咲-Saki- 頂を目指す者   作:しゅてるんるん

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連投です





第二局

「母さん、俺が泊まるホテルって結局どこになったんだ?」

 

出発前日にしていまだに聞いてなかったことを思い出して母さんに確認を取った

 

「あれ?言ってなかったかしら?○○○ホテルよ」

 

「誰がネズミだらけの夢の国のホテルを取ってくれって頼んだんだよ!!」

夢の国で麻雀大会が開催されるわけがないだろ

 

「冗談よ冗談、ホテルは東京シティホテルのシングルを取ったわよ。確か…白糸台だったかな。そういう名前の高校…女子のチームだけど使うみたいだから問題起こさないようにね」

 

「そこまで俺はさかってねえよ。」

 

麻雀の大会に言ってるのに女の相手してる暇なんかねえ

…でも俺って学校に友達居ないしここらで女友達の一人でも作っとかないと相当寂しい青春を送る羽目になりそうだな

 

「とりあえず明日東京に行ってくる。予定だと全国大会が終わるまで帰ってこないから。飯は要らねえよ」

 

優勝するなら決勝戦が終わるまで帰ってこれないからな

 

「よく言った。それでこそあたしの息子よ。本当にご飯は用意しないから負けて帰ってきたらその日まで自炊しなさいよ」

 

この母親は絶対に一度行ったことは変えないから本当に帰ってきても飯ないんだろな…

まあ帰ってくる気も更々ねえけどな

 

「ホテルでの飯はバイキングなのか?」

 

「ルームサービスもあるみたいだけど、そこまで部費回らないでしょ?バイキングなら宿泊してる人はただで食べれるからそっちにしときなさい。」

 

まあルームサービスなんて頼む気は全くない

面倒だしな

バイキングで適当に目についたものを片っ端から食べていけばいいか

 

「じゃあ俺はそろそろ明日に備えて寝るわ。おやすみ」

 

「寝坊するんじゃないわよ~」

 

俺は自分の部屋に行ってすぐに眠りに就いた

 

~翌日~

俺は午前中に電車で東京に向かい荷物はホテルの部屋にチェックインの時間に着くように手配してもらって私服で東京を散策している

神奈川の隣だけど普段はバイトとかで忙しいからこっちまで足を運んだことがなかった

 

「それにしてもデカいな。」

 

周りに見えるビルはすべて高層ビルでかなりデカい

 

「ホテルに3時で今は1時半か…会場の下見でもしてくるか」

 

全国大会予選の抽選日は明日だからまだ会場は準備はされていないはずだが興味はあるから見に行くことにした

確か…総合体育館を使ってやるんだっけ?

 

「へぇ~。神奈川のボロ体育館とはえらい違いだな。」

 

全国大会にもなると卓とか牌も高級なのが使われてそうだな

別に高級品にこだわる訳じゃないけどやっぱ普段使えないような高価なものも使ってみたい

 

「ちょうどいい時間だし…そろそろ戻るか」

 

腕時計の針は午後二時半を指していた

今から歩いてホテルに向かってちょうどってとこだろう

俺は歩いてホテルに向かった

 

「…顧問にも後で連絡だけ入れておくか」

 

俺の携帯の電話帳に入っている数少ないこっちの知り合い

友達はほとんど…っていうか全く居ないからな

まあ麻雀を馬鹿にするような奴とは絶対に俺は仲良くなれないからもしかしたら学校では三年間ホントに友達ができないかもしれない

そんな事を考えているうちにホテルに到着した

ホテルの前には結構な数のバスが停車していた

 

「あれが白糸台高校か。金持ちの学校は違うね~。試合に出ない選手まで連れてこれるなんて。」

 

うちなんか部員は一人しかいないけど顧問すら連れてきてないのに

一番最初に出てきたあの五人が多分団体の選手なんだろな

中でも一番前歩いているあの赤っぽい髪の毛の女は異質だ

確実に他の選手と格が違う

 

「まあ俺が試合することは絶対ないからどうでもいいか。とっととチェックイン済ませちまおう」

 

たくさんいる生徒の横を通ってホテルのロビーに入ってあらかじめ言っていた名前と神を渡してチェックインは完了した

ホテルの部屋は369…受験番号と同じだったような気がする

なんかついてるな

部屋の内装はきれいだけど俺は寝るための部屋としてしか見ていないから細かな内装は正直どうでもいい

敢えて言うなら…一人で麻雀はできないからなんか本でも持ってくりゃよかったな

流石にずっと麻雀の事ばっか考えとくのもしんどいし息抜きできる何かがあってもよかったかもしれない

…明日の抽せんの後買ってくるか

とりあえずまだ時間はあるしホテルの中を散策でもしてくるか

 

ホテルを散策していると売店前であの赤っぽい髪の女を見つけた

しばらく見ていると普通買わねえだろみたいな変な栄養ドリンクを買って部屋に帰ろうとしていた

制服のポケットから財布を落としたのに気付かずに

俺は落とした財布を拾って女を追いかけた

 

「おい、そこの白糸台の生徒、財布落としたぞ?」

 

声の聞こえそうな距離から呼ぶが自分の事とは思っていないようだ

そりゃそうか。今このホテルにはかなりの数の白糸台の生徒がいるしな

 

「そこの赤髪だよ。聞こえてんのか?」

 

照SIDE

菫に頼まれて売店で変な栄養ドリンクを買って部屋に戻る途中に後ろから白糸台の生徒を呼ぶ声が聞こえた

誰かが財布を落としたみたい

私じゃないと思うから無視して部屋に戻ろうとしていると声が近くなってきた

 

「そこの赤髪だよ。聞こえてんのか?」

 

もしかして私?

