妹転生?!ファンとしてお兄様を幸せにします!分割版   作:tom200

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ダブルセブン編⑬

 

19日、亜夜子ちゃんからの電話で動き出す日程が判明。

20日、お兄様はさっそくその情報を携えて生徒会室で協力を募った。

五十里先輩は神田議員の名を聞いた瞬間に、この危険性を理解していた。

花音先輩の大した事なさそうだと思う反応が恐らく生徒一般の反応だろうけど、五十里先輩の危惧する通り、彼らの言論がまかり通るようなことがあれば魔法師の未来に自由は無い。

魔法師の人権を訴えながら、魔法師を排除しようとしているのだから。

そんな横暴は許せるわけもない。

普通なら来訪を拒否するのが一番の選択だろうけれど、日程がわかっている今、迎え撃った方が確実に止められる。

それだけの計画がお兄様の頭にあるのだ。

 

「彼らは魔法科高校が軍事教育の場と化しており、学校が生徒に軍属となることを強制している、と非難したいわけです。ならば、軍事目的以外にも魔法教育の成果が出ていることを示せばいいのではないでしょうか」

 

五日後に襲来する議員の前で、少し派手なデモンストレーションを見せようと提案するお兄様の案の記された電子黒板を会長と五十里先輩に渡した。

先輩たちは食い入るようにそれを見つめ、次いで呆れのような表情を浮かべていた。はっきり呆れだけと言えないのは、そこに書かれていることを正確に理解し、期待が含まれていたからだろう。

 

「…少し?」

「…これが?」

 

そうですね。次世代のエネルギーについて、だけならまだ高校生が考える範疇かもしれない。だが――

 

「本当にできるの?加重系魔法三大難問の一つ、常駐型重力制御魔法式熱核融合炉が」

 

とんでもないことですよ。飛行魔法だってとんでもないことだけれど、アレは魔法師だけが恩恵に与れるものだった。

けれどもし、この熱核融合炉ができた場合、全人類がエネルギー供給を受けることができる。

軍事以外目的で魔法を使用し、生活を豊かにする。非難しに来た相手にこれほどのパフォーマンスはないだろう。

この画期的な実験に五十里先輩だけでなく中条会長もやる気になっていた。

 

 

 

 

放課後には話が通り、廿楽先生が監督として付くことになった。

彼も研究オタクの変わり者。お兄様の強い味方だ。

生徒会の仕事中に来客のチャイム。今までは私かほのかちゃんだったけれど、出迎えには泉美ちゃんが向かった。

ピクシーがお茶を淹れ、配ってくれるお陰で仕事がまた一つなくなってしまった。

楽になっていいけれど、ピクシーはいつまでもここにいないだろうから、たまには実践して伝統を受け継ぐことは必要だろう。

泉美ちゃんに指導はしておこう。

生徒会室が実験のミーティングルームとなって打ち合わせが始まった。

役割分担について問われたお兄様は、まだ何も話を聞いていなかったほのかちゃんを一番にご指名。

素っ頓狂な声をあげるほのかちゃん可愛いね。

 

「電磁波の振動数をコントロールする魔法にかけては、俺の知る限りほのかの右に出る者はいない。引き受けてくれないか、ほのか」

「わかりました!頑張ります!」

 

流石ほのかちゃん、直前までなんのこっちゃだったはずなのに、お兄様に頼まれたら内容も聞かずに頷いていた。

 

(…お兄様は別に想いを利用する気は無いからちゃんと説明してくれるんだけどな。こういうところが誤解を招くんだろうなぁ)

 

理由も本当に精密な魔法操作ができるからなんだけど、聞こえていたかな。

頼られた!で舞い上がっちゃってるから聞こえていない気がする。か、もしくは後で徐々に理解する、かな。

そして次のクーロン力制御は元から話していたのか、五十里先輩は無言で頷く。

さらりと流れる髪が色っぽいですね。男子高校生の醸す色気ではない。先輩にはぜひ女性ものの浴衣を着ていただきたかった。

…夏までにワンチャンあるかな。…浴衣ならぬい用で作ったことがある。アレを縮尺変えればいいだけだから問題なく縫える。

あとは柄選びか。シンプルな朝顔も素敵よね。白地も紺も捨て難い。何を着てもお似合いになるだろう、魔性の先輩。

 

