咲-Saki- 頂を目指す者   作:しゅてるんるん

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今回は夏の全国直前まで飛びます

時間が飛んでばかりで申し訳ありません

もう少し細かく書きたいんですがストック投下してるので中々…

原作に入れば細かく書きたいと思うのでしばらくはご容赦くださいm(__)m


第十局

寛SIDE

全国大会を直前に控えて既に東京に出てきている康平たちは俺の家に泊まっている

 

「じゃあとりあえず個人戦について考えるか?」

 

大会規定で出場選手同士の練習試合は禁止されてるせいで4人居るのに麻雀を打つことができない

因みに観音寺、高原、西峰までが全国大会出場を逃した

長野県は今年荒れたらしい

今まで長野県からは風越女子が出てきていたが今年は龍門渕高校という無名の高校が出てきた

因みに真治の従妹の憩も個人戦で代表になったことをメールで教えてくれた

まあ相変わらず千里山には勝てなかったみたいだけどな

 

「なんで今更ルールの改訂なんかあるねん」

 

「俺らみたいのがおるからやろ」

今年からルールが大幅に改訂された

去年までのトーナメント方式から今年はリーグ方式となっている

理由はたぶんシードでトーナメントだと春の二の舞になりかねないと思ったんだろうな

1試合半荘2回の5日間の総得点で決めることになったらしい

因みに飛びもなくなっている

 

「こりゃかなり楽しい大会になりそうだな」

 

「そんなこと言うのは寛くらいやわ。寛と二回以上当たる人はご愁傷様やで。こんな人外と4回も打たなあかんって、しかもかっさらう得点が多いから必然的に点数減ってくしな」

 

「俺は当たりたくないからな」

 

「「俺もや」」

ライバルと思っていたのは俺だけか?

まあ俺もお前たちとは当たりたくない

いい加減飽きたし

 

「そういえば照ちゃんはよんどらへんの?」

 

「お前はこの家の大きさを考えろ。今でも既にいっぱいだろが」

 

狭い部屋に4人集まって送られてきた大会規定を全員で確認しているがかなりきつい

 

「空いとるやん、お前の膝の上」

 

「おい、康平が夏だし外で寝たいって言ってるから誰かこいつの荷物運び出してくれるか?」

 

「じょ、冗談やって。気にすんなや」

 

俺は照の事でからかわれるのは嫌いだからな

付き合い始めて一年たつけど未だに俺と照が付き合ってることは知られていない

雑誌のインタビューでは仲のいい友達だとは言っているけどな

 

「話を戻すぞ。大会のルールだと4回戦終わった時点での上位4人で直接対決らしい」

 

「去年までならここでベスト4が決まっとったけど、今年は逆転もあり得るってことやな?」

 

「そういう事だ。隆司の最後の大会だしどうせなら2年連続同じ人間がベスト4って伝説作って終わりたくないか?」

 

俺は三連覇を狙ってるけどな

因みに連覇で既に史上初だ

すこやんも連覇はしていない

史上最年少8冠のすこやんもしていない事を俺は成し遂げてみせる

 

「最高に面白そうじゃねえか」

 

「ってことでもし決勝で同じ卓を囲むことが無くても絶対に諦めるなよ。とりあえず自分の卓で圧倒的に勝て。偶然勝ち上がってきた新参者は残ったやつに任せろ」

 

「まるで自分は確実に決勝の卓につくのがきまっとるみたいな物言いやな」

 

「ん?誰か俺に勝てるのか?」

 

「無理だな。お前を倒すのはこの俺の役満しかないだろう」

 

「今回の大会に飛びねえぞ?」

 

大方役満直撃で飛ばして勝とうとしてるんだろう

 

「じゃあ無理だな」

 

「諦めるの早すぎるやろ!!」

 

漫才のようなことをしているこいつらは放っておいて俺と隆司で晩飯を用意した

「そういえば、お前ら泊まるホテル決めてるのか?」

 

因みに俺は前と同じホテルを予約するつもりだ

 

「ホテル?お前ここから試合行くんじゃないのか?」

 

こいつら俺の家に大会中ずっと泊まるつもりだったのか?

 

「んなわけないだろ。俺は東京のホテルに泊まるぞ」

 

「じゃあ俺半分金出すから部屋一緒にしてまとめて予約してくれよ。面倒だし」

 

「じゃあ俺はその半分だすから床で寝かせてくれるか?」

 

「じゃあ俺も」

 

何言ってんだこいつらは?

 

「よし、話をまとめるとこういう事か?ツインの部屋を予約して宿泊って形で居るのは俺と修平で康平と隆司は遊びに来たけどそのまま寝てました。みたいな形で宿泊ってことだな?」

 

 

 

 

「そういうことやな。ちなみになんてホテルなんや?」

 

「東京シティホテルだ。そういえば俺は部費から宿泊費出るからツインにするとばれるぞ?」

 

…でも、あの顧問ならうまくやってくれるかもしれないな

 

「ちょっと顧問に連絡してみるわ」

 

顧問に連絡をすると相変わらず仕事が大量に溜まっているらしい

あいつそろそろ過労で倒れるんじゃないのか?

