魔法少女≠魔法少女   作:12club

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第22話 魔法少女たちとの交錯

 いろはとやちよが住宅街の外へとカラミティ・メアリの襲撃から撤退して、その実1時間ほどの時間が経った頃か。

 まるで満ち潮が一斉に引くかのように敵はとんと姿を消した。

 攻撃している最中は数える余裕すらなかったが、本当にいつの間にかぱったりと現れなくなっている。

 撤退に成功した……?

 いろはがそう思った頃、住宅街からはいつの間にか脱出していて、どうやら新西区の繁華街に出てきたようだ。

 緊急車両がひっきりなしにあちこちを走っている。

 

「後ろはどうですか? やちよさん」

「敵もどうやら弾切れのようね。無事で何よりだわ」

「はい、お互いに。もう変身を解いても良さそうですね」

 

 野次馬の中にも逃げ惑う人たちはもういないようだ。

 変身を見られると少し不味い事態に陥りそうなので、元の私服姿に解除する。

 

「どうやら量産型魔法少女の検分に来ているみたいね。ということは他の魔法少女の皆さんも無事かしら」

「きっと大丈夫です。でもどこにいるかまではわかりません」

「そうね……。あの量産型はグリーフシードを携帯していた。それらが孵化すると同時に魔女結界があちこちで開いたとすると、それに巻き込まれるのは無辜の一般人か、運が良くても魔法少女たちくらい。姿を消した彼女たちを見つけるのは至難の業ね」

「だからと言って、私たちまで飲み込まれていたら一般人にまで危害が及んでいた場合があったかもしれませんし、実際この事態を見るに少なくない犠牲は出ていたんだと思います。私たちが取った行動は正しかったと思うしかありません」

「……それもそうね」

 

 少し俯きながら、そう追従するやちよ。

 いろはは考えをまとめながら、意見を口にする。

 

「事態はいい方向に向いたと、そう考えましょう。少なくとも最悪の結果にはならなかったって。その上で私たちがどう動けばいいか、次に考えるべきはそのはずです」

「量産型による暴走行為は鎮圧出来たし、魔女結界は既に入り口を閉じてしまっている。ということは中の魔法少女たちとコンタクトを取るのはまず不可能と見ていいわね」

「はい。ですから外にいる私たちにしか出来ないことをする。それを見つけましょう」

「当てがあるとしたら、姿を消したスノーホワイトさんの行方を探す、ということくらいかしら。あの子の事だから多分、マギウスの翼を追っていると思うのだけど」

「そちらの方面はスノーホワイトさんに任せましょう。私たちは別方面からアプローチをかけるべきだと思います」

「案があるの?」

「はい」

 

 いろはは頷いた。

 

「私たちはスノーホワイトさんとは別に、マギウスの翼のリーダーを追います」

 

 マギウスの翼。

 いろはの知る彼女たちと、彼女たちを知らないやちよ達。

 知っているからこそ、いろは自身がマギウスの翼に接触しなければならない。

 事の真相を知ること。

 それ以上に、何のためにこんな事を考えたのかを。

 マギウスの翼のリーダーが彼女のよく知る少女でないことを、今は祈ることしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 * * *

 

 

 

 

 

 キキー、バタン。

 

 神浜市の郊外付近。

 タクシーを降りた灯花たちはそこにある、開けた公園へと向かっていた。

 連れ立っているのはイリヤと、魔法少女狩りの本体である、姫河小雪。

 時間は既に太陽も地平線の下へと沈み、夜の帳が景色を支配している。

 とりわけこの辺りは既に人の手から放棄されているためか、灯りの一つもない。

 タクシーの運転手は、少女たちがこんな時間に徒党を組んで人の気配もないこんな所に何の用があるのか、そう訝しく思ったに違いない。

 