「中性子バリアは一年生に心当たりがありますので、彼女にお願いしようと思っています」

 

この段階で水波ちゃんに許可は貰ってなかったらお兄様流石に鬼畜だと思う。水波ちゃん断れないだろうし。

すでにこの実験のことは家で話し済み。

当然水波ちゃんは目立つことは嫌だろうけれど、この実験の重要性も理解していたので参加してくれるそう。

お礼を言ったら、私も深雪様のガーディアンですので、だって。思わず抱きしめて感謝を伝えた。

次いでお兄様がハグ待ちをしていたのを水波ちゃんが白けた眼を向けていたけれど、お兄様もガーディアンとして頑張ってくれているのでね。

廿楽先生は一年生と聞いて不安に思ったようだけれど、従妹だとお兄様が言うと、ただの他人ではないこととお兄様の目で選んだのならばと納得していたようだった。

 

「第四態相転移は誰に頼むかまだ決めていません。そして要となる重力制御は妹に任せようと思います」

 

頭を下げると廿楽先生は納得の顔。異論がないことはわかっていたけれどちょっと安心。

そして決まっていない枠に、泉美ちゃんが立候補した。

私たちに任せてもらえないかとの言葉に、お兄様が『たち』に重きを置いて尋ね返せば、言い出した側の泉美ちゃんがお兄様に身構えた。

自分たちの手の内を知られているのだから緊張を覚えるのも当然の反応だけどね。

七草の双子は二人揃ってこそ真価を発揮する。…知っている人は知っているんだよ。

本人たちが思っているより有名なのだけど普通一般は知る機会が無いから。

廿楽先生も当然知っていたようで、それなら魔法力が足りるだろうと判断した模様。

これにより実験メンバーが決まった。

 

 

――

 

 

準備期間が4日しかないというのは結構絶望的に聞こえるけれど、今回は仕組みを発表するだけ。

エネルギー炉をつくるわけでもないので実験装置を必要としない。

初めから内容を知っていた私とお兄様は余裕だったのだけど、概要の説明しか受けていない他のメンバーは不安がいっぱいのようだった。

特に有志の手伝いできた千秋ちゃんはご不満です!と顔に書いてあったけれど、実験の内容には興味があるようで手を休めることなく手伝ってくれた。

引っ張ってきてくれた十三束君ありがとう!

ケント君はこんな素敵な実験に自分が関われるだなんて!と大喜びでお手伝いしてくれている、可愛い。銀色のわんこが走り回ってます。癒しだね。

香澄ちゃんも、何で自分がと不満顔だけれど、根は真面目なのか手はずっと動いていた。

廿楽先生も協力的でコネを使って重水の用意までしてくれた。

お兄様の実験のために、これだけの人が動いている。

 

(ただの青春ってだけじゃない。これはお兄様の夢の第一歩でもあるから)

 

