灰色青春模様 作:遺影
冷えた金属製の鍵をガチャリと回し、最近外れた教室の戸を開いた。金属を冬に触るのは少しの気合いと覚悟が必要になる。このように寒々とした季節だが、自分のような人間は少しの登校で汗をかいてしまう。まあ、それはそれとして吐く息は白い。
「………」
転生してから丁度二ヶ月、今日も朝早くに登校した。誰も居ない閑散とした教室。夕日のように緋色が差した室内は静寂だけが支配していた。
「………」
他の人達、クラスメイトは後から来る。……どうでも良いか。来たところで何も話しやしない。"僕"みたいなゴミは彼らと会話など夢のまた夢だからな。自己肯定感が低いのは良くないと教師の一人が言ってたような気がするが、これぐらいじゃないと調子に乗る。元々傲慢だからな。このぐらいで丁度良いんだ。
「……はぁ」
何を考えているんだ?数年前に出した結論を思ってもあれから現状は変わっていないんだ。考えも変わりはしない。
よし、今日も本を読もう。俺は頭が良くないから文学的な小説は受け付けない。専らラノベやファンタジー等の物語を好んでいる。キノ○旅の最新刊が図書室に入ってから一ヶ月程、やっと借りられるようになった。学校ではこれだけが生き甲斐だな。
「………」
うん、相変わらず面白い。………いや、本当は作品としての面白さなんて"僕"には理解出来ていなかったんだろう。比較対象が少ないからこの作品の凄さもあまり気付けていなかった気がする。ただ読んでいる時は現実を忘れられるから、没頭して続きが気になるから読んでいたんだ。ま、それでも良いんだけど。
ガガ、という建て付けの悪いドアの音が響く。
クラスの誰かが来たらしいが…………いや、気にしたら駄目だ。反応を見せたら相手の気分を害してしまう。"僕"は彼らにとってそういう存在の筈だ。今日も何も発してはいけない。
「……………………」
読書に没頭してどれだけ経っただろうか。教室の緋色と陰影は鳴りを潜め、冬空と蛍光灯の光で満たされている。いつの間にか教室がガヤガヤしていた。どうやらもう彼らの登校時間らしい。そろそろ担任も来るだろうか。
今日もまた誰かに陰口を叩かれる。また殴られるのだろう。痣が出来たらこの体の母にどう言い訳をしようか。
これは何処にでもあるありふれた、平凡で灰色な青春の話だ。
◆◆◆
雲と青空から降ってくる寒さを窓越しに眺める昼下がり。いつものように、俺は図書室へと逃げ込んでいた。図書室は暖かいからかそれなりに人が居ることが多いが、今日はどうしてかガラガラ。
図書委員としての仕事をこなしつつ、今日もそれなりの生活を楽しんでいる。持論としては誰も居ない図書室は理想の空間だ。現在司書の木田先生も席を外しているため素晴らしい空間だと言える。いじめられることもなく、本を読み、静かに過ごすこと。俺はこれ以上なく幸福である。
それも少し前の話だけど。
「先輩今日も居るんですね」
声変わり前の特徴的な声。子供っぽさあるが、それにしては随分と澄んでいる。男性よりも女性に近いのはこのイケメンの恵まれ具合を表している。
「……あ、ああ、滝さん。そう、ですね。昼休みなら基本的に」
後輩の滝君が珍しく図書室を訪れた。人とのコミュニケーション難に陥ることのない彼が来るなんて、どういう風の吹きまわしだ?
