最近途中までは書けるんだけど最後が書けないことが多くて全然投稿できませんでした。
申し訳ない。
トリニティ総合学園 ルーラー執務室。
今日も今日とてレナはいつものようにデスクに向き合い積みあがった書類と向き合っていた。
そして、来客用の椅子に座り私の様子をニコニコしながら見つめる私の幼馴染ミカ。
かれこれこの状態が20分ほど続いていた。
「……ねえ、ミカ」
「ん~なあにレナちゃん?」
「ここに来るのはいいのだけどミカはちゃんと仕事を終わらせてから来たのよね?」
「ちゃ、ちゃんと終わらせてきたよ!」
「本当に?また、してなかったり他の子に押し付けたりしてない?」
「ほ、本当、だよ?」
私はミカの目を見ながら聞く。
こうして聞くとき目をキョロキョロと視線を右往左往させてモジモジしてる時はだいたい嘘をついている時。
今回も少し目が泳いでいる。
「そ、そんなことよりも!レナちゃんも少し休憩しない?もう3時だし」
話を強引にそらしたわね。
時計を見て時間を確認する。
確か始めたのが12時くらいだったため始めてからもう3時間経っていることになる。
「…そうしましょうか、少し待っていてお茶とケーキ持ってくるから」
「やったー!」
「けど、ちゃんと仕事はするのよ」
「はーい」
「まったく…」
右手で走らせていたペンを一度デスクに置いて仕事を中断する。
そして、紅茶と昨日買ったケーキ持ってきてお茶会の準備をする。
「このケーキってあれだよね?並ばないと買えない限定のやつ。いいの?」
「いいのよ。こういう時のために買ってきたんだから」
紅茶を淹れてとケーキを取り分けてミカに渡す。
それを受け取るとゆっくり味わうように飲み始めた
「ん~!相変わらずレナちゃんの入れる紅茶はおいしいね☆」
「ふふ、ありがとうケーキも美味しいわよ」
私がそういうとミカはケーキに手をつけておいしそうな顔をする。
ほんと昔からそういうところは変わらないわね。
少ししてお互いに雑談に移る。
例えば、ミカの嘘をナギサが信じてしまい、危うくそれを彼女の後輩に話してしまうところだったとか。
ミレニアムに修理を頼んでいたバイクが返ってきたから今度一緒にドライブにでも行こうとか。
この間新しい洋服屋さんが出来たから今度一緒に行こうとか。
アビドスで食べたラーメンが思いの他美味しくてまた行こうか悩んでいるとか。
そんな他愛ない日常の事を私たちは話し合う。
そして、私はミカがここに来た理由を聞く。
「それで、今日はどうして来たの?」
「……あはは、やっぱりお見通しかぁ…」
「まあね」
束の間の沈黙。
お互いにティーカップに口をつけて一息つく。
「私ね、本当のことを言えばエデン条約にはあんまり乗り気じゃないんだ」
やっぱりこの間のお茶会の時からなんとなくそうなんじゃないかと思っていた。
ミカは昔から大のゲヘナ嫌いである。
そんな彼女があの会議で了承をだしたこと自体少しおかしいと思っていたのだ。
まあ、不満そうに顔に出してはいたけれど。
「……それは、ゲヘナが嫌いだから?」
「ん~~~~それもあるんだけど。そもそもあそこの治安って控えめに言って終わってるでしょ?いくら正義実現委員会が強くてもゲヘナの生徒たちがトリニティでも暴れ回るようになったら私たちじゃ手に負えなくない?」
ミカが言う通りゲヘナの治安は控えめに言ってよくない。
『自由と混沌』を校風としており、破天荒、型破り、粗暴な生徒が多く、それに銃撃戦が茶飯事という、領内の治安は非常に悪い。
もはやこの学園内だけ世紀末のような有様で学級崩壊は当たり前。
さらに活動を認められていない違法なサークルがいくつもあり、テロリスト・危険集団として悪名が他校にまで広まっている部活も存在している。
さらにトリニティとゲヘナは歴史的にも根深い対立関係にありミカのようにゲヘナを毛嫌いする子も多い。
ゲヘナも同様に。
