TCG世界と元現代人は価値観が噛み合わない 作:クロマ・グロ
月末付近で仕事の忙しさに加えてちょっとリアル関係でかなりゴタついてていつも書いてる小説以外への執筆が難しくなってました
俺は新しく引いたカードをそれぞれ確認していた
赤・黒混合の『カオス・レッドナイト』
青・黒混合の『カオス・ブルーガード』
緑・黒混合の『カオス・黒き獅子』
黄・黒混合の『カオス・堕天使の使い』
紫・黒混合の『カオス・必殺の仕事人』
…………最後のは色々と良いのだろうか?
いや、カードの中の存在が実際にいる世界があるんだしそういう奴がいるんだろう
この五枚全てに言える事なのだが、能力の欄に新しいコンセプト能力として《混沌:○》という物がついていた
カード上部にある名前の枠の下にも別枠で『カオス』とついていたので恐らくだがこれも何かしらカードの条件に指定されると思われる
そして新しい能力である《混沌》だが、バトルマシンに元々備え付けられてあるカードの詳細検索機能を使った結果なかなか面白い効果が判明した
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《混沌:n》
場に出ている時に条件が揃っていた場合のみ発動する
指定数n以上の種類の属性のカードが自分の場に出ている際に効果を発動する
複合属性のカードが場にある場合、そのカードの属性それぞれもカウントする
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この効果はどうも今持ってるカードを見る限り最低発動条件は3種類以上であり、この効果を見る限り複合属性が出ている場合そのカードは二属性分としてカウントされるらしい
ただ説明文から見るに……これ3種類以上の複合属性があってもおかしくないな
「クロ坊の引きは相変わらずだなぁ……しかもレアカードだらけじゃねぇか」
「いや、多分このパック自体は複合属性のカードが前提になってる。
能力か複数の属性をデッキにいれてないとそもそも発動すらしない」
それに条件が揃っている時のみって文面からして多分途中でユニットを破壊されて指定された属性数を下回ったら弱体化して元に戻るタイプだな
すると俺の腰に装着していたデッキケースから妙な熱さを感じる
俺は嫌な予感がしつつも興味本意でデッキケースを取り外して蓋を開いた
そして俺はそっと蓋を閉じてデッキケースを元に戻す
「見るんじゃなかった……」
「どうしたクロ坊?なんかデッキケース光ってっけどなんかあったんじゃねぇのか?」
そう、案の定デッキケースを開くとその中に入っていたカードの一番上にあるカードが光っていた
こういう現象もあると言うのは聞いていたがまさか俺のカードに起こるとは思っていなかった
ただまぁこれが普通のカードやジャンヌやカオスボーンドラゴンなら俺も問題視はしていなかった……
「なんでよりにもよってお前なんだよ『ナイアールラトホテップ』……」
しかもそっ閉じした辺りから脳内に何故か聞いていると精神がガリガリと削られそうな嗤い声とさっさと出せとばかりに謎の感覚が頭に響いている
正直嫌だ……絶対ろくなことが起きない……
「おいクロ坊……クロ坊?」
ひとまずさっき引いたカードでなんか反応示していたのでカードを俺の服のポケットに仕舞うが何やら手応えが無いのに違和感を覚えた
「ん?」
「クロ坊!クロ坊後ろ!」
「へ?」
俺は店長の声に気付いて後ろを見るとそこにはなにやらカード状の光る何かから飛び出ていた見てるだけでもSAN値が削られそうな冒涜的な触手が俺の仕舞おうとしたカード達を持って、何故かその隣に浮いている俺のカードへとその触手を移動させていっていた
何を言っているか分からないと思うが俺も分からない
つか浮いてるのナイアールラトホテップじゃねぇか!?
「ちょっ!?まっ!?」
俺が止めようとしたが時すでに遅く、ナイアールラトホテップのカードから飛び出した口の生えた触手が新弾から出たカードを全て飲み込んでしまっていた
「「ぁぁぁぁぁああああああああああ!?!?!?」」
本気でなにしやがる!?
ってかカードがカードを食べるってなんだよ!?
「な、なぁ店長」
「なんだ、クロ坊」
「これ……嫌な予感しかしないんだが……」
「…………俺もだ」
するとナイアールラトホテップが先程よりも強く禍々しい光を放つ
するとナイアールラトホテップのカードから分裂するようにもう一枚のカードが新たに現れた
「こいつは……『クルーシュチャ方程式』?」
新たに現れたカードが俺の手に収まるとナイアールラトホテップは俺のデッキケースへと勝手に戻っていった
脳裏に嘲笑うような笑い声が聞こえてくるが気のせいだと思いたい
というか俺がこんな極端に黒適正が高いのってこいつが原因じゃないよな……
「お、おいクロ坊?大丈夫なのか?」
「別に精神が汚染されるみたいなのは無いですけど……一体何が起きたんだ?