「面白いのとかあります?」
「……あ、僕が進められるのは合わないかな……こういうのはあまり好まれないので」
片手を上げて読んでいる本の表紙を見せる。非常に整った顔立ちの女性が描かれたイラスト。まあ所謂陽キャ、と言われる方々には不評な作品群に分類される物だ。それも仕方ないだろう。端から見て気持ち悪いものではあるし、俺達はまだ中学生。理解出来ないものというのは格好の的だ。
「あー、成る程。まあ確かに。でも他のとか無いんですか?」
「えっと、僕みたいなのは基本的にこういうのしか好まないから……そうだな、これはどうです?」
進めるのは最近若い学生に話題の作品。展開が面白い短編集だ。最後の方で隠された事情が明かされて見方が変わる、どんでん返しが好評な本。これなら簡単で見やすいだろう。面白さも保証されているから後は彼に合うかどうか、と言ったところ。
「へー、なんか面白そうですね」
「うん、最近の小中学生から人気です。み、短い話が何個も入ってるから読みやすいかも」
彼は不思議というか奇人というか、まあ変わり者だ。俺みたいな嫌われものに関わろうとするなんて、変人以外の何者でもないだろう。
容姿端麗、眉目秀麗、頭脳明晰で随分人気の人物なんだとか。いつの間にかこの情報を知っていたから、出所は風の噂だろう。運動に関しては知らないが、ある程度出来ると思う。
才能溢れる人間とはそういうものだ。
「そっかあ。じゃあこれ借りますね。はい、お願いします」
だからこそここまでの変人なんだろうか。
同級生どころか他学年にまで噂が広まるぐらいには"僕"は嫌われている。それに関しては全て"僕"が悪いので仕方ない。しかし、そんな俺に対して彼はわざわざコミュニケーションを取っている。話して得をすることも無いだろうに。
「あ、はい、分かりました。えっと、1年2組でしたよね?」
「そうです。ここ、15番です」
誰かと話が出来るのは素直に嬉しいが、彼程の人物ともなると躊躇が勝る。イケメンや陽キャの方々と話すのは"僕"にとってあまりに苦行だ。俺の方はそれなりにマシだが、それでも嫌なところはある。
周りからは彼と関わるなと警告までされる始末。まあ俺みたいなのと彼ならば当たり前ではあるが。
「ありがとう、ございます」
「お礼は良いですって」
そして今日は遂にそれをハッキリさせようと思う。今までも何度かやんわりと伝えてきたがその度にスルーされたのだ。そして周りの方々から警告されるという終わらないループに入っていた。しかし今日こそは、この良く分からない関係を無くしてみせる。前回会った時に次こそはと思っていたしな。
「……先輩?どうしました?」
「あ、すみません。じゃあこれで、」
思わず考えに集中してしまっていた。急いで手を動かす。パソコンを返却から貸し出しに切り替えてバーコードを読み込む。ピッという音を鳴らして差し出せば完了だ。一年もすれば慣れたものになるな。
「二週間以内に返却をお願いします」
「はい。あ、それで今日来たのはそれだけじゃなくて、昨日面白いことが」
「あの、滝さん」
「はい、先輩」
「あ、いや……その、えーっと」
言いづらいなあ。わざわざあちらから関わって貰ってるのに、それをやめにしませんかなんて。しかも"僕"のような人間がだ。カースト最下位がカースト最上位にそれを言うなど、烏滸がましいにも程がある。学校という場においては、それは憲法よりも大きな力を持っているのだ。人権という誰もが持つべきものを無くしてしまうくらいには。
でも言わないと申し訳ないし、そろそろ周りから何をされるか分からない。今までは打撲程度で済んでいたけど、これ以上は親に隠し通すのもキツイ。やっぱり言おう。そうだ、言うしかないんだ。
「先輩大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です。それで、えと、実は、言いたいことがあって」
「え、いきなり何です?」
「そ、その、嫌われものと関わってると悪影響というか、あると思うので、はい、その……」
「…?」
やっぱ怖いなあ!!クソッ、少し伝える程度なのに、これなら殴られた方がマシだと思ってしまう。カツアゲされた時の方がまだ良かった。
