ギターと、恋と、百合の花。   作:ローマン

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 今日は依の誕生日ですね! おめでとう!!

 というわけで、今回は誕生日記念日です!

 それではどうぞ!!







朝凪先輩へのバースデーソング

 

 

 

※依視点

 

 

 

 

(木野さんがライブハウス……? どうしてあたしを……?)

 

 

 

 今日は木野さんとデートの日……だったはずなんだけど、ライブハウスで待ち合わせることになった

 

 考えられるのは、ローレライのマネージャーを手伝ってほしいとかな気がするけど、あたしって居てもいいのかな……?

 

 

 

「あれ? 依じゃんか〜!」

 

「水口? それに筒井と橘まで。」

 

「やっほ〜、よりより〜!」

 

「奇遇ね、朝凪依。」

 

 

 

 木野さんを待っていた間、水口たちとばったり会った

 

 どうやら水口たちは、立花さんに呼ばれてここに来たらしい

 

 

 

「ふ〜ん、立花さんがここへね。」

 

「そうそう! ゆりゆりが橘さんたちの為に呼んでくれたんだよ〜!」

 

「立花百合花、私たちにライブを観てほしいから呼び出したのかしら?」

 

「どうなんだろうね〜、まぁあの子があたしたちを呼び出す理由とすればそれしかないしね。」

 

?「あら、アキ?」

 

 

 

 そこに現れたのは、泉さんだった

 

 前はSSと対峙していたけど、今では晴れて水口と恋人同士になり、昔みたいに仲良くしているそうだ

 

 

 

「志帆!? どうしてここに!?」

 

「ももとはじに呼ばれたのよ、まだ2人は来ていないみたいね。」

 

「ん……?」

 

 

 

 あたしは木野さんに呼ばれて、ライブハウスへ来た

 

 そして水口たちもそれぞれ理由があって、ここに来た

 

 こんな偶然、ありえるのだろうか……?

 

 

 

「皆さ、これって何か裏があるんじゃない?」

 

「裏ってどうゆうこと?」

 

「水口たちは立花さん、泉さんは里宮さんたちから誘いを受けてここに居る。」

 

「えぇ、そうね。」

 

「これってさ、あたしたちにまたバンドやってほしいってことなんじゃないかな!?」

 

「何でそうなるのよ……」

 

「志帆たちはともかく、あたしたちは受験もあるし、集まれる時間を取ってくれたのかな?」

 

「だとしたら、泉志帆を抜きにする理由が分からないわ。」

 

「確かにそうだね〜。」

 

 

 

 ローレライのメンバーが泉さんを抜きにするのは引っかかるな……

 

 これって何かのサプライズ?

 

 木野さんも絡んでることだし、一体……

 

 

 

「とりあえず中入ろうよ、何企んでるかはあたしたちの眼で確かめよ?」

 

「当然ね。」

 

「橘さんも行く〜!」

 

「ちょ、ちょっとあんたたち……!」

 

「泉さん、行ってみようよ。」

 

「しょうがないわね、アキたちだけに行かせるわけにはいかないし。」

 

 

 

 ライブハウス内に入ったはいいが、何故か無人だった

 

 受付の人も居なかったし、もしかして今日は休み……?

 

 だとしたら、入り口に鍵をかけてないのもおかしいし……

 

 

 

?「依先輩!!」

 

 

 

 マイク越しに聞こえてきたのは聞き間違えるはずもない、木野さんの声だった

 

 

 

「木野さん!?」

 

「はじとももまで……これはどういうことなの?」

 

 

 

 木野さんの周りには、ローレライの里宮さんと天沢さん

 

 後はえっと……

 

 

 

「立花です!!」

 

「あぁ、そうだ、前に屋上でセッションした子。

 

 

 

 橘じゃない方の立花さんね

 

 SSで泉さんが抜けてからあたしが入るまで、代理のギターやってた子だ、確か

 

 

 

「ごめんね志帆ちゃん、ひまちゃんがどうしても皆に見せたかったの。」

 

「黙っててすみません。」

 

「べ、別にいいわよ、それで? どうしてこんなことしたわけ?」

 

「先輩、今日は何の日か知ってますか?」

 

「あ〜! 依の誕生日!!」

 

 

 

 あぁ、あたしの誕生日か

 

 そうだ、すっかり忘れてた

 

 まさか木野さんはその為に!?

