと思った途端、前のめりに倒れていくのが何となく分かった

 

 けど、私が床に倒れることはなかった

 

 何故なら……

 

 

 

「君、大丈夫?」

 

「あれ……///// 私……////」

 

「熱がある……今、保健室まで案内するから!」

 

 

 

 私を抱き止めてくれたのかな……

 

 あれ? 私の身長は170cmあるから抱き止められるとしたら男の子の可能性が高いけど、今の声は間違いなく女の子だ

 

 てことは橘先輩とか?

 

 いや、橘先輩の声じゃなかった気がする……一体誰が……?

 

 

 

「失礼します!……誰も居ないか……」

 

 

 

 その人は私の身体を支えながら、保健室へ運んでくれたみたい

 

 私はその人の肩を借りながら、保健室のベッドに横になる

 

 

 

「今、先生呼んでくるから少し待ってて。」

 

 

 

 その人は優しくそう告げると、保健室を抜けていった

 

 何だか凄く優しいものに包まれたような感覚だ

 

 それと、熱とは別に身体が熱くなったのを感じた

 

 

 

(ヤバ……あの人、めちゃくちゃカッコいい……////)

 

 

 

 

________________________________________________

 

 

 

 

 〜数日後〜

 

 

 

 

「百合花を助けてくれた人?」

 

「そう! それを知りたいの!」

 

「そんなこと、私に言われても……」

 

 

 

 私が謎の人物に保健室へ運ばれてから数日

 

 体調はすっかり良くなって、今は咲と話しているところだ

 

 

 

「どんな見た目だったか覚えてる?」

 

「えっと、私より背が少し高くて、髪は長かったかな。」

 

「もしかして男の子?」

 

「いや、声的に女の子だと思う。」

 

「だとすると、軽音部のキーボードの人?」

 

「橘先輩の声ではなかった気がする……」

 

 

 

 う〜ん、ますます分からない……

 

 そもそも、うちの学校にそんな人いたかな?

 

 

 

「学年が違うって可能性はない?」

 

「あ、なるほど、先輩かもしれないしね。」

 

「……だとしたら、1人だけ心当たりのある人がいるわ。」

 

「だ、誰それ!?」

 

 

 

 私は咲に連れられて、3年生の教室前に来た

 

 違う学年の教室って結構緊張するな……

 

 

 

「失礼します、天沢先輩はいらっしゃいますか?」

 

 

 

 咲ちゃんはそう教室の先輩たちに声をかける

 

 その先輩は教室にいたらしく、クラスメイトの人が呼んでくれた

 

 

 

「咲ちゃん、久しぶりだね、私に何か用?」

 

「はい、私の友人を助けてくれたのは天沢先輩ではないかと思いまして……って百合花?」

 

「こ、この人だ……!!////」

 

「私?」

 

 

 

 間違いない……!

 

 この佇まいとすらっとした長身

 

 そして、優しく包み込んでくれるような声

 

 何もかも思い出した

 

 あの時、私を助けてくれたのは天沢先輩だ!!

 

 

 

「あ、あの! この間はありがとうございます! わざわざ保健室まで運んでいただいて……////」

 

「あぁ、あの時の、体調は大丈夫?」

 

「は、はい!」

 

「そっか、良かった……」

 

「へっ!?////」

 

 

 

 そう優しく言いかけながら、天沢先輩は私のおでこに手を当てる

 

 熱を測ってくれてるのかな?////

 

 

 

「まだ熱い……?」

 

「あ、いや、これは!//// ちょっと走ってきたので熱いだけです!! そ、それでは〜!!////」

 

「百合花!?」

 

「行っちゃった……」

 

 

 

 私は顔が熱くなるのを確認すると、耐えきれずその場を逃げ出してしまった

 

 そして教室の机に突っ伏して、1人で悶絶する

 

 

 

(ヤバいヤバい……//// 私を助けてくれたの、絶対あの先輩だよ〜!!////)

 

 

 

 私はガンガンと頭を机に打ち付ける

 

 頭と周りからの視線が痛いが、それぐらい私の心はあの先輩に染まっていた

 

 

 

(天沢先輩か……////)

 

 

 

 好きや憧れ……というにはしっくりとこない感情

 

 何だろう、これ……////

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

※咲視点

 

 

 

 

「行っちゃったね……」

 

「百合花はああいう子なんです。」

 

「それにしても意外だな、長谷部さんの友達だったなんて。」

 

 

 

 天沢始さん

 

 私の目標でもあったヴァイオリニスト、天沢キョウさんの妹だ

 

 

 

「今度の休み、コンクールで入賞したことをキョウさんにも伝えてきます。」

 

「そっか、姉さんもきっと喜んでくれるよ。」

 

 

 

 始さんはキョウさんと違い、フルートを嗜んでおり、何度もコンクールに入賞している腕前だ

 

 楽器が違うとはいえ、昔の私もキョウさんの妹ということで演奏をよく観に行っていた

 

 今はローレライのドラムとして活動しているからか、あまりフルートの話題は聞いていない

 

 

 

「始さん、今もフルートはやられてるんですか?」

 

「今はあんまりやれてないかな、ローレライの方の活動もあるし。嫌いになったわけじゃないんだけど……」

 

「……始さん、今度一緒にセッションしませんか?」

 

「息抜きには丁度いいかもね、一応志帆にも聞いてみるよ。」

 

「ローレライは動画投稿してるんでしたっけ?」

 

「うん、演奏動画をね、再生数はまだまだだけど。」

 

「実は百合花も動画投稿してるんです。」

 

「そうなんだ、何てアカウント名なの?」

 

「これです。」

 

 

 

 百合花の弾いてみた動画のアカウントである、[ギター狂人ユリーカ]を始さんに見せた

 

 アカウント名、どうにかならなかったのかしら……

 

 

 

「私、このアカウント知ってる、これさっきの子なの?」

 

「そうですね。」

 

「じゃあ、このヴァイオリンも長谷部さん?」

 

「ま、まぁ……」

 

「フフッ、面白い子なんだね。」

 

 

 

 そう言って、始さんはフッと笑う

 

 その笑顔が、今は亡きキョウさんの姿と重なった

 

 

 

「立花さんもバンドやってるんだ。」

 

「いえ、動画でのバンドはサポートの子たちです、近くのライブハウスの。」

 

「そうなんだ、この金管の子たちは?」

 

「幼馴染です、主に百合花の。」

 

「フルートは居ないっぽいね。」

 

「そうですね、木管は居ませんね。」

 

「なら皆でセッションしようよ、皆居たほうが楽しいよ。」

 

 

 

 皆でセッション

 

 私も天沢先輩とのセッションなんて何十年振りかだし、とても楽しみ

 

 けど、百合花の心臓が持つかどうか……

 

 天沢先輩とセッションしたら、爆散したりしないかしら……?

 

 

 

「分かりました、皆にも聞いてみます。」

 

「うん、楽しみにしてる。」

 

 

 

 百合花には、サプライズで黙っておきましょうか……?

 

 きっと驚くわね

 

 

 

 

 

 







 この作品のキーワードでもあるひとめぼれ

 オリ主にもひとめぼれするキャラを……と選んだのが始でした

 始って、男女関係なくモテそうですよね

 個別回が終わったので、次回から色々と描いていこうと思います

 次回もお楽しみに!!





今後、どんなお話が読んでみたい?

  • オリキャラ視点のお話(今まで通り)
  • オリキャラたちの掘り下げエピソード
  • クロスオーバー(主に百合作品を予定)
  • アニメ未登場のキャラ登場回
  • 全部読みたい!
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