「こ、こうやって話すの、やめましょう、僕ら」
「……はい?」
◆◆◆
僕、田山秀信という人間はどのような人間か。一番分かりやすい言葉で表すならキチ○イ、もしくは中二病だろう。数年前まではここにデブというのもあったが今は違う。
もう少し詳しく言うなら陰キャ、オタク、勘違い野郎等々。まあ、オタクに関しては色々口を出したい部分もあるが、他人からの評価はそうだ。
「オラッ、死ねッ」
話は下手で見た目はキモくて生理的に受け付けない。そんな感じではなかろうか。まあ、概ね正しい意見だろう。間違ってはいないし、俺もイケメンだったらそう思っていた筈だ。
「やってやれ○○!」
人間というのは理解出来ないものは拒絶するし、幼いならばそれは尚更。運動も勉強も性格も見た目も、全てが駄目な僕に居場所は無いに等しい。それは学校も家も同じで、仕方の無い話だ。
いや、勉強は今なら何とか出来るかもしれないけど。
「うわキモッ、鼻水垂れてるわ」
それでも、世の中は埋めようの無い才能と運で溢れているし、それは当たり前で、しかし受け入れてしまえばそこまでとなってしまう。中学生という年代にしては早いのかもしれないが、この僕という人間は既に諦めていた。そんなのは大して重要でもない。人生を幸せに生きたいなら、期待も求めもせずに居れば良い。何となく、小学生の頃からそんなことを感じて生きてきた。
「うわ菌だ!ほらっ!」
「ちょマジやめろっ!」
これが、幼稚園の頃から虐められてきた僕の人生の全て。この程度で僕という人間は語れる訳だ。
ただそれは、僕に限った話である。というか中学生がこんな精神年齢になってるわけが無えんだよな。
ここからは、俺について話そう。
「キモいんだよこのっ!」
俺は端的に言えば転生者だ。この幼い頃から虐められている少年の体に入ってしまった哀れな大学生。理由は知らん。しかしまあ凄いのが、俺と似たような人生辿ってんのなこの子。俺の場合はもう少し酷かったが誤差の範囲。
二ヶ月程前にこの体で起きてびっくら仰天。最初は流れ込んでくる記憶と違う精神状態の僕が混ざり込んできて吐いた。滅茶苦茶吐いた。しかしその日も登校日。僕の記憶に慣れつつ行ってみればこの有り様。既視感ありすぎて過去にタイムスリップしたんじゃねえかって思うくらい、俺の中学時代に似ている。年代も全く違うからそんなことはあり得ないんだが。
「うっわカワイソーw」
さてそんな訳で絶賛ボコボコにされている俺の回想終わり。
「ぐ……すみ、ませんでした」
「はあ……もう行こうぜ」
「そうだなー」
放課後まで俺を殴って憂さ晴らしをする連中は少ない。まあ少ないと言っても20人くらいだが。他は皆塾や遊びで忙しい。あくまでイジメとは暇だから行われるものだ。彼らにとっては俺を殴り詰るよりもゲームや恋愛の方が余程面白いだろう。そんな中で俺を放課後になってまで殴る彼らは異端だ。加虐趣向があるのか、学生生活にそれだけの鬱憤があるのかのどちらかだろう。
「はあ……くそ痛え」
現状、俺は学年中から虐められている。と言っても1割程度は何もしないのだが。俺が名前も知らないような同学年から殴られるし、罵られる。俺を蔑称で呼ぶ人はそれだけ多く、彼らは誘われれば喜んで手を貸すだろう。
「血とか出てないよな……?痣とか出来てたら顔洗って誤魔化さないと……」
親にバレるのは面倒だ。"僕"の母親ことあのクソババアは事態をややこしくするばかりで何もしない老害。モンペ以外の何物でもないからな。
こんなことを考え初めてもう何年経つだろう。うんざりするようなこの苦行が、僕の日常だ。
俺の力ではどうしようもない、手詰まりとも言うべき状況だ。何か努力をすれば変わるのかもしれないと、そんな希望があればどれだけ良かったか。現実にそんなものは無かったりする。まあしかし、こんなのは世の中当たり前だろう。別に珍しい話でもなく、この程度の苦痛は皆感じているだろう。そう思い至れば鬱憤も少しは
「あれ、先輩?」
「………」
どうやら本当に希望というものは無いらしい。先日絶交を宣言したばかりの後輩にこんなところで会うなんて。ここ一応2年の男子トイレなんだが?君タイミング良すぎない?