 

 

 

「依先輩、いつも私に歌ってくれるから……」

 

「なるほど、それで今度は木野ひまりが歌ってみようと。」

 

「ひまひま、それすっごく良いアイデアだよ!」

 

「木野さんが、あたしの為に……」

 

 

 

 前に木野さんとカラオケデートした時に歌声は聴いたことあるけど、今回はバンドでの生演奏

 

 めちゃくちゃ聴いてみたい

 

 

 

「……」

 

「ひまりちゃん、緊張してるのかい?」

 

「わ、あ、だ、大丈夫です!」

 

「だ、大丈夫ひまりちゃん! わ、私だって……!」

 

「ゆりちゃんの方が緊張してそうね……」

 

「よし……それじゃあ始めようか、皆。」

 

 

 

 天沢さんはドラムスティックで合図を出すと、皆を引っ張るように演奏し始めるのだった

 

 

 

 

 

___________________________________________________

 

 

 

 

※百合花視点

 

 

 

 

 天沢先輩の合図でシンセサイザーのイントロが始まり、ギターのメロディーを奏でる

 

 この曲は某ハードボイルドアニメ2作目を飾ったOPで、私が提案した曲だ

 

 

 

『イルミネーション 真下に見下ろし〜♪ 夜を昇ってゆく エスカレーター♪ 凍りついた ビルの谷間を〜♪ ヘッドライトの 河が流れる〜♪』

 

 

 

 あがり症な私だけど、弾いていく内に徐々に緊張はほどけてきた

 

 ひまりちゃんも声張れてるし、良いスタートだ

 

 

 

「最初に 好きになったのは声〜♪ それから 背中と整えられた指先〜♪ ときどき 黙りがちになるクセ〜♪ どこかへ 行ってしまう心とメロディー♪ angel voice 名を呼んで耳すますecho〜♪ shining smile 風に散る花びらと kiss〜♪ angel voise 新しいなつかしい echo〜♪ shining smile 急がずにありのまま kiss〜♪」

 

 

 

 とりあえず全部で3曲やるから、ひとまず1コーラスだけ

 

 この辺の歌詞は、まさにひまりちゃんから見た朝凪先輩だよね

 

 次の曲までは私がギターソロで繋いで、タイミングを合わせて……!

 

 

 

『あなただけ見つめてる〜♪ 出会った日から 今でもずっと〜♪ あなたさえそばにいれば他に何もいらない〜♪ 夢の High Tension〜♪』

 

 

 

 次の曲は、某バスケアニメの金字塔とも言える作品の初代ED

 

 ひまりちゃん曰く、母親が勧めてくれたらしい

 

 

 

『あなたがそう 喜ぶから化粧をまず止めたわ〜♪ どこにいても捕まるようにポケベル持ったわ〜♪ 車も詳しくなったし お料理もガンバってる〜♪ 迷っているけど この人に一生ついて行こうと決めた〜♪』

 

 

 

 ギターのフレーズは勿論なんだけど、この一途な歌詞も素敵だなぁ

 

 

 

『あなただけ見つめてる〜♪ 独りで待つ二人だけの部屋〜♪ あなたの微笑みはバラ色の鎖〜♪ 行けっっ!! 夢見る 夢無し女!!〜♪』

 

 

 

 この曲も先程と同じく1コーラス

 

 さて、最後はあの曲で締めるよ

 

 メドレー形式で曲を繋ぎながら、ピアノのイントロが奏でられる

 

 

 

『音に誘われて知らない場所へ 此処は君の世界?教えて〜♪ それは必然かもね そんな出会いだったんだ〜♪ 第一声 気が付いたら交わしてた〜♪』

 

「この曲、ウチらが文化祭オーディションの時にやった曲だ!」

 

「朝凪依が歌ってるのと、だいぶイメージ変わるわね。」

 

「ひまひまのは可愛い〜!」

 

『もっともっともっと手重ねたい〜♪ 愛も不安も全部込みで詰めるだけ詰めて贈ろう〜♪』

 

「やるじゃない、ひま。」

 

 

 

 先輩たちのリアクションも良さそうだ

 

 ……あの〜、私のことも褒めてもらっていいんですよ?

