かなりの期間が空いてしまい、応援して下さっていた方々にも見放されてしまったかもしれませんが、少し時間に余裕があったので更新することにしました。
リアルの方で受験が忙しいので次に更新出来るのは二月中旬くらいになるかもしれません。
寛SIDE
「なあ、俺たちはなんでわざわざ病院の中庭で麻雀してるのか説明してくれるか?」
隆司の引退旅行のついでに大阪に集まって康平の幼馴染を一回見てから遊びに行く予定でわざわざ集合場所を千里山駅にしたはずだ。
「それがなあ、退院日やからか、千里山の同級生が来とるみたいやねん。あんまり大人数でいったら迷惑になるからとりあえず人数が減るの待っとこかなと思たねんけど。」
「そもそも、今日お前が来ることしっとんか?怜ちゃんは?」
「言うたら面白くないやろ…あ、それポン」
「もしもう退院してたらどうするんだ?それチーな」
「それは大丈夫や。出るときは絶対そこのロビー通るから」
「ホンマにどうでもええんやけど、満貫縛りはきつくないか?」
「そんなことないだろ。修平それロンな。混一ドラ一赤一の満貫な」
さっきから中庭のテーブルで俺たちは修平がコンビニで買ってきたミニ麻雀をしているが、普通にすると面白くないから満貫縛りにしているから早和了りを得意としている隆司は焼き鳥状態だ。
「これで俺の勝ちだな。そろそろいいんじゃないのか?修平、お前部屋に飛び込んで見てこいや」
「間違えましたって入れってことか?退院の日にそんなことしたら最悪の奴じゃねえか!!」
「個室やないから大丈夫かも知れんで?」
「そういう問題じゃねえだろ!!康平が行けよ」
「何を中庭で騒いでるんですか!!ここは病院なんですよ!!」
中庭で騒ぎまわっているとナースが飛んできた。
「すんません。こいつにはよく言うときますんで」
「あら?あなた567号室の園城寺さんのお見舞いによく来てる子よね?もしかして友達が帰るのを待ってるのかしら?」
ナースに顔覚えられるくらい来てるのか?
「はい。こいつらは野次馬なんですけど、人数が多かったら迷惑かとおもて。」
「まあいいじゃない。ほら早く行った行った。園城寺さんの友達はあなたを見ようと待ってるみたいだから、ここで待っていても出てこないよ?」
なるほどな
俺たちがこいつの幼馴染に興味があるみたいにその子の友達もこいつに興味があるって事か
「だから言ったじゃねえか!!さっさと行こうって。俺、これ買わなくてもよかったのに」
待ち時間が暇だったからじゃんけんで負けた修平に買わせたんだが、確かにいらなかったな。
「…とりあえず、いこか」
「「「逃げたな」」」
仕方ないから康平の後について病室に向かった
中に入るのはなんか忍びないんだけどな
康平が病室の前で俺たちが来るのを待っていた
「入らないのか?」
「俺が先に入ったらお前ら入るタイミング完全に逃すやろ?」
そこまで考えてくれていたのか
康平が部屋の扉をノックした
名札を確認すると一人部屋だった
こいつ修平嵌めるつもりだったのか…
「どうぞ」
「お~っす、怜元気しとったか?」
「はあ、入院しとるのに元気なわけないやろ?」
OTHER SIDE
時は少し遡り
修平がナースに怒られている頃
怜の病室には千里山女子で今年度の大将を務めた清水谷竜華と江口セーラが来ていた
「なぁ怜?噂の幼馴染はまだこーへんの?」
「せやから、毎日来とるわけやないって言うとるやん。今日はこんかもしれんで?」
「退院の日って知ってたら絶対くるって。」
二人とも怜の幼馴染が気になって仕方がないらしい
今日の朝からずっと待っている
因みに退院は夕方だ
「…何を根拠に」
その時部屋にノックの音が響いた
「私ら隠れとくから言うたらあかんで?」
そういうと竜華とセーラは部屋の隅のカーテンに隠れた
「どうぞ」
返事をすると扉が開いた
「お~っす、怜元気しとったか?」
康平が扉を開けて入ってきた
竜華とセーラは息を殺してみていたが部屋に入ってきた人間を見て驚いた
それもそのはず、大阪の麻雀をしている高校生で上島康平を知らない人間の方が少ないだろう
全国大会で3大会連続入賞の成績を持ち四天王とまで呼ばれている関西最強の高校生
「はあ、入院しとるのに元気なわけないやろ?」
「そりゃそうか。でも今日退院なんだろ?」
「しばらくは通院生活やけどな」
「んで、友達はもう帰ったんか?」
自分たちが居たことがばれていたことがわかると竜華とセーラはカーテンの裏から出てきた
「バレとったんか~。初めまして清水谷竜華いいます。」
「江口セーラや。よろしゅうな」
「表彰式で見たから名前はしっとるけどな。」
「上島選手に名前覚えられとるなんてウチうれしいわ」