 イリヤが小雪の手を取り、エスコートするように手を繋ぐ。

 小雪の手は、震えていた。

 思えばいつもそうだ。

 小雪はいつでも何かに怖がっている。

 言ってしまえば、自分を取り巻く全ての事柄に不安を抱えている。

 イリヤにとってもそうだ。

 マギウスの翼に潜り込んで以降、灯花のやること成す事全てがあまりにも乱暴で、暴虐で、得体が知れない。

 小雪じゃなくても、不安を抱えて当然だ。

 そんな灯花は全くそれらに頓着した風でもなく、自信満々な笑みを崩すことも無いまま先頭きって歩いていく。

 と。

 

 ピクリ、とイリヤの手が止まった。

 引いていた小雪の手がその場に止まり、彼女の足も動いていない。

 

「どうかしたんですか?」

 

 イリヤが小雪に尋ねる。

 小雪はふるふると首を横に振った。

 灯花が肩越しに頭だけ振り返る。

 小雪が小声で呟く。

 

「……クラムベリーが」

「え?」

 

 イリヤが間の抜けた声を上げて。

 灯花がその後を次ぐ。

 

「音楽家が死んだかにゃ? もう少し泥臭く生き延びるんじゃないかって思ってたけど、意外に早い退場だったね」

 

 「くふふっ」と小さく笑って、酷薄な声音で応えた。

 

「クラムベリーって、確かトウカの仲間の一人だった……?」

「そうだよ。別に彼女はマギウスの主張に賛同したわけじゃなくって、単純に戦いの場が欲しかっただけ。それを約束して協力してもらってただけだから、別に計画に狂いは無いわ」

「仲間を失ったのに、そんな言い方……!」

「怒るの? イリヤスフィール。戦いを望んでいた彼女がいずれそうなることは必然だった。それくらい、ちょっと考えればわかることでしょ?」

「だからって、もっと他の言い様もあるでしょ!」

「くふふっ、優しいねえイリヤスフィールは」

 

 灯花が立ち止まり、イリヤと小雪に向かって冷たい笑みを浮かべて告げる。

 

「音楽家はスノーホワイトに差し向けたから、順当に考えるに彼女を殺したのはスノーホワイトだね。どう? 姫河小雪にとってスノーホワイトはまだ安心できる存在なのかにゃ?」

 

 ビクッと、今度は傍目にもわかるほど小雪の手が引きつるのを感じ取る。

 

「ちょっとトウカ、いくらなんでもその質問は卑怯じゃないの?」

「また怒るの? 優しさもそこまで来るとただの我がままだよ?」

「コユキさんにとって、スノーホワイトさんは同じ魔法を持っていて、同じ姿をした魔法少女なんだよ? あの人を悪し様に言うのは、コユキさんを怖がらせることだって、貴女にはわからないの?」

「心外だにゃー、わたくしは事実を言ってるだけだよ? それに姫河小雪にはもっともーっと怖がってもらわないと私的にも困るんだけどにゃー」

「ほんっと、趣味が悪い!」

「そんな私を救ってくれるって言ってくれたのは、果たして誰だったっけ?」

「……っ」

 

 イリヤは言葉を失う。

 それを隠すように、イリヤは会話を違う方向へと向ける。

 灯花にとってはそんなことは百も承知だっただろうが。

 

「……私たちをこんな時間にこんな所まで連れてきて、いったい何が目的なの?」

「これで最後よ。姫河小雪に今度こそ、目覚めてもらう」

「目覚める?」

「そ。これが私たち魔法少女が救われる唯一の道なんだよ」

「そのためなら町に魔法少女を放って人々に危害を加えたり、コユキさんを怖がらせてもいいってことなの?」

「それはちょっと語弊があるかにゃー」

 

 つ、と足を止めてイリヤに向き直る灯花。

 

「これは姫河小雪の為でもあるの。いい加減、舞台上に不合意なまま立たされて踊らされているのは辞めにして、みんな真っ新な状態に戻してもらうの。姫河小雪にはその手段もあるし、義務もある。いつまでも一人で夢を見続けるのは飽き飽きなんだよね」

