ストックがあるうちは本編としては麻雀描写を入れにくい状況なので外伝とかで入れていきたいと思います
まったく外伝の案はないので感想なんかでどんどん意見ください
寛SIDE
全国大会から一月経ち夏休みの半ばに入ろうとしている今日
俺はまた東京に来ていた
「WEEKLY麻雀TODAYの梶本です。今日はわざわざ東京まで出向いていただきありがとうございます。記事の内容の説明ですがインターハイの男女チャンピオンの対談という形になっています。」
全国大会で宣言通り俺は優勝した
一回の半荘で+69っていう圧倒的なスコアをたたき出して
総合成績と点棒得失でタイトルも貰った
ちなみに女子は白糸台が団体で優勝、照が個人で優勝をしている
今日は麻雀雑誌のインタビューでわざわざ東京まで来ているわけだがもう一人が来ないおかげで俺はひたすら待たされている
「すみません。交通渋滞に巻き込まれて遅れてしまいました。」
時間的にはまだ間に合ってはいるんだけどな
「では少し早いですが初めてよろしいでしょうか?」
「構いませんが…対談って一体何すればいいんですか?」
俺はこの前取材はされたけど対談形式のインタビューは初めてだから何をしたらいいのか全く分からない
「一応タイトルとしては『新進気鋭一年生チャンピオン達の私生活』となっていますので普段何をしているかなどを話してくれれば。」
「照からどうぞ。レディファーストだ。」
「それって寛が内容思いつかないから私に話をさせようとしてるだけでしょ?」
っち、ばれたか
内容は照のを聞いてから考えるつもりなんだけどな
「お二人は仲がいいみたいですけど私生活でも親交が?」
「この前の全国大会の時に仲良くなったんですよ。今はたまに東京案内してもらう位です」
それからしばらくインタビューは続いた
「最後に、お二人にとって麻雀とは?」
「「何よりも面白くて大切なものです」」
俺と同じこと考えていたのか…
「それでは握手をしている写真を一枚お願いします」
俺と照は向かい合って握手をした
記者とカメラマンが撤収した後の喫茶店で俺たちは昼食を取ることにした
「俺はこのミートドリアにすっけど照は?」
「私は…夏野菜の和風パスタにするわ」
この時期だし定番っちゃ定番だな
「じゃあ注文するぞ。すみません注文良いですか」
注文したメニューが運ばれてくるまで時間はかからなかった
まだ昼時前の中途半端な時間だから客はそこまでいないのが原因だろう
「なかなか美味いな。そういえばこの後は暇なのか?」
「暇というか予定は開いてるけど…どこか行きたいところでもあるの?」
「わざわざ東京まで来たんだから遊んで帰りたいじゃねえか。」
今回の交通費は取材ってことで向こうが出してくれたからタダだ
それでもわざわざこっちまでくるのに時間かかったからせっかくなら遊んで帰りたい
「それなら適当にウインドショッピングでもする?」
「それでいいや。ここらにデパートとかあるのか?」
「20分くらい歩いたところに一つあったわね。じゃあ早速行きましょうか」
そういうと照は先に店を出て行った
伝票を持っていかずに…
「…まじかよ。しかも俺の頼んだのよりあのパスタ高いし!!」
家に金を置いて来たからそこまで入っていない財布の中から一葉を店員に渡して釣りを受け取って店を出た
残った仲間は英世が4人だけだ
この調子でおごらせられると非常にまずいな
「おい照!!」
「あ、ありがとね。」
満面の笑みでお礼を言ってくる照
くそ…文句言えねえじゃねえか
「暑いからさっさとそのデパートに向おうぜ。暑くて死にそうだ」
「今店から出てきたばかりよ?」
「雪国生まれで雪国育ちの俺には東京は暑すぎる」
全国大会の時にも思ったがここは暑すぎる
ヒートアイランド現象ってやつなんだろな
「私も育ちは長野だけど、そこまで暑くないわよ?」