有名人にあったファンのようにテンションが上がっている竜華を見て怜はため息をついた
「竜華、ここ病院やから。もうちょい静かにせんとナースさん飛んでくるで?」
『こらぁっ!!またあなた達なの!?いい加減にしなさい!!』
扉の向こうからナースさんの声が聞こえた竜華は一瞬自分の事と思いビクッとなったが違うことに気づいて安心していた
『馬鹿野郎!!お前なんでミニ麻雀の牌ばらまいてんだよ!!誰かこかすつもりか?』
『ちゃうねん!!箱が壊れとったねん!!』
『似非関西弁はやめろや。気持ち悪いぞ』
「……………」
怜の病室の中には微妙な空気が流れていた。
「なんなんやろ?」
「…俺のつれやわ。すまんな」
「つれ?部活で孤立しとる康平に連れなんかおったんか?」
「何気にひどいこと言うとんぞ?東京で知り合った奴らなんやけど紹介しよか?」
「どんな人らなん?」
今まで部活で孤立していた幼馴染に友達が出来たと聞いて怜は少し興味を持った
「ちょいまってや」
そういうと康平は部屋から出て行った
「怜!!あんたの幼馴染って上島康平やったん!?なんで教えてくれんかったんよ~」
「いや、聞かれんかったし。本人そこまで全国の結果言いふらしまわったりせんタイプやからな~。勝手に言いまわるのはやめとんよ」
「で?どこまでいっとんや?手くらいつないだ?」
いかにも興味津々という顔で竜華は怜に聞いた。
「せやから、付き合ってないって言うとるやんか」
「でも怜は嫌いやないんやろ?」
「…そりゃな。性格だってええし、昔からの仲やからな。でも向こうはどう思とるかわからんし」
「向こうも絶対気あるって。せやなかったらわざわざ退院日まで会いにこんやろ」
病室はガールズトークの真っ最中である
標的は…園城寺怜
寛SIDE
康平が病室に入ってしばらく中から声がかかりそうな雰囲気じゃなかったから俺たちは中庭に戻ってきていた
「…楽しそうだったな」
「そうやな」
「久々に言わせてくれ…リア充爆発しろ!!」
「こらぁっ!!またあなた達なの!?いい加減にしなさい!!」
修平の声に気づいてさっきと同じナースさんが走ってきた。
とりあえず俺たちは逃げたわけだが、修平がミニ麻雀の牌を片付けていた箱から中身をばらまきやがった。
「馬鹿野郎!!お前なんでミニ麻雀の牌ばらまいてんだよ!!誰かこかすつもりか?」
「ちゃうねん!!箱が壊れとったねん!!」
本人もパニクっているのか、それともふざけてるのかはわからないが、へんな関西弁を使い始めやがた
こいつ…ぶん殴ってやろうか?
「似非関西弁はやめろや。気持ち悪いぞ」
隆司も似非関西弁が気になったみたいだな。
関西人としてもやっぱイントネーションとかが気になるみたいだな
「お前ら…何しとんや?」
病室の前に康平が立っていた
「もう終わったのか?」
「ちゃうちゃう。怜がお前ら紹介してほしい言うからまっとったんや」
そういうと康平はドアを開けて部屋の中に入っていった
「俺たちも入れってことだな。失礼します」
「お邪魔します」
「失礼します」
修平は一人間違えてるような気がするけど
誰も気にしていないみたいだ
「こいつらが東京とかから来た俺の友達や」
「藤原寛だ」
「朝井修平」
「川村隆司や。君が怜ちゃんやな。康平からよう話は聞いとるで。退院するんやろ?おめでとう」
隆司は相変わらずしゃべるのが得意だな
「園城寺怜です。いつも康平がお世話になってます」
「お前は俺の母親か!!」
定番の突込みだな
「ふ、藤原寛や!!しかも四天王全員揃てるし!!」
たしか…千里山の大将か
その子が騒いでいる
「竜華、だから病院で騒いだらあかんていうとるやん」
「だって~、全国の1~4位が揃うんなんか会場でしか見れんねんもん!?」
「自己紹介も終わったし、康平は退院見届けてから行くんだろ?俺たち先に憩と合流して何処かに行っておくぞ?」
憩には部活が終わったらメールを入れるように言っているからな
「分かった。」
俺たちが部屋を出ようとしたときに後ろから声をかけられた
「ちょっと待ってください!!」
「ん?」
「私、千里山の清水谷竜華いいます。それでこっちが江口セーラです。あ、あの…サインもろてええですか?4人の」
サインなんてしたことないんだが…
考えた事も無いしな
まあいいか
自分の名前だけ書いたらそれがサインだろ
「何にすればいいんだ?」
「あ、え~このノートにお願いしてええですか?」
ボールペンとノートを渡されて俺たちは順番にサインをした
その後康平を置いて大阪駅に向かった
憩からのメールで俺たちは大阪駅の近くのファーストフードの店を探してた
「どこの店の事言ってるんだ?」
憩のメールには店名が書かれていなかった
しっかりしてくれよな
