ユニ様に仕えます   作:Mr.♟️

5 / 6
お久しぶりです。


10年後

 

不運だ。バズーカを受けたかと思えば、視界が真っ暗になったんだけど。え、失明とかじゃないよね?ってか、どこだよここ。狭いんだけど。まともに動くこともできねぇし──なんだこれ、蓋?でもされてんのか?横になった記憶はないんだが。

 

意味がわかんねぇ。なんで、バズーカの弾に被弾したら閉じ込められるんだ。あ、もしかしてこれ、ボンゴレ雷の守護者が使ってた10年バズーカか?

 

僕になんの恨みがあるんだ。ボンゴレが相手だろうと、僕は構わねぇよ。今はフリーのヒットマンだから自由にやってやるよ。

 

とりあえず、ここから出るか。蹴破ってもいいよな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──ゼブルは相変わらずお寝坊さんみたいですね。おはようございます」

 

蓋のようなものを蹴破って周りを見渡すと、真っ先に部屋の中にいる姫様が目に入った。

 

「......え?姫様?あれ、なんで僕が姫様と一緒にいるんですか?まさか、10年後の僕はジッリョネロファミリーに所属したとか?」

 

ありえない。姫様のことは心配だし、呼びかけがあれば協力もするつもりではいた。でも、ファミリーに戻ることだけは考えていなかった。

 

だって、アリアさんとの約束はアリアさんが死ぬ時までだから。アリアさんが死んだら僕は自由の身、元々そういう約束で姫様の護衛を受けたんだ。

 

アリアさんがその約束を受けたということは、将来的に僕はファミリーに不要な人間になるということ。ファミリーのことを考えれば、この僕が出戻りなんてするはずがない。

 

「混乱しているみたいですね。ですが、今は時間が惜しいです」

 

「え、ああ。はい。いや、っても、多分僕すぐに消えますから」

 

10年後バズーカの効果は5分程度。僕が当たったのがそれだと仮定すると、多分あと3分くらいで過去に戻るはず。色々聞きたいことはあるけど、姫様もなんか切羽詰まってるみたいだし、とりあえず話を聞いてあげ──いや、もうすぐ消えるのに話なんて聞いてる時間ないだろ。

 

「──良かった。生きてる、生きてるんですね」

 

えぇ?姫様どうしたんですか。時間ないとかいいながら、なんで僕に抱きついてるんですかね。ってか、僕がさっきまで入れられてた密室ってなんだったんですか。

 

抱きついてくる姫様を軽く抱きしめて、僕が蹴破った物体に目を向ける。嘘、マジで?これ絶対──棺桶じゃん。

 

まさか、この僕が死んだ?え、ありえないんだが。僕は誰かに殺されるほど弱くない。仮に負けるとしても、引くべき時は引ける人間のはずだ。多分。そもそも仮に僕が死んだとして、なんで僕の死体が姫様の部屋にあるんだ。そっちも謎すぎるだろ。

 

「......ゼブル。このまま聞いてください」

 

「はい」

 

「何も聞かずに私を助けてください」

 

「はい」

 

「.......聞かないんですか?」

 

「あれ、言いませんでしたか?姫様が僕を呼んだなら、海の中マグマの中、森の中宇宙の果てまで──10年前からでも助けに来ますよ。理由なんて関係なく、ね」

 

「........ばか」

 

「貶されるようなこと言ってないような気がするんですが??」

 

あと、このままの体勢で話をした理由なくないですか??

 

「コホン。詳しいことは移動しながら説明します。今はとにかく、チョイス会場に向かいます。時間がないので急いでください」

 

「はいはい。分かりましたよ」

 

「はいは1回だけですよ」

 


 

「私は反対です。白蘭」

 

へー、これが白蘭。ってか、僕もこのチョイスってゲームに参加してみたかったんだけど。ゲーム内容だけ聞いてみると、割と楽しそうだよね。まあ、こいつとはやりたくないけど。

 

「ミルフィオーレのブラックスペルのボスである私にも、決定権の半分はあるはずです。」

 

「ユニ....貴様....!」

 

「誰に口聞いてんだ、三下。言葉遣いに気をつけろよ」

 

 

 

 

 

「....君まで来たんだ。久しぶりだね、ゼブルくん」

 

「はぁ?テメェみたいな三下知らねぇよ。格下は覚えねぇんだ、僕は」

 

実際本当にこいつのことは知らない。格下だからとかじゃない。少なくとも、10年前の時点で僕はこいつと会ってない。

 

「つれないなぁ。君は僕の手で殺してあげたのに」

 

「そうかそうか。なら、次はテメェが死ぬ番だな」

 

僕と白蘭が話している間、真六弔花の連中はぎゃーぎゃー騒いで、姫様はボンゴレの連中となんか話してる。そうか、10年後の僕はこいつに殺されたのか。

 