「いったい何のこと……」

「ほら、貴女は何もわかっていない」

 

 イリヤに向けて日傘を向けて、パッと開く。

 

「わかっていないくせにわかろうとする。だからわたくし達を救うなんて妄言が出てくる。みんなが綺麗に救われる方法があるなんて、我がままを通そうとする。ハッキリ言って、それがどれだけ無駄で無意味で無価値なことだってわかる?」

「貴女がどう言おうと、絶対に無駄なことなんかじゃない!」

「いいよ、別に。ただ吐き出すだけなら誰にだって出来る。でも貴女には何も出来ない。わたくし達が掲げている物の重さを知らない貴方には、無責任な言葉を吐くことしか出来ない」

「だったら、その重い荷物が何なのか、教えてよ! 貴女は自分の計画以外の全部を無駄だって言ってるだけだよ! それが何なのか……、少しはわかるように教えてよ……!」

 

 檄するようにまくし立てるイリヤだったが、後半は悔し涙をたたえていた。

 灯花はやはり、そんなイリヤに対した感慨を抱くわけでもなく。

 

「そんなイリヤスフィールはわたくし、好感を持ってるよ。まるでおとぎ話のヒーローみたい。だけど実力が伴ってないから、ただの道化でしかないんだけれどね」

 

 そう冷たく突き放した。

 

 後はもう言葉を交わすこともなく、三人は森の中、道なき道を進んでいく。

 辿り着いたそこは、小さな公園のようだった。

 灯りが一つともり、一つのベンチを照らしている。

 そこには。

 

「スノーホワイトさん?」

 

 イリヤが地面に横たわっている少女の姿を見て、思わず声を上げた。

 両手を胸元に組んで、仰向けになっている。

 ただ眠っているだけのように見えた。

 

「貴女が魔法少女ねむりん? わたくしは里見灯花」

 

 ベンチの上で眼をこすって、ふわぁーっと大きく欠伸をするパジャマ姿の少女がいた。

 簡易な挨拶だけを述べて、灯花が続ける。

 

「そこにいるのは噂のスノーホワイトだね。ホントだ、魔法少女狩りにそっくり」

「そうだよ~。まあ同じ存在なんだから当然なんだけどねぇ」

 

 ちらりと、灯花は眠るスノーホワイトの姿を眺め見て。

 じろりとねむりんに視線を向けた。

 

「スノーホワイトの怪我を治したのはねむりんだよね? 音楽家はどうしたの?」

 

 それを聞いたねむりんは、しょぼしょぼとした眼をこすりながら。

 

「クラムベリーは死んじゃったから。死んだ人を生き返らせるのは流石にルール違反なんだよねぇ。私ならやれないこともないんだけどさ~」

「じゃあなんでスノーホワイトは生かしておくのさ」

「メアリが怖ーい眼で睨むんだよ。だから今回限りのボランティア。サービスだよ~」

「ふーん、まあいいけどさ」

「あんまり、いい気分じゃなさそうだね~」

「決まってるじゃない。この人に生きてもらってても、姫河小雪に悪い影響しか与えないんだから」

 

 イリヤには何が何だかさっぱりだったが、物騒な物言いの応酬をしていることだけは理解できた。

 少なくとも、このねむりんという魔法少女がいなかったらスノーホワイトは死んでいたのだろうということは。

 

「ところで、灯花はさ~」

「わかってるんでしょ? 貴女の力を借りたいの」

 

 灯花はにっこりと笑みを浮かべ、しかし眼の奥は全く笑ってない表情でねむりんに言う。

 

「この魔女から、大地の眠りを覚醒させて」

 

 言って、持っている畳んだ日傘を姫河小雪に向けて、そう告げた。

 

 

 

 

 

 * * *

 

 

 

 

 

「――なるほどね」

「……って、マミさん訳知り顔で言ってますけど、あたしには全然理解できてないですよ」

「敵は事態に王手をかけて来たけど、目的は依然としてハッキリしないということだけはわかったわ」

「それちょっとカッコ悪いです、マミさん……」

 