嬉しくて、涙が溢れそうだった。

お兄様の表情は真剣で、各所の確認に忙しくしていてこちらに視線を向けることは無い。その背中の、なんと頼もしいことだろう。

大きくて、自信にあふれていて、頼りになるその背を私は後どれほど見ることができるのだろうか。

できることならずっと見ていたい。お兄様の進む道を、物語をずっと見ていたい。

でもそれが許されないことは自分が一番わかっている。

お兄様にずっとついて行くことなどできない。お兄様を自由にするためには、共にいられない。

私の計画ではどうあっても私自身が四葉から離れることができないから。

それに、妹がいつまでもついているとお兄様の婚期が遠のく。それは絶対に許されない。

妹がお兄様の幸せの邪魔になってはいけないのだ。

この実験でお兄様はまた注目を浴びることになるだろう。

あまりいい意味でもなく目をつけられる可能性もぐんと高くなるけれど、同時に同年代からは尊敬の目も集めるはずだ。

そういった意味でも憧れられてもおかしくない。

一高だけでなく他校からも注目されるだろうから、今年の九校戦が楽しみだ。

きっとお兄様は昨年以上に女の子たちから囲まれるだろうな。

一条君にいかない分がお兄様に流れたりして。

でも他校だとなかなか会う機会が無いからなぁ。そこで一高生の心にに火がついて~、なんて展開の方を期待します。

ギャルゲー的当て馬として他校の方々にはぜひ活躍してもらいたい。

 

(嫉妬を煽って、「もしかして私、彼のこと――」みたいな。きゃー!)

 

一人実験と全く関係ないことを考えながらも手を緩めることなく実験を重ねていく。

気が付けばあっという間に最終リハーサルの日になっていた。

流れはもう完璧と言っても過言ではなかった。

このメンバーで失敗することなんて――、ってこれじゃフラグになってしまう。今の無し無し。

最終調整もうまくいき、あとは明日の本番である。

ここの戸締りは会長と五十里先輩に任せ、残りのメンバーは緊急連絡がないか、生徒会室に確認に行くことになった。

珍しくお兄様の横にほのかちゃんの姿は無く、私の横に引っ付いている。

…いつもはあんなに大胆なのにね。どうしてこういうイベント事には弱気になってしまうのかしら。そういうところも可愛いのだけど。

その私たちの後ろには泉美ちゃんと水波ちゃんが並んでいる。

泉美ちゃんの後ろには香澄ちゃん。香澄ちゃんと水波ちゃんがが同じC組のはずだけど、泉美ちゃんと並んでるのはなんでだろう?

二人はなにか会話してるみたいだけど…うん?家での私の様子?水波ちゃんがさらっと流そうとしているけれど、泉美ちゃん必死かな。

香澄ちゃんが時折止めてくれているけれど…うん。推しのことは知りたくなる心理ってやつかな?。わかりますよ。私にもあるので。

でも人に迷惑かけないようにしないと悪いオタクになってしまうから気をつけて。

生徒会室に入ると雫ちゃんが待っていた。わーい、雫ちゃんだ。

生徒会室を完全留守にはできないので雫ちゃんがこの部屋で待機してくれていたのだ。ありがたい。

お礼を述べると、何も問題なかったよ、と返した雫ちゃんは視線をほのかちゃんへ。

ほのかちゃんはその視線から逃れるように逸らすけど、これはほのかちゃんが悪いね。

さて、このシーンは何処から見るのがベストかな?とちょっとずつ移動していると背後に水波ちゃんが。

不審な動きをしていた私が気になったみたい。ごめんね、ただのベスポジ探してただけだから。

安心させるように水波ちゃんの手を取って握ると、離れたところから驚きの声があがる。

泉美ちゃんだった。そんな手を凝視されても。水波ちゃんはちらっと泉美ちゃんを見たけれど、次いでお兄様に視線を向けた。

お兄様もこちらを見ていたみたい。

水波ちゃんは私の手に自身の手を重ねて包み込んでくれた。冷えた手同士でも重なると温かくなるね。じゃなくて。

水波ちゃんの行動に二つの視線が強くなる。…なんで?

そうこうしている間にごそごそやっていた雫ちゃんとほのかちゃんが。

ほのかちゃんの手には、たった今雫ちゃんに押し付けられた包み。

そのほのかちゃんを雫ちゃんが勢いつけて反転させてお兄様に向けて押し出した。

つんのめってお兄様と向き合うことになったほのかちゃんの顔は真っ赤だった。

初々しいね。バレンタインの時みたい。

あの時は恥ずかしいだろうから見るのを止めたけど、ここではスタートが皆の前だからね。

遠慮なくかぶりつきの席で見させていただきますとも!