宿泊費の事はすんなり通った。

シングルの分だけは学校が出して領収書は要らないから差額は自腹にしろと言ってくれた。

 

「あっさり顧問から許可が下りたわ。」

「お前の学校は素晴らしい学校だな。全国大会に出たら宿泊費まで出してくれるのか?」

 

お前らは部員として行動してないから貰えないだけで、お前らの部には出てると思うけどな。

 

「因みに白糸台も泊まるホテルだからあんまり騒ぐんじゃねえぞ?」

 

「なるほどな。照ちゃんとの出会いの場所っていう事やな?」

 

「お前は懲りてないみたいだな」

 

そんなに外で寝たいなら寝かせてやるぞ?

 

「怜ちゃんの退院が決まって浮かれ取るんやから許したってや」

 

隆司が大阪からここに来るまでの新幹線の中で聞き出したっていうか勝手にべらべらしゃべってたらしいが幼馴染の名前は園城寺怜というらしい

 

「べ、別にそんなことあらへんで」

 

「言葉おかしくなってるぞ」

 

「人をからかう奴って自分がからかわれるのに弱いよな」

 

「「確かにな」」

 

それからしばらく康平をからかい続けた

 

〜二日後〜

ホテルのチェックインの時間が近くなって俺たちは神奈川から東京に来た

 

「白糸台と会ったとしてもお前らあんまり照に声かけるなよ?」

 

「WEEKLY麻雀TODAYで親友宣言しとるお前と違って俺らは接点無いもんな。わかっとるで」

 

こういう時は頭の回転が速いんだよなこいつは

 

「でもやっぱ持ってるところは違うな〜。白糸台は団体やから他の選手じゃない生徒の宿泊費も部費なんやろ?」

 

「いや、OGとか寄付とかも結構あるらしいぞ。」

 

あれだけ麻雀強い学校だし普通に考えられるけどな

 

「来年は俺も団体でよかな。ぶん殴った主将もやっと引退したことやし」

 

「康平が出るのか。来年の北大阪代表は観音寺か?」

 

ま、団体戦は総合力だから確実に上がってくるとは限らないけどな

 

「一波乱起こしたるわ!!」

 

俺と修平は確実に団体戦に出れそうにないからな

…北海道のあいつらはまだ麻雀続けてんのか?

今の所全く名前を聞かねえけど

 

「そろそろホテルに到着するわけだが…ここからどうする?」

 

二人部屋のホテルに四人で泊まるのは流石にいろいろまずい気がするから最初は完全に二人で入った方がいい

まあ、広いホテルだしチェックインさえできればこっちの物だろう

 

「とりあえず俺と隆司は30分くらいそこらへんで時間つぶしとくわ」

 

「わかった。じゃあ修平行くぞ」

 

面倒な作業を済ませて案内された部屋に向かう

荷物は4人の荷物を2つに詰め込んだから結構重いんだけどな

部屋に入ってしばらくすると康平からメールが来たから、すぐに来いと部屋番号を教えて俺と修平は適当にベッドに寝転んでいた

 

「それにしても流石有名なホテルだけあって綺麗やな〜」

 

「でもさ、俺たち抽選引かないのに抽選日前に入っておく必要あるのか?」

今回の大会の選手の人数は152人

卓の数は38でA〜Gまでの7つのブロックに最初分けられる

一回戦はそのリーグの中でランダムに組み合わせを決められる

そして二回戦からすべてのリーグの中でランダムに組んだ卓で試合を行う

本当は抽選でリーグを決めるはずなんだがシード選手は別らしい

 

「理由は今日までに入れとかないと白糸台が入るからって理由で部屋の予約が取りにくくなるんだよ」

 

まあ実際にそうなった訳ではないから知らないんだけどな

 

「そりゃご苦労様やな〜。もう白糸台は到着したんやろか?」

 

「してるみたいだな。さっき照からメールがあったし」

内容はまだ確認していないけどな

 

「なんて書いてあったん?」

 

「今から見るから少し待てよ。え〜と…件名、大変、付き合ってることがばれちゃった!!どうしたらいい?まずいな」

 

「確かにな。結構まずいんちゃうん」

 

別に付き合ってること自体は大した問題じゃないと思うんだがなんか騒がれるのも嫌だし

照に迷惑かかるからな

 

「俺は二時間もせんうちに寛ってばれると思うで」

 

「隆司、それはどういう事だ?」

 

「考えてみ、照ちゃんの付き合ってる男ってことは必然的に仲のええ男に絞られるわけやろ?お前と照ちゃんが仲がええのはあれ購読しとる奴やったらみんなしっとるわ」

 

「じゃあ諦めるか。何する?ポーカーでもするか?」

 

とりあえず4人でポーカーを始めようと思ってトランプを配り始めた時に部屋のチャイムが鳴った

 

「修平、出てこい」

 

「無理、なんか寛が出た方がいい感じがする」

 

俺はまだ照に部屋の番号教えてなかったはずなんだけどな

一旦ポーカーを中断して俺はドアに向かっていった

 

「はい、どちら様?」

 

予想通りというかなんというか

そこには照ともう一人茶髪セミロングの女が一人立っていた

 

「久しぶりだな照と誰?」

 

「白糸台高校三年の一瀬香苗よ。よろしくね。」

 

「で?何の用だ?」

 

「ここではなんだから部屋に上がらせてもらっていいか?」

 

確実にばれてるんじゃないのか?