姫様の精神をぶっ壊しておいて、更には僕のことまで殺した。ふーん。

 

 

 

 

 

 

 

───ぶっ殺す

 

「今ここで殺してやる。チョイスとかいうゲーム関係なくな」

 

今までになく静謐の炎が膨れ上がる。こいつだけは僕の手で殺す。ジッリョネロに手を出した罪を教えてやる。

 

「わあ、そういうところが嫌いじゃないんだよ。ユニちゃんの前で殺すのは3回目かな?」

 

「抑えてください、ゼブル。白蘭、あなたはこの申し出を受けるつもりはないみたいですね」

 

「うん、ないね♪決定権は全て僕にあるから」

 

「では私はミルフィオーレファミリーを脱会します。沢田綱吉さん、お願いがあります」

 

「え!?お....お願い...!?」

 

「ジッリョネロファミリーと同盟を組んでください。私を、私たちを守るために」

 

姫様はそう言いながらアルコバレーノのおしゃぶりを取り出した。白蘭が自分のだとかぶつくさ言ってる中、姫様はおしゃぶりを光らせた。どういう原理かは知らんが、白蘭の目の色が変わった。

 

「そういうわけか!!すごいよユニちゃん!!やはり僕には君が必要だ、仲直りしよう。ユニちゃん」

 

「こないで!」

「姫様にそれ以上近づいたらぶっ殺すぞ」

 

「もうあなたには、私たちの魂を預けるわけにはいきません」

 

「なーに、勝手なこと言ってんの。それを持って逃げるなら、世界の果まで追いかけて奪うだけだよ──さあ、帰ろう。僕の元に戻っておいで」

 

バカ言ってんじゃねぇよ。姫様の居場所はジッリョネロだ。近づいてきてんじゃねぇよ。

 

「ゼブル!」

『双銃・鎮魂歌』

 

先程まで放出していた死ぬ気の炎を全て双銃に込め、引き金を引く。さっきから僕のこと無視してんじゃねぇよ。

 

「バーロー!させるかよ!」

 

死ぬ気の炎を纏ったイカつい男が割り込む。確か、真六弔花のザクロだったか?......舐めんな。その程度の炎で防げるほど甘くねぇよ。

 

「知ってんだよ!お前の実力──は....?」

 

「残念だったな。その腕、2度と動かねぇよ」

 

ザクロは僕の炎を右腕で受けたが、代償にその腕はだらりと垂れ下がった。道中に姫様から大体の説明は受けた。お前ら、パラレルワールドの戦闘記録から対策してるんだって?

 

意味ねぇよ、それ。こっちは過去最高にムカついてんだ。アリアさんが死んだばかりで、10年後に飛ばされたと思ったら、姫様は操り人形にされてて、ジッリョネロの守護者はほとんど死んでる。

 

お前らが見た、そのパラレルワールドの僕は、今の僕よりも怒っているか?姫様に助けてくれって声に出して言われたか?拳法を教えてくれた師匠を亡くしたことを知ってるか?かけがえのない守銭奴の友が、僕の仇討ちのために死ぬまで戦ったことを知ってるか。

 

──知らねぇだろうな。テメェらが何個のパラレルワールド見たか知らねぇけど、この世界の僕がいちばん強いに決まってんだろ。殺意が溢れて仕方ねぇよ。

 

「おいおい、呼んでおいて見せ場なしかよ」

 

あ、ようやく来た。遅すぎんだろ、クソ老人。

 

「来てくれたんですね、γ」

「いやー、γが女々し男で助かった」

 

10年前の携帯からの連絡が通じるんだからな。アリアさんの連絡先が入っている携帯を捨てたくなくて保管していたとか、女々しくて助かった。そうじゃなかったら、ジッリョネロの連中は見捨てざるをえなかった。

 

「姫様も元に戻ってるし、クソ生意気なガキもいるし──こうなったジッリョネロは負けねぇよ」

 

「やることは決まっている。ボンゴレ、姫様」

 

「え!なになに...!?」

「──おじ様、同盟は問題ないですよね?」

 

「ああ、ダメツナもいいって言ってる」

「言ったっけ!?いや、別にいいけど!!?」

 

「ありがとうございます。同盟が成立したので、ボンゴレの基地まで逃げましょう!」

 

逃げるしかねぇ。さっきは少しだけかっこつけたが、殺す気で撃ったのに腕1本の犠牲で耐えられたのは驚いた。このまま戦ったら多分全滅する。

 

 

 

 

 

 

その後は、ヴァリアーの援軍であったり、六道骸が現れて僕たちはなんとかボンゴレ基地まで逃げることができた。10年後の技術発展しすぎだろ。

 


 

ユニ様

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。