 優雅に立ちポーズ姿を取っているマミに向けて、さやかはガクッと肩を落として応えた。

 

「でもそうなると、一番事態の近くにいる存在だけは見えてくるわね」

 

 ほむらが後を次ぐように応えて。

 それに先んじて、美遊が応える。

 

「魔法少女狩りの小雪さんと、まどかさん達が会ったっていう魔法少女ねむりんさんのことですね」

「そうね。魔法少女狩りのことについては貴女たちが詳しそうだから、その辺りの説明をお願いしてもいいかしら」

「はい」

 

 ほむらの言葉に、美遊は頷いた。

 

「皆さんもご存じの通り、小雪さんはその感情に左右するように魔法少女狩りと呼ばれる魔法少女を生み出しています。それも彼女の意思とは関係なく、無差別に召喚されている……魔術師(キャスター)ではなく召喚士(サモナー)といったところでしょうか。私やクロ、イリヤの目的はこの町の異常性を調査するとともに、彼女の安全を保障してこれ以上の魔法少女の召喚を食い止めることでした」

 

 美遊に続いてクロも口を開く。

 

「それも途中までは上手くいっていたけど、例のマギウスの翼の連中に策を弄されてあの人自身はさらわれちゃったけどね」

「恐らく、私たちが町で戦っていた量産型魔法少女は彼女が召喚したモノでしょう」

「で、問題はなんで連中がそんなことをしているか、ってとこかしら」

 

 「結局、目的は何もわかっちゃいないんだけどね」そう、クロは結んだ。

 ほむらは顎に手を当てて、引いて口を開く。

 

「他に当てがあるとしたら、そのねむりんに近付いたまどかとなぎさ、ってところかしら?」

「そうね」

 

 マミが頷くように顎を引く。

 

「なぎさちゃんは多分、まだ多くの情報を握っていると思うわ。鹿目さんや美樹さんは一緒だったけど、いまいち情報を共有できているようには見えないし」

「面目ないっす、マミさん……」

「いいのよ。情報共有出来ていなかったのは私もなんだし」

 

 ほむらはそこまで聞いて、やはり溜め息をつくしかなかった。

 敵に先手を許しながら、謎については一切解決の糸口すら掴めないのだ。

 

「こうなったら後は何とかしてこの結界を脱出するしかない、ということね。多分、ここに私たちを集めたのも私たち全員を閉じ込める意図があるのかもしれない」

 

 そうほむらが言うと、集まっている魔法少女全員がげんなりした。

 いや。

 

「あの、一つ案があるんですけど」

「なに、なのは?」

 

 おずおずと手を小さく挙げたのはなのはだった。

 

「この結界って、魔女さえ倒せたら消えるんですよね」

「ええ。ただこの結界自体、敵がオリジナリティを組み合わせて作り出したものだから、通常の魔女結界と同じかまではわからないけど」

「ほむらさん達はこの魔女の結界にいる、魔女の本体の場所がわかるんですか?」

「そのくらいはなんとか……。こんな迷路じゃ果たして直線距離で測ることは出来ても辿り着くにはどれくらい時間が必要かどうか……」

「だったら、私ならなんとか出来ると思います」

 

 言って、なのはがステッキを重砲状に変形させた。

 

「私の魔法なら迷路の形状なんか無視して、真っ直ぐに魔女を直撃させられると思うんです。ほむらさん達に位置さえ教えてもらえればきっと」

 

 おお、と賛成するようにさやかがポンと手を打って。

 

「そっか、マミさんのティロ・フィナーレみたいな強烈な一撃なら魔女を狙撃できるかも、そういうことだよね?」

「残念だけど」

 

 否定の声を上げたのは当のマミだった。

 