「そうね、けれどそれはこちらも同じでしょう。確かにあちらよりかはマシだけれど、トリニティ内部でも問題を起こす子はいるし他校の自治区で問題を起こす子だっているわ。だからこそのエデン条約よ」
それに、私は知っている。ゲヘナには決してそういう子ばかりではないということを。
例えば一番に挙げられるのはゲヘナ学園の風紀委員長である”
私の友人でたまに連絡を取り合って休みの日には一緒にカフェなどに行ったりすることもあるくらいには仲がいい。
性格は真面目で責任感が強く少し神経質な面もある。
常日頃ゲヘナ学園の生徒達が巻き起こす数々の事件・問題行動への対処に日々奔走しており彼女が自ら現場へ出向いて事態を鎮圧することが多いようだ。
その真面目さは彼女の美徳だが、ゲヘナに於いて真面目すぎるのが欠点でもあるとはあまりにも皮肉すぎる話だ。
そんな彼女だが別にトリニティを敵対視はしておらず、むしろ好意的に接してくれる。
エデン条約もゲヘナ側の準備を積極的に進めてくれている。
そんな彼女を知っているからだろう。
私はゲヘナを嫌っていない。
だからこそこの条約を結んでもいいと思ったのだ。
「それは、わかってるんだけどさぁ~」
ミカはまだ何か気に入らないようだ不満そうに頬を膨らませながらカップに口をつける。
「まあ、ミカが毛嫌いする理由もそれがなかなかなくならないこともわかってるわ。けれどこの条約が締結すればそういったこともなくなっていくだろうし、ミカも少しはゲヘナに対する見方が変わるわよ」
「そうかなぁ~~」
「ほら、おいで」
私が手を広げてミカに来るように促すとこちらにてくてくと歩いてきて私と対面になるように膝の上に座って抱き着いてくる。
「よしよし」
「…前から思ってたんだけど撫でれば誤魔化せると思ってない?」
「あら、違うの?」
「……バカ…」
肩口に顔をうずめてこすりつけてくるミカの頭を優しくなでる。
昔からこうやってミカの機嫌が悪かったりするときに頭をなでていたためもう癖のようなものだ。
ミカもミカで気持ちいいのかそのままされるがままに撫でられていることが多いし、自分から要求してくることもある。
「……落ち着いた?」
「まだなでてて」
「はいはい」
これは、まだしばらくかかりそうね。
そのまま私はこまったお姫様の機嫌を取ることにした。
私にとってレナちゃんはとても大切な存在だ。
親友であり幼馴染。
そして、私にとってレナちゃんは光輝くお星さまのような人。
出会ったのはナギちゃんと同じ小学生の頃。
周りに知ってる人が全然いなくて、あの頃は自分から誰かに話しかける勇気なんてなくて一人ぼっちになってしまってどうしようと思っていた時に現れたのがレナちゃんだった。
レナちゃんは私に手を差し伸べてくれた。
ずっと私と一緒にいてくれた。
私が困ったら助けてくれた。
私を守ってくれた。
だけど不思議だった。
あの頃からレナちゃんは人気者で、なんで私なんかと一緒に居てくれるんだろうと思って聞いたことがあった。
「私がミカと仲良くなりたいって思ったの。ダメだった?」
たったそれだけ。
だけどそれが嬉しかった。
今思えばこの時に私はレナちゃんに惚れてしまっていたのかもしれない。
それからしばらくしてナギちゃんと出会った。
レナちゃんがナギちゃんと、ううん他の人としゃべってるのを見るだけで胸が痛かった。
他の人としゃべらないでほしかった。
他の人を見ないでほしかった。
だけどそれは私のエゴだから。
レナちゃんが誰と仲良くしようと私とは関係のないことだってわかってるから、口には出さなかった。
けど、レナちゃんはずっと私を第一に考えて行動してくれた。
私のことをお姫様って言ってくれた。
私のことを守るって言ってくれた。
私にとって、レナちゃんは物語の王子様……ううん。素敵な
レナちゃんこそ私にとって輝ける希望の星。
だから、どうか、ずっと………………