「へ~。照はてっきり東京の育ちだと思ってたよ。長野か」
「私も寛は神奈川の育ちだと思ってたわ」
「こっちの育ちだったら今の学校には100%行ってないな。麻雀のもっと流行ってる学校に行ってたよ」
他の学校とうちの学校の麻雀に対する温度差は尋常じゃない
やりもしないのに麻雀を完全に否定してくるからあいつらと一緒にいると気分が悪くなる
「北海道には友達居たの?」
めちゃくちゃ失礼なこと聞いてくるな
「当たり前だろ。みんなでインターミドルに挑戦してたわ。母さんの転勤が無かったら今ごろ北海道代表で全国制覇してたな。」
正直どの県からでも代表として出てくる自信はあるし、どこの県と当たっても勝つ自信がある
「前から思ってたけど寛ってかなりの自信家よね」
「自信家なんじゃなくて人に言うことで敢えてプレッシャーをかけてるんだよ」
誰かに達成する目標を言うことでその目標を達成しなくてはいけない状態に自分を追い込む
そういう方が昔からいろいろできたからな
「ふ~ん、寛ってもしかし…M?」
「んなわけないだろ!!どっちかっていうとSだな。麻雀見てたらわかるだろ?」
性格がそのまま反映されているとするなら地獄単騎で飛びそうなやつを狙う俺はかなりのSだろう
「おっ!!寛じゃねえか!!何してんだこんなところで?」
交差点で信号を待っていると後ろから声をかけられた
「その言葉をそっくりそのままお前に反してやるよ」
声をかけてきたのは全国大会で知り合った長野県の代表選手、朝井修平だった
大会の成績は4位だったがこいつはあるタイトルを取った
俺が最多得点ならこいつは最多役満和了だ
半荘の最初から最後まで役満を狙い続けて決勝戦以外すべてで役満での逆転勝利という勝ち方をしてきた変態だ
趣味はアニメ鑑賞とか言ってたな
「明日アニメフェスタがあるからな。わざわざ長野からホテルの予約取って今泊まりで東京に遊びに来てるんだよ。お前は…デートか?っていうか宮永照さんじゃん!!全国優勝者二人がカップルってどんだけ麻雀強いんだよ!!」
こいつは一人で話を進めるところがあるな
「違う、違う。俺と照は別に付き合っては無いって、なぁ照?なんでそんな不機嫌になってるんだよ?」
「…別に不機嫌になんてなってないわよ」
そういっているが照のテンションはさっきと比べて2割くらい低くなってる気がする
「くそぉ~っ!!そんなリア充な空気を俺の前で漂わせないでくれ。お前に攻撃してしまいそうだ!!」
お前は何かに取りつかれてるのかよ!!
「だからリア充じゃないって言ってるだろ?」
「リア充はみんなそういうんだよ!!くそっ!!爆死しやがれ!!」
そういうと信号が変わった瞬間、朝井は走り去ってしまった
「…なんなの?あの人?」
「俺もよくわからん。それより早くデパートに行こうぜ。後何が原因かわかんねえけど機嫌直してくれよ。もしかして俺と恋人に間違えられたのが原因か?」
年頃の女の子ならあり得ない話ではないからな
この前テレビで女子高生の心はガラス細工のように繊細とかなんとか言ってるコメンテーターがいた気がする
「…ばか」
「ん?なんか言ったか?」
「…別に何もないって言ってるでしょ」
そういうと先に歩いて行っちまう照
なんとかして今日が終わるまでに機嫌直してもらわないとな
今度から会いづらくなっちまう
プレゼントとかがいいのかもな
歩くこと20分結構デカいデパートに到着した
「涼しいな~。最初はどこから見る?」
「とりあえず適当に見てみましょ」
歩いているうちに少しは機嫌もましになったみたいだ
まだ悪いけどな
ペットショップで照が以外にも猫好きってことが分かったり普段分からなかった一面を見ることが出来た
「次はあそこのアクセサリーショップ行ってみるか」
「ええ」