 

 

 

『どうしよう 数えきれず笑えてくるギフト その顔が見たいためのリスト〜♪ 挙げたらキリないね 何回でも渡し伝えよう〜♪ 特別な日でもない今日が特別に変わっていくなんて〜♪ あの日の知りもしない君と私が混ざってコントラストがキレイに出来ていく〜♪』

 

 

 

 ソロはキーボードと私のギターで独自にアレンジしたもの

 

 あまりガンガンに尖ったサウンドじゃないけど、この曲にはかなり合っていると思う

 

 

 

『君が無意識にくれるギフト〜♪ どれも甘い思い出で飾った〜♪ その全ての瞬間 隣にいてくれてありがとう〜♪ 数えきれず笑えてくるギフト その顔が見たいためのリスト〜♪ 挙げたらキリないね 何回でも渡し伝えよう〜♪ 特別な日でもない今日が特別に変わっていくなんて〜♪ あの日の知りもしない君と私が混ざって コントラストがキレイに尊く深く出来ていく〜♪』

 

 

 

 曲が終わると、亜季先輩を筆頭に拍手を送ってくれた

 

 志帆先輩には黙って百々花ちゃんと天沢先輩を誘ってしまったけれど、そっと微笑みながらライブを観てくれたみたいだ

 

 

 

「ひまり〜! 歌最高だったよ〜!」

 

「うわ〜……! ミキちゃ〜ん!」

 

 

 

 ひまりちゃんは上手くいったのが嬉しかったのか、親友の未希ちゃんに抱きついていた

 

 

 

「ほら依、早くひまりちゃんのとこ行ってあげなよ。」

 

「う、うん……」

 

「よ、依先輩、大丈夫ですか!?」

 

「あはは、何でだろ……涙が止まらなくて……!」

 

 

 

 朝凪先輩、きっとひまりちゃんの唄が心に響いたんだろうなぁ

 

 ひまりちゃんもそっと朝凪先輩を抱きしめ、2人は笑い合う

 

 そんな様子を、私たちはあたたかい眼差しで眺めているのだった

 

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

 

 

 

「朝凪依、木野ひまり、私たちは帰るわ。」

 

「よりよりとひまひま、ばいば〜い!」

 

「始ちゃん、私たちも帰りましょ?」

 

「そうだね、百々花。」

 

「ひまり、後はごゆっくり〜♪」

 

「も、もう〜、ミキちゃん!!////」

 

「じゃあね依、あんまりひまりちゃんとイチャイチャし過ぎるなよ〜?」

 

「う、うっさい、水口!!////」

 

 

 

 楽器を片付け、私たちはすっかりお開きモードになっていた

 

 既にひまりちゃんと朝凪先輩の間に良いムードが漂い始めてるけど、ここは2人きりにしてあげた方が良さそうだな

 

 もう日が暮れそうだし、私もそろそろ……

 

 

 

「ところでゆり〜? ももとはじを誘っておいて、あたしを誘わなかったのが何故なのか、理由を聞かせてもらおうかしら〜?」

 

「ひいぃっ!?」

 

 

 

 しまった、この感動の中ですっかり忘れていた

 

 泉先輩は笑顔(ドス黒いオーラが出まくっている)で私の肩に手を置き、ことの顛末を尋ねてくる

 

 どどど、どうしよ〜う!!?

 

 

 

「志帆〜? 早く来ないと置いてっちゃうぞ〜?」

 

「ア、アキ!? いきなり抱きつかないでよ……////」

 

「今はひまりちゃんと依の2人だけにしてあげよ? 私たちも今日は家で……」

 

「わ、分かったから、それ以上言わないで!!////」

 

 

 

 亜季先輩と泉先輩、何だか距離が近いような……

 

 ひとまず、ひまりちゃんの朝凪先輩へのバースデーソング大作戦は大成功だね

 

 私もこの想いを音楽にして、あの人に届けられる日が来るといいな……

 

 

 

 

 

 







 しばらく経ってしまいましたが、ささ恋アニメが12月に放送されることが決定しましたね!

 新たに公開されたキービジュアルも素敵でした!

 次回はどんな内容にするか未定ですが、お楽しみに!!


↓今回披露した原曲
1曲目
Angel Night(天使のいる場所)
PSY・S[saiz]
(シティーハンター2、前期OP)

2曲目
あなただけ見つめてる
大黒摩季
(スラムダンク、初代ED)

3曲目
ギフティ
木野ひまり(CV.嶋野花)
(ささやくように恋を唄う、前期ED)




今後、どんなお話が読んでみたい?

  • オリキャラ視点のお話(今まで通り)
  • オリキャラたちの掘り下げエピソード
  • クロスオーバー(主に百合作品を予定)
  • アニメ未登場のキャラ登場回
  • 全部読みたい!
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