店長は何か知ってます?」
「カードが新しいカードを生み出すって話なら聞いたことあんだがカードがカードを喰らうってのは初めてだな。
さすがにこれは一度どこかしらちゃんとしたとこに話しといた方が良いんじゃねぇか?」
そうだよなぁ……とはいえ黒使いの俺の話をまともに聞いてくれるような所は本気で少ない
そうなると一番信用出来る公的な立場の人間は……
「やっぱりあの人に頼むしかないか」
俺はスマホを取り出して犬士さんに連絡を入れることにした
「やぁ、クロト君。
ずいぶんと早い連絡だったじゃないか」
「俺だってこうも早く頼む事になるなんて思ってませんでしたよ。
ただちょっと新しいカードが流石に警察にも見て貰った方が良さそうだったんで」
俺はそう言いってデッキケースからナイアールラトホテップとあいつが新しく作り出したカードを取り出した
「どれどれ……」
すると犬士さんがあまり他の所では見たこと無いような警察用と思われる道具を取り出してカードを調べ始める
「精神汚染や誘導の類いは無し……カードとしての存在値はやたら高いけどやっぱり君の『ナイアールラトホテップ』と完全にリンクしてるみたいだから現実に影響を及ぼすことは無さそうかな。
ただ『ナイアールラトホテップ』は精神汚染や思考誘導的なのを持っていてもおかしくは無いけど見た感じ使われた形跡は無し……というよりむしろ君のバトルの時に手助けをしてたのかな?
冷静にさせたり視野を広げるみたいなサポートをしていた痕跡があったね」
…………意外な答えが出てきたな
それよりも俺のサポートをしてくれていたか……俺は『ナイアールラトホテップ』を色眼鏡で見すぎていたか……
やっぱり前世の先入観がどうしてもこの世界で生きる上で邪魔になってくる
「そうですか、調べてくれてありがとうございます。
悪いな『ナイアールラトホテップ』……俺も他の黒カードを差別してる奴らの事を言えないな」
「いやいや、君の警戒は正しいものだよ。
ただそこで意思あるカードに対してしっかり謝れる分君はすごく良い子だよ……世の中には黒の意思あるカードを当てても捨てたり売ってしまって後でカード側に恨みを持たれて犯罪組織に渡るケースも数多いからね」
そういうケースもあるのか……カード自らが所有者を選ぶ傾向があるのは知っていたが今の情勢だとそんな弊害まであるとは……
「それにしてもなかなか面白い効果のカードだね。
さっき警察が持っているカード情報と照合したけど類似する効果を持っているカードは0枚。
おそらくこれはちょっとした新効果だろうね。
まぁ何故《混沌》持ちのカードを持ってたかは聞かないでおくけど」
うぐっ……そこを突かれるとちょっと弱いな
正直に話したら店長に迷惑がかかりかねん
「それにしてもカードが別のカードに変わる効果って意外に無かったんですね」
「そうだね……警察のデータベースにも召喚とかはあるけどユニットの変化は流石に初めて見たね」
ナイアールラトホテップが産み出したカードである『クルーシュチャ方程式』の効果は以下の通りだ。
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コスト5 攻撃力0 HP10
・このカードは攻撃することが出来ず、攻撃もされない
・このカードは全ての効果の対象にならない(対象ランダム、全体含む)
・このカードは、自身の効果以外でのダメージを受けない
・《生贄》が発動する度にHP-1
《混沌:4》《生贄》このカードを生贄に『狂気の邪神 ナイアールラトホテップ』を召喚した場合、そのユニットの代わりに『灼熱の混沌 ナイアールラトホテップ』を召喚する
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「とはいえなかなか条件が重いね。
最低でも4色を場に揃えた状態での生け贄……」
「いや、そっちはそこまで問題では無いです。
ナイアールラトホテップは自身の効果でコストを下げ続ける事が出来ますし黒はカードの復活が多いので生け贄効果はかなり稼ぎやすいんです。
だから準備が出来たタイミングで黒以外の三色を揃えれば無償で召喚可能です。
まぁかなり終盤になりそうですが」
「正直私はちょっと扱えそうにないね」
まぁ実際難しいだろうな……少なくともこいつの条件を満たすのなら10ターン以上はどうしてもかかる。
生贄の効果は強力なのが多いからそこまでのターンうまく回っていた場合は基本すでに勝敗が決まっている
「それで?もうひとつの『ナイアールラトホテップ』はどんな感じなんだい?」
「それなんですけどね……」
ぶっちゃけ問題がこっちだった
俺はバトルマシンの詳細スキャン結果を犬士さんに送信する
「これは……どういう事だい?
バトルマシンでもスキャン結果が出ないなんて……」
「俺もよく分かりません」
正直俺はナイアールラトホテップが何を意図してこのカードを産み出したのかがよく分からない
俺の為を考えて作ったのなら嬉しいが……混沌の邪神様がそんな都合の良い事だけをするわけがないだろうな
俺に使いこなして見せろという意味なのだろうか……?
バトルシーンでの新しいカードの効果は注釈かセリフに効果を言わせるかどっちのが見やすいですか?
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注釈
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セリフ
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どっちも