「私の魔法は弾丸状にしか生成できないから、そこまでの貫通力が無いのよ。壁を貫通した上で魔女を狙撃できるかと言われると、自信が無いわ」

「そっか、一発で仕留めなくちゃいけないんですっけ」

 

 さやかの言葉に、なのははしゅんとした。

 

「一発でその魔女を仕留められなかったら、その場から逃げられる。もしかしたら今度こそ、狙撃できない位置に行ってしまうかも、ってことですよね……」

「せめてもう一撃、強力な一手があれば……」

 

 ほむらは傍目にもわかる溜め息をまたついた。

 

「あの……」

 

 小さく声が呟かれた。

 マミがその声に反応して。

 

「美遊さん?」

「それなら私の力も役に立てると思います」

 

 スッと、太腿のホルダーからカードを抜く。

 セイバーの、クラスカード。

 

「私の約束された勝利の剣(エクスカリバー)となのはさんの魔法を重ねれば多分、上手くいくんじゃないかって」

「……なるほど!」

 

 クロが名案だと言わんばかりに声を上げた。

 

「いいんじゃない? 少なくともこんな場所で燻ぶっているより、やってみた方がよっぽど建設的だわ」

「任せて、クロ」

 

 やおら、カードが光を放った。

 光に包まれた美遊が、姿を変じてその場に佇む。

 青い衣装に手甲、腰甲、足甲。

 その手には光り輝く黄金の剣。

 クラスカード、セイバーの姿だ。

 

 マミが頷く。

 

「魔女の位置は私と美樹さん、暁美さんがサポートするわ。貴女たちは力をチャージして、合図をしたらその方向に向けて撃ってちょうだい」

 

 なのはと美遊が頷く。

 

「はい!」

「了解です」

 

 ほむらとさやかが魔女の居場所を、直線状に探索する。

 その方向をマミにテレパシーで伝えて、方向を最終補正して、リボンで示す。

 ピン、とマミのリボンが一点を指した。

 

「今よ、二人とも!」

 

 なのはが重砲を向ける。

 美遊が腰だめに、剣を構える。

 

「ディバイン――!」

約束された(エクス)――!」

 

 光が膨れ上がった。

 二人の内側から湧き上がる閃光が混ざり合い、迷宮の闇を照らしていき。

 

「――バスターーッ!!」

「――勝利の剣(カリバー)ーーッ!!」

 

 轟音と光の波動が、迷宮の壁を撃ち抜いた。

 光の跡から壁を砕く音が響き渡り、光と音が激しく周囲を覆い尽くす。

 着弾。

 迷宮の奥深くに鎮座していたそれに命中した、そう思ったのも束の間、光の渦が爆散した。

 闇を光が呑み込んだ。

 光が治まると同時、迷宮が消失していく。

 

「やったーっ!」

 

 さやかが歓喜の声を上げた。

 

 迷宮が消滅し、現れた景色は広い公園だった。

 ほむらには見覚えがあった。

 新西区の大公園。

 杏子を逃した、あの公園だ。

 迷宮を破壊した上に、全員で合流して現実世界に戻ってこられた。

 これ以上ない戦果だ。

 

「二人とも、お疲れ様」

 

 マミがなのはと美遊に労いの言葉をかけた。

 

「はい、皆さんのおかげです!」

「私たちはやるべきことをしただけです」

 

 可愛くない。

 そう思いつつも、ほむらは素直に美遊の持つ力――クラスカードが秘める底知れない機能に戦慄する。

 こんなものを敵に回したらと思うと、杏子が覚えた無力感を抱えるのも無理がない気がした。

 

「さて、と」

 

 気を取り直して、ほむらは改めて周囲を見回した。

 まずはまどか達や、みかづき荘の魔法少女たちと合流するのが先決か。

 これだけの魔法少女が手を結んだのだ。

 事態に対して、まだまだ進展は見えなかったものの、少なくとも敵のかけた王手を覆すくらいの事は出来ただろう。

 今はそう、楽観的な気分になっても問題はあるまいと思った。




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