「……はあ、僕は行きますから、それじゃ」
「あ…はい」
結局、あの後は少しだけ話をして終わった。理由なんかはほぼ言わなかったが、まあそれで良いとも思う。
俺に警告をした奴らはきっと、彼に好意的な感情を持っている筈だ。こんな陰湿なことをしたなどと思われたくもないだろう。ここまでしておいて本人にバレて嫌われましたーなんて、可哀想過ぎて笑えない。
俺を虐めているとはいえ、彼らは無知で幼い中学生、青春真っ盛りの輝かしい人間達だ。この程度仕方ない話だろう。
それに、彼と俺が釣り合わないのは百も承知。こちらとしてもデメリットが勝る状況だった。人間関係は損得勘定で考えるべきではないかもしれないが、俺と彼の関係はそこまでじゃない。
俺にとって彼はその程度であるし、決して友人ではない。もし、あり得ない話だがもし、彼が俺に何かしらの感情を抱いていたとしても、そんなの知ったこっちゃない。
イケメンの運命だ。諦めて受け入れてくれ。俺自体は中学生でも何でもない。今更倫理的にどうこうとか言うつもりもない。善悪より自分の生活を選びたいのだ。
「傷は無し、か。おー、あいつら上手い具合にやってくれたなー……」
前世でもよくこの手の隠蔽はやったからな。慣れた手付きで確認していく。この二ヶ月であのクソババアの性格も分かった。幾らでも嘘を通せるだろう。
「来週はテスト……ちっ、面倒すぎるな」
何で今更勉強なんぞせにゃならんのだ。俺はもうその時期を越えたってのに、また一からやり直しかよ。それならいっそ小学生からやり直させくれ。こんな人間関係になったものを渡してくるんじゃないよ全く。
前世も頭は悪い方だったんだが……仕方ない。一度やったことだからな。前世よりは点数取れるだろ。
「この顔……まあ前よりは良いか?……いやどっちもどっちだわこれ」
変わってしまった顔を見るとふと思う。前の俺はどうなったのか、ここは本当に同じ世界なのか、等々。
「中二病もここまで行ったらヤバイなあ……」
結局のところ、俺はこのまま生きるしかないのだ。現状何をしても変わらないのだから。過去にしてきた後悔を無くしていくチャンスでもあるだろう。
「あの、先輩」
「えっ、うおっ!?」
えっえっえっ……え??