ここまで来たら逃げられないからね。ほのかちゃんは覚悟を決めて誕生日プレゼントを渡した。やったね!

隅では香澄ちゃんが泉美ちゃんに二人の関係性について聞いているけれど、泉美ちゃんは視線がなぜだかこっちに固定されたままだね。

質問に対して何か答えは返しているようだけれど、器用なことで。

それにしてもよかったねほのかちゃん。お兄様受け取ってくれたよ。

ここでは開けないで、と念押しするところも可愛い。渡すところだけでも見られたら恥ずかしいのに中身を知られるのはもっと恥ずかしいものね。

お兄様も婦女子を辱めるような真似はしないから安心して。

その後、雫ちゃんからはお兄様の誕生日会を雫ちゃんちで開催したいとのお誘いが。

時間を確認して、その時間なら問題ないとお兄様が参加の意を表明し、珍しく少し照れた顔をした雫ちゃんが私と水波ちゃんも誘ってくれた。当然ほのかちゃんも来るんだろうね。

皆で今年もお兄様の誕生日を祝えるらしい。嬉しい。

よかったですねお兄様。

香澄ちゃん達がなんでお兄様がモテるのか、と疑問視してるけど、お兄様ラノベ主人公ですからね!無自覚鈍感主人公(本人は否定するだろうけれどね)!

王道中の王道をお兄様は走っておりますから。チートでモテモテ。それでいて幸運値Eも必須です。あと女難の相も。

きっと貴女たちにもいつかお兄様の魅力がわかりますとも!でもそうなったとしても姉妹で争いにはならないでね。

 

 

――

 

 

帰りのキャビネットの中、私はニコニコ、水波ちゃんはチラチラ、お兄様は――沈黙を保っていた。

異様な空気だ。どうしてこんな空気に?お兄様お誕生日ですよ?プレゼントを頂いたばかりでしょうにテンションがちょっといつもより低めのような。

 

「…随分上機嫌だね、深雪」

「はい。それはもう」

 

沈黙を破ったのは向かい合って座っているお兄様だ。私の視線に耐えられなかったのかもしれない。申し訳ない。でもあまりにも嬉しすぎて。

 

「今年は皆で集まってお祝いできないので、ちょっと寂しくなってしまうかもしれないと思っていたところに雫からのお誘いがありましたので。ほのかからもお祝いを頂いてましたし。お兄様のお誕生日を祝われるのを見るのは、何度見ても幸せな気分になります」

「…俺にとってはお前が喜んでくれることが何よりも嬉しいが、なんだか複雑だな。俺が喜ばせている気がしない」

 

あらあら。お兄様は存在してくださっているだけで私は喜ばしいのですがね。

特に今日はお兄様の誕生した日。それだけで嬉しくなるのはオタクとしてだけでなくお兄様大好きな妹としても当然のことだ。

 

「お兄様のお誕生日ですのに、私ばかり喜んでもおかしな話ですね。私もお兄様を喜ばせるために頑張ります」

 

ね、と水波ちゃんにこぶしを握って見せれば、彼女もいっしょに気合を入れて、

 

「頑張ります」

 

と返してくれた。

今夜は二人合作の料理です。

だしは朝から二番出汁を用意していた。飾り切りも下ごしらえも家を出る前に大抵済ませた。

 

「今日は帰りが遅くなると思っておりましたので、大体の準備は終わらせておいたのです」

「どうりで朝帰ってきたときいい香りがしたわけだ。――楽しみだな」

「はい、期待していてくださいませ」

 

 

 

 