「普通に考えて高校生が行きそうなのはロッテルドだけどな」
ロッテルドは全国にチェーン店を持っているハンバーガー屋だ
俺はコンビニ派だからあんまり使わないが高校生に人気があるらしい
「じゃあ、あそこのロッテルドじゃねえのか?」
修平がやたらと混んでいる店を見つけた
三箇牧の制服がちらほら見えるからビンゴかもな
「いらっしゃいませ。」
店員の声を無視して中に入る
注文するつもりは全くないからな
店の奥の方に友達と話をしている憩を見つけた
「憩」
「あ!!寛さ~ん。こんにちは」
呼ぶとすぐに反応してこっちに来た
「良かったのか?友達と一緒だったんだろ?」
「寛さんら待ってる間麻雀部の友達としゃべってただけやで。あの子らはまだまだガールズトークするらしいから大丈夫、大丈夫。」
「ならいいけど。とりあえず店出るか。」
外に出ると修平がシェイクを買っていた。
「んで、何する?どうせ晩飯はここら辺で食うんやろ?」
康平が既にここにいたならどっかに行ったかもしれないが
あいつはこっちに合流するのはまだ先の事だろう
「ウチはなんでもええですよ?」
「じゃあ隆司が決めたらどうだ?お前の引退旅行なんだし」
「そうだな。じゃあボーリングでも行くか」
「ええですね~」
憩は隆司には砕けた敬語で話してる
~ボーリング場ラウンド13~
憩の案内で近くのボーリング場に足を運んだ俺たち
「4人居るからチーム戦な。俺と修平VS寛と憩ちゃんや」
「こういうのって普通はじゃんけんでチーム決めたりするんじゃないのか?」
「普通はな。せやけど、憩ちゃんと一番仲ええの寛やから」
確かに修平と隆司はそこまで親交なかったな
「じゃあ仕方ないか。よろしくな憩。ちなみに俺は麻雀以外は大したことないから多分足引っ張るぞ」
「ウチもボーリングとかあんまり行かんタイプやから、お互い頑張ろ~」
こうして麻雀個人の部で全国4位以内の猛者たちによるボーリング勝負が始まった
結果は俺たちの負けだ
何故か以上に強かったのは修平だ
ストライクを連発してスコアは194
俺たちは初心者にありがちなガーターの連発
ボロ負けだった
そして今はボーリングの代金を払う場所にきてる
「一人1000円の4000円になります」
まあ普通の値段か
「あ、言い忘れとったけど代金は負けた方の持ちやからな」
「マジかよ。あ、憩は出さなくていいぞ。俺らいっつもこんな感じで金のやり取りしてるから」
高校一年生でバイトもしてないんだとしたら出費は少ない方がいいだろう
「ウチの所為で負けたみたいなもんやから半分だす。」
「もう払ったからいい」
憩は結構頑固なタイプっぽいからな
こういうのは先にやっておいた方がいい
「そろそろ怜ちゃん退院したやろ。電話しよか」
隆司が電話するとちょうど今家族が来たらしく家に帰るらしい
康平はそのままこっちに向かってくるからこの前のお好み焼き屋で待ち合わせだ
「それじゃあ、川村隆司の高校麻雀引退に乾杯!!」
注文したジュースで乾杯をする
未成年だからな
アルコールはだめだ
「四天王の一角が欠けてもたら来年の春の大会は荒れそうやね~」
憩のいう事は分かる
「まあ、今年も4人で決勝の卓囲んだわけやないし、大丈夫やろ」
「つーか、誰が相手でも俺がねじ伏せてやんよ」
「5位で5回戦迎えた奴が威張ってんじゃねえよ」
その後お好み焼き屋の支払いは約束通り全部修平のおごりになり
時間も遅くなったことから憩を全員で家まで送っていった。
俺たちは翌日に京都に遊びに行くことになっていたから、この前と同じ漫画喫茶でしゃべりながら一夜を過ごした
京都では主に観光で時間をつぶした
清水寺の舞台から修平を落とそうとしたり
金閣寺を遠目から眺めたりしているうちにあっという間に時間は過ぎて行った
~京都の駅~
「今回はありがとうな、ホンマ楽しかったわ」
京都で俺たちは解散して帰ることになっていた
「次に会うのはいつかわからんけど元気でな」
隆司はこれから受験勉強だしな
「今度会うまでに怜ちゃんと付きおうとけよ」
「…善処するわ」
「まあ細かいことは春に聞くわ。じゃあな」
京都から新幹線に揺られること約三時間
東京から俺は神奈川に帰って修平もそのまま長野に帰っていった
家に帰ると珍しく母さんが帰ってきていた
「今日は珍しく家に居るんだな」
一か月の3分の一は取材とかで家を空けているんだけどな
「実はね…転勤することになったの」
「へぇ~、まあいつかはそうなると思ってたけど二年か。思ったより早かったな。んでどこに行くんだ?」
「長野よ」
「マジか…」
俺は高校最後の年を修平と同じ地区で過ごすことになったみたいだ
受験が終われば更新を再開したいと思っているので応援よろしくお願いいたします