後ろからの声は余りに唐突で、意識の死角からモーニングスターで体を吹き飛ばされたような衝撃だった。
「ど、どうしたんですか?滝さん」
全く気づかなかったんだが、君は忍者か何かか?というかさっきまでの発言聞かれてないよな?相当恥ずかしいこと言ってたんだけど。
「あの……僕、何かしちゃいましたか?」
「………」
何だ、そのことか。いや、答えにくいことに変わりはないが、さっきの中二病ムーブよりはマシだ。
「やめましょう。こ、これ以上僕に関わらないでください。そっちの方がお互いに良い」
「そんなこと……!」
うん、別にそんなことない。ぶっちゃけ俺にとってデメリットが多いってだけ。君は何をしても大体許されるからな。お互いではなく俺にとってだ。ただまあ、俺もこれ以上外聞を悪くしたくない。ある種の逃げだが、それは許してくれ。俺はどんな手を取ってでも面倒は避けたいんだ。
「学校内カーストって、結構大事ですよ。そ、それじゃ」
「ちょっと待って下さい!」
「……何です?」
いやしつこいって。そろそろ良いんじゃないかと思うんだが。絶縁宣言されたら素直に引き下がるのが中学生ってもんじゃないか?思春期というのはもう少しメンタルが不安定なものだと思っていたが、どうやらそうじゃない人も居るらしい。
「その、僕……何かしましたか?」
「………」
どう、答えるべきなんだろうか。俺は悪者になりたくないし、この子から恨みを買ってしまえば事態は更に悪化する。かと言って本当のことを言えば、多方面からの怒りを買ってしまう可能性がある。イヤらしい考え方だが、打算的でなければならないのが現代社会。コミュニケーションってのはそういうものだろう。
まあ、この場合は八方塞がりだな。どちらをとっても仕方ないのだし、どちらでもない曖昧な逃げが一番だ。
「いやー……まあ、誰が悪いとかでも無いんです。強いて言えば僕ですけど」
少しだけ"僕"の部分を薄めて喋る。彼は俺にとっては幾つも年下の少年だ。劣等感からの躊躇いはあれど緊張などしなくても良い筈。
俺自身は、"僕"とは違う。もうこの体は俺であり、それは紛れもない事実だ。そう思えば思うほど、肩の力が抜けていく。
「滝さんは僕と関わらなければ良いだけです。簡単ですよ。友達は他にも居るでしょうし、この際やめにしましょうってだけですから」
「っ……」
「滝さんは何も悪く無いです。ただ、学校内という狭い枠組みにはこういうこともありますから。」
「……何、言ってるか分かりません。友達は他に居たって先輩は先輩じゃないですか。僕のことが嫌いですか?そうならそうって言ってください!」
うーんド正論。そうなんだよね。俺は俺であって、友達が何人居たって他の人には関係無い筈だよな。こっちの事情が分からなければ彼が言うのは当然の事だ。
ただ、世の中はそんな簡単じゃない。それにこの年頃だし、自分の存在自体が迷惑だなんて分からないよな。言ってしまえば身分違い、分不相応の関係だからってことなんだが………
「別に嫌いじゃないですよ?」
「なら何で……!」
「ま、特段好きでも無いってことです」
「えっ…」
少し、意地が悪いことを言った。上げて落とす、普通に嫌いというよりも遥かに心にショックを与えるやり方だ。ただそれは本心で、嘘偽り無い言葉でもある。
「貴方には力があります。恵まれた力で色んな道を選び取れるんです」
「……」
「でも僕とは合わないんです。周囲との関係があると、どうしても上手くいかなくなります」
「なら他の人なん「滝さん!」っ……!?」
「そんなこと思ってない筈です。冷静に考えてください。貴方にとって僕はそんなに大切ですか?本当に、一番仲の良い友だちよりも必要ですか?」
「それは………」
「それで良いんです。滝さん、コミュニケーションは大事ですよ。立ち回り次第では、今回みたいなことになりますから」
原因の一端は彼にもある。彼の同級生への態度がそうさせた部分もあるのだ。彼がどのようなキャラで居るのか。勘違いさせてしまう言動を取っているのか。それもある種の原因だ。これに関しては勘違いしてるあっち側が悪いけども。
「説教臭くなってすみません。もう話すこともないし、気を付けて帰ってくださいね」
「え、あ…」
「んじゃ、さよーならー」
また、彼に背を向ける。ゆったりと、もう彼は追って来れないと確信して。
今回の件は、中学生という幼さが故に起こったこと。大学生ともなればこうはならない。誰と誰が関係を持とうが嫉妬の醜さを弁えているから。
「これはこれで青春かもなあ」
沈んでいく夕日に染まる空を窓越しに見ながら、薄暗い廊下を歩く。懐かしい記憶の中で、俺も昔はこうだったのかもしれないと思いを馳せる。
俺は今日も、今を生きる彼らを見ていた。