水波ちゃんと協力して作った食事に、お兄様は珍しく記録に残そうとカメラを操作していた。

彩りも見事な豪華なお重三段重ね。ちらし寿司やてまり寿司。お煮しめ、牛肉のしぐれ煮、椎茸と里芋煮。さわらの照り焼きといったラインナップ。

途中茶色ばっかりでは?と思うだろうけれど、お煮しめが合間合間に入っていい塩梅になっているのです。

これは水波ちゃんの案。お兄様の好きなものをピックアップした際に、こうした方が見栄えが、とアイディアをくれたのだ。

完全和風お重。お吸い物も朱塗りのお椀で出している。本格的。本気度が高い。

お吸い物にお餅でも入っていればおせちのように見えなくもないね。

ひとしきり撮影会も落ち着いて、お食事会がスタート。

お兄様はどれも美味しいと召し上がってくださって、優に五人前はあったはずのお重に入りきらなかった分まで綺麗に無くなった。いい食べっぷり。

最後デザート入るかなと思ったけどまだ余裕があるらしい。いっぱい食べるお兄様も素敵。

ケーキはお誕生日と言えばコレという定番の苺のショートケーキに、苦みのあるチョコレートを掛けたお兄様仕様のデコレーションケーキ。

 

「お兄様、お誕生日おめでとうございます」

「ありがとう」

 

水波ちゃんに淹れてもらった紅茶と共にケーキを食べ、和やかにお兄様の誕生日を祝う。

水波ちゃんはケーキ作りは初めてだったようで、今回はずっとアシスタントだった。

次の機会には自分が、と張り切っているけれど、次のお誕生日ケーキって多分だけど水波ちゃんが先じゃないかな。

原作にはなかったけれど、水波ちゃんの誕生日が祝えるんだ。それは楽しみ。あとで誕生日確認しよう。

 

 

 

 

この後はいつもと変わりなく過ごし、日付が変わる一時間前。

私は机の上でチクチクと作業をしていたのだけれど、そこにノック音が。

 

(よかった!ミシン使っている時じゃなくて!!)

 

音をたてないように道具を片付けながらはい、と返事は冷静に。

 

「深雪、ちょっといいかい?」

 

夜更けに珍しい。お兄様の声に素早く片づけを完了させてクローゼットにしまうとドアを開けた。

まだ寝間着には着替えられてはいないけれど、お風呂に入られた後なのかほのかにお風呂上りの香りがした。

その香りに少しドキッとしながら、お兄様を部屋に招き入れる。

椅子を引き出そうとしたところで、背後からお兄様の腕が私のお腹に回された。

 

「おにい、さま」

「今日はありがとう。水波との料理はあまりに美味しすぎて少し食べ過ぎた」

 

優しい声に、背後でお兄様が浮かべられている表情が想像できた。

背後から抱きしめられるのは苦手だけれど、お兄様の笑みを見てしまえば真っ赤になってたかもしれないと思うと、見えないメリットもあるかと変に納得しつつ、お兄様の胸に頭を預けた。

とくん、と音が伝わってくる。

 

(いくら成長期と言え、お兄様でもやっぱりあの量は多かったよね)

 

夕食時のことを思い出すと笑みがこぼれた。

 

「いっぱい食べて下さるお兄様の様子にこちらが嬉しくなりました。私の方こそ今年も祝わせて下さってありがとうございます」

「お礼を言うのはこっちだよ」

 

すり、とお兄様が頭を耳元に擦り付ける。

…メリットもあるけどデメリットも当然あるよね。何が起こるか予測がつかない。

 

「誕生日の特権を使わせてもらおうと思ってね。深雪の今日の残り時間を貰おうかと」

 

水波と祝ってくれたのも嬉しい。だが深雪との二人きりの時間も欲しい、とお兄様は言う。

 

「俺の我侭を許してくれるかい?」

 

(………この問いに、否を答えられる人いるぅ?!)

 

心の中ではハイ喜んでぇ!と居酒屋店員のごとく叫んでいるけれど、ガワが深雪ちゃんの私にそんな返事は許されない。

ぽんぽん、と私を優しく拘束する腕を叩いて外してもらって反転して。

 

「もちろん、お兄様の願いを聞かぬ妹はおりません」

 

飛び切りのスマイルで返した。

 

 

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