そう思って振り返るとサングラスをかけたアロハシャツの堅気に見えない人が追いかけてきていた

…どうしよう

いくらなんでもこんなところでなにもされないか

 

「ありがとうございます。」

 

出来るだけ丁寧に頭を下げた

 

「気にするな。今度から気をつけろよ。」

 

あれ?意外とこの人いい人なのかしら?

 

「あ!!宮永選手、WEEKLY麻雀TODAYの者ですがインタビューを少々よろしいですか?」

 

そういえば先生が各校の選手にインタビューをしてるから私が答えろって言われてたわね

 

「あまり時間がかからないなら」

 

「ありがとうございます。ではまず…」

 

インタビューの間さっきの男の人はずっと横で聞いていた

暇なのかしら

さっきからこの人の近くにいると何かを感じる

麻雀で強い人と対局している感じ…どこかの代打ちとかなのかしら?

興味はあるけど聞けない

 

「ついでのような感じで非常に申し訳ないのですがここで会ったのも何かの縁、ということで神奈川県で個人戦全ての半荘をオーラス待たずに終了させた藤原選手インタビューよろしいですか?」

 

え!!この人高校生だったの?

制服着てないからわからなかったわ

 

「あんた俺が選手ってよくわかったな。サングラスしてたからばれないと思ったんだけどな」

 

変装用のサングラスだったんだ

それにしてもオーラスまで行かずに全部の半荘を終わらせるってことは毎回誰かを飛ばしていたってことよね

かなり強そうだけど

藤原なんて今まで聞いたことないし…

インタビューには当たり障りのない回答をしていた

 

「ありがとうございました。個人戦頑張ってくださいね」

 

「ありがとうございます。」

 

記者の人と握手をしてインタビューは終了した

 

「宮永照っていう名前なんだな。」

 

「そういうあなたは藤原なんて言うの?」

 

少しこの人に興味がわいてきた

 

「寛、藤原寛だ。今年男子高校麻雀会で一番有名になる男の名前だ。覚えといて損はないぜ。」

 

一番有名になる。

 

「つまり優勝するってことかしら?」

 

「当たり前だろ。初めから負けると思って勝負に行くやつはいねえだろ。…それに俺は負ける気がしない」

 

そういうと彼はサングラスを取って笑った

…カッコいいかも

 

「じゃあな。女子の団体は明日からなんだろ?応援しといてやるから頑張りな。」

 

彼は自分の部屋に帰るのかさっき来た道を逆に戻っていった

 

「ちょっと待って。」

 

あれ?なんで私呼びとめてるの?

 

「なんか用か?俺これからバイキングで飯食うんだけど」

 

部屋じゃなくて食堂にレストランに行こうとしてたのね

 

「また会える?」

 

「このホテルに俺は全国大会最終日までいるつもりだからな。お前らが負けないんだったらまた会うかもな。個人戦も出るんだろ?」

 

それだけ言うと彼はレストランに向かって行った

 

「負けないんだったら…か。ならまた会いそうね。だって私たちも優勝するまで負けるつもりなんてないから。」

 

私は部屋に戻っていった

寛SIDE

 

「…宮永照か。」

 

俺はさっき会った女の事を考えていた

最初見た時に感じた怪物じみた雰囲気はあの時は纏っていなかった

あれが素なのかもしれないな

 

「それにしても…結構可愛かったな」

 

そんなことを考えながら歩くこと数分でレストランに着いた

 

「予約してた藤原です。」

 

このバイキングはホテルに泊まっている人間ならただで食べれるが全員ここに食べにくるせいもあってか時間制でさらに予約制だ

部屋の電話からここにあらかじめ予約しておかないと入れない

まぁ面倒ならルームサービスって手もあるがそれが面倒だ

好きなものを好きなだけ食べれるバイキングがあるんだから行くに決まってるだろ

並んでる食べ物を見てもどれもうまそうだしとりあえずサラダ辺りからいってみるか

制限時間は90分

俺と胃の共同作業が始まった

 

~90分後~

 

「あ~うまかった。」

 

ステーキやらラーメンやらピザやらの高カロリーな食べ物を食べまくって俺は締めのデザートで腹がいっぱいになった。

高級なホテルだけあって食い物は全部かなりうまかった

 

「部屋帰ってシャワー浴びて寝るか」

 

明日の抽選は出来るだけ面白い奴らと当たりたいものだな

部屋に戻ってシャワーを浴びた俺はベッドに入ってすぐに寝た

 

 




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