アクセサリーショップは女子高生が入りそうな場所で俺一人なら確実に変な目で見られる雰囲気の場所だった
「今日一日連れまわしたからここで一個なんか買ってやるよ。好きなの選べよ」
「いいの?」
バイト戦士をなめてもらっては困る
女子高生の小遣いで買えるくらいに設定されている値段のモノだからたいていは今の持ち金でも十分に足りる
照は真剣に選び始めた
…これもまた意外な一面だな。あんまりこういうのは興味ないのかと思っていたけどやっぱ女子高生なんだな
「決めたからお金頂戴」
照に金額を言われて俺は財布から帰りの電車代を残して、それ以外を渡した
レジは周りが女子高生だらけだから並びたくないしな
照が袋に入った商品を持って店から出てきたから俺たちはデパートから出ることにした
「もう6時か。そろそろ帰るか。家の近くまで送ってくわ」
「…ありがとう」
そこから照の家の近くの公園まで照はあまり言葉を話さなかった
「そういえばさ、アクセサリーショップでどんなの買ったんだ?」
どんなものを買ったのかは少し気になる
こんどあった時に着けてくれてるとうれしいしな
照は無言で俺に袋を渡してきた
中身はペアリングとそれを通すチェーンだった
「これペアリングっぽいけど誰かに渡すのか?」
俺は少し動揺していたのかもしれない
照が誰に渡すのか無性に気になってしまった
「もう!!鈍いわね!!これは私と寛のよ!!」
ペアリング…
「マジ?」
「ええ。私は寛の事が「待て」えっ?」
「こういうのは女に先に言わせちゃいけないんだよ。照、俺一目ぼれとかじゃないけどお前の事が好きだ。麻雀以外特に取り柄のないこんな俺でよければ付き合ってくれないか?」
こういう時に気の利いたカッコいい言葉を言えればいいのかもしれないけど俺にはそんなことできないからありのままの思いを伝えることにした
「はい。私でよければ」
満面の笑みでペアリングとネックレスのチェーンを渡してきたから俺はそのまま首に着けることにした
「似合ってるか?」
「結構似合ってるんじゃないかしら。あ、浮気したら殺すからね?」
平然と殺人予告されちまったんだけど
…もしかして昼機嫌が悪かったのって
「するわけないだろ。それよりさ、今日の昼機嫌が悪かったのって俺が照と付き合ってないって普通に言ったから脈なしだと思ったからか?」
「なっ!!そ、そんなわけないじゃない。あれは…そう!!暑かったからよ」
「長野出身の宮永照さんは東京の夏にはそこまで弱くないという情報が入っていますが?」
「…寛ってホントにSね。」
「よくわかっただろ?照は毎日恋人と電話とかしたいタイプか?ほら俺たちって一応遠距離恋愛に分類されることになるだろ?」
こういう事は最初に恥を忍んで聞いておいた方がうまくいくからな
「別にそこまで依存するタイプじゃないからたまに直接会えれば大丈夫よ。それに白糸台の主力としてチームを引っ張っていく以上そんなに暇じゃないしね」
「それでこそ照だな。じゃあ月に一回か二回俺がこっちに遊びに来るからそれでいいか?」
恋愛と麻雀を両立するのは簡単に見えて難しいのかもしれない
俺みたいな個人戦専門じゃなくて団体になるとチームワークってのもじゅうようになってくるからな
「ええ。」
「よし、じゃあ今日は帰る。じゃあな」
俺は残りの残金でギリギリ家にたどり着いた
明日からの当面は全国大会の牌譜の見直しとバイトだな
練習試合なんてできるはずもないからとりあえず来年出てきそうなやつをピックアップしておくことにした
予定を決めた俺は食事をとり風呂に入ってベッドに寝転んでいた
まさか照に告白されるとは思わなかった
最終的には俺から言ったわけだけど
いつかは俺も告白しようと思っていたけどもっと先にしようと思っていた
ペアリングを眺めながら俺は眠りに就いた
感想お待ちしています