どうする?上げるべきか?上げないべきか?

部屋の奥にはアホばかり

ドアの前には白糸台

どうしようか…

 

照SIDE

うかつだった

まさか香苗先輩に気づかれていたなんて

ホテルについて気を抜いていた時に

 

「最近彼とはどうなの?」

 

なんて聞かれたから

 

「ふつうですよ」

 

って答えてしまった

私の完全なミスだ

 

「やっぱり彼氏居たんだ。誰?誰なの?」

 

私はすぐに部屋から逃げ出そうとしたけれど逃走ルートというかドアまでの道は既に香苗先輩に塞がれていた

諦めるしかないわね

 

「藤原寛です」

 

「へぇ〜。有名人じゃない、今連絡着くの?」

 

「全国大会の時はいつもこのホテルに泊まってます」

 

寛が言うにはこのホテルは寝坊しても走れば試合にギリギリ間に合いそうな距離にあるらしい

 

「じゃあ早速会いに行きましょ」

 

「何でですか!!」

 

「私遠目でしか藤原寛を見た事ないのよ。だから直接見てみたいじゃない全国春夏制覇したもう一人の天才をね」

 

香苗先輩は人の雰囲気とかを感じ取る才能がある

人の本質を見抜くというか、危機察知の能力が強い

だから白糸台で主将を務めるこの人の放銃率はすごく低い

 

「まだ部屋聞いてませんから、おとなしくしときましょう」

 

寛は普段はそこまでピリピリした雰囲気を纏ってはいないけれど本気になった時は私でも少し寒気がする

咲なら震えちゃうかもしれないわね

 

「フロントに聞きに行くから大丈夫よ。さ、行くわよ」

 

香苗先輩に引っ張られて私はフロントまで連れて行かれさらに寛の部屋まで聞き出させられた

 

「ここみたいね」

 

「…そうですね」

 

私たちは寛の部屋の前に来ている

中が結構騒がしいから多分あの3人がきているのね

 

「はぁ」

 

「ため息つくと幸せが逃げるわよ?」

 

誰の所為ですか!!

 

「とりあえずチャイム押しましょう」

 

香苗先輩は部屋のインターホンを押した

 

「はい、どちら様?」

 

ドアから寛が出てきた

 

寛SIDE

仕方がないから照と一瀬を部屋に上げた

 

「おい修平全員分のコーヒー淹れろ」

 

「それはそこにいる無銭宿泊者に頼め」

 

「金ははらっとるわ!!寛に」

 

いつも通り康平と修平の言い合いが始まったから無視して話を進めることにした

 

「で?何の用なんだ?」

 

「単刀直入に聞かせて貰うわね。あなた宮永さんと付き合ってるのよね?」

 

やっぱ完全にばれていたのか

まあ嘘ついても仕方ないしな

 

「そうだ。それだけか?」

 

用事がないのなら早く帰ってほしいんだけどな

俺もポーカーしたいし

 

「用事はそれだけなんだけどね。この部屋は随分珍しい人がいるんだね」

 

「まあ団体戦に出場しないからホテルは自由だからな。」

 

全国4位までが同じ部屋に泊まっている状況は普通ならあり得ないだろな

次の日戦うかもしれない相手と同じ部屋で寝泊まりするのは普通の人間には理解できないかもしれない

俺たちは気にしないけどな

 

「一つお願いがあるんだけどいいかな?」

 

「なんだ?」

 

「藤原君も宮永さんと同じリング持ってるでしょ?」

 

「そりゃな」

 

いつも首からぶら下げている

制服の下とかにだけどな

 

「それを指につけて今回の大会出てくれないかな?」

 

「どういう事だ?」

 

別につけて出ること自体は全然かまわないけど理由が分からない

 

「宮永さんにもつけて出てもらおうと思ってね」

 

「えっ!!」

 

照も初めて聞いたみたいでかなり驚いている

 

「ここに来るときに聞いたけどもう付き合って1年くらいたつんでしょ?いい加減周りの目とか気にせずに付き合いたくない?」

 

「別に私は大丈夫ですから」

 

「それに、そういうもの付けといたほうが藤原君に悪い虫がつかなくて済むでしょ?多いんだよ?藤原君のファンの女の子」

 

真治も言ってたけどホントにそんな人気あるのか?

声とかかけられたこと一度もないぞ?

 

結局俺と照は今回の大会でリングをつけることが何故かあまり関係ない先輩によって義務付けられた

 




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