咲-Saki- 頂を目指す者   作:しゅてるんるん

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非常に間が空いてしまって申し訳ありません

リアルが受験で忙しかったりしてパソコンになかなか触れませんでした

これからは可能な限り週1くらいのペースで投稿していこうと思います

不定期更新気味な作者ですがよろしければこれからも応援してください


第五局

寛SIDE

 

あの地獄の様な夏も過ぎ去り俺の好きな秋が到来した

新学期が始まりめんどくさいながらも学校に通う毎日が続いている

 

そして今日…俺はなぜか神奈川東高校に来ていた

「やあ寛。今日はわざわざ呼んで悪かったな」

神奈川県のもう一人の代表で神奈川東高校のすでに引退した元大将の荒川真治に呼ばれたからだけどな

「それは別にいいけど誰と打てばいいんだ?」

「家の次のエースになる奴と打ってもらいたいんだ。まあ個人で全国に行けるような選手ではないけれどチームの精神的支柱に慣れるタイプの選手なんだよ」

チームの精神的支柱か、北海道のころに居たなそんな奴も

「絶望的なくらいにボコボコにした方がいいのか?」

信じられない待ち方で直撃させて飛ばすとか

役満直撃とか

「…手加減しろとは言わないけれど程ほどにしてやってくれないか?」

「分かってるよ。流石に大会でも無いのにそこまでやりはしないって。誰々で打つんだ?」

俺と真治とその次のエースは分かるけどこの3人に匹敵する選手がいないと場が締まらないからな

「寛と俺と高橋っていうんだけどそいつともう一人をどうしようか。」

決めてないのかよ!!

そういえば…照って今日練習休みじゃなかったっけ

「呼ぶのって誰でもいいのか?」

「そこそこ打てる人だったら誰でもいいけど、誰かいるのか?」

「今からだと1時間くらいかかるけど声だけかけてみるわ」

真治にそういって俺は携帯で照に電話を掛けた

 

「もしもし?照は今時間あるか?」

「別に無いことは無いけれど。どうかしたの?」

照に軽く内容を説明した

「私は構わないけれどそっちは大丈夫なの?」

確かに全国優勝者が二人もいきなり来たら部室がパニックになるかもしれない

「今からちょっと確認取ってみるわ」

携帯をつないだまま真治のところに向った

 

「真治、4人目に呼ぼうと思ってるの宮永照なんだけど大丈夫か?」

「宮永照って女子のインターハイのチャンピオンの宮永照か?」

「ああ。全国大会で知り合ったんだよ。んで、構わないのか?」

「全国優勝者が二人か…厳しい戦いになると思うけど確実にいい経験になるはずだし…。お願いしてもいいか?」

真治は結構考えて結局後輩の為にいい経験ができるチャンスだと思ったのか承諾してくれた

しかも交通費は部費から指導費として出してくれるみたいだ

顧問も話の分かる人間だったみたいでほかの部員にも見学させるって条件付きでだが一部屋を完全に4人だけで入れる状態にしてもらった

照が来るのはもう少し後になりそうだけどな

迷うことはないと思うけど心配だから一応俺は学校から最寄りの駅に照を迎えに行くことにした

「お、あれか」

駅に着くとちょうど改札から出てきた所の照をみつけた

「おっす照、今日は悪かったな」

「別にいいけど、帰りに横浜の繁華街でごはんおごってね?」

交通費はタダになったのに俺から金を巻き上げるか?

まあ休日にいきなり呼び出したのは悪いと思ってるしいいか

「分かった。肉まんでも餃子でもおごってやるよ。とりあえず行こうぜ」

照と一緒に神奈川東校までの道を歩いた

 

「待たせたな。こいつが宮永照だ。」

「初めまして、白糸台高校の宮永照です」

普段は見せないような営業スマイルで真治に挨拶をしている照

俺の前では普通に笑うけど麻雀をしているときはあんまり笑わないな

「僕は元大将の荒川真治です。今日はわざわざ来てくれてありがとう。じゃあもう一人の紹介をするよ。高橋」

真治が少し向こうで友達と話してる平均身長くらいの背の高さの男を呼んだ

「…高橋康平だ。」

無愛想な奴だな

一応先輩にあたるけどな

俺は自分の認めた人間にしか敬語は使わないようにしている

今のとこ校長には敬語だな

「半荘のルールを決めておこうか。ぶっ飛びは無しでいいだろ?」

「珍しいな。飛ばし屋の異名を持つ君がとびなしにするなんて」

真治が驚いた顔でこっちを見てきた

「飛ばし屋ってそんな異名あったのか?まあそれはいいとしてわざわざここに来て打つのに飛びで終わりはつまらんだろ?」

俺は高目をツモ狙いの麻雀だし照はよくわかんねえけど連荘率が以上に高い

大会ならバンバン飛ばすけど今日は高橋に経験を積ませるのが目的らしいからな

「じゃあ始めるか」

 

場所決めの結果

起家が高橋で南家が照、西家が俺で、北家が真治になった

~東一局~

ドラは参萬か

とりあえずしばらくは高橋のうち筋見ながら流れで打つか

9順目

とりあえずタンヤオドラ1の聴牌の4索単騎だな

最初だしダマで行くか

 

照SIDE

こうして寛と打つのは初めてね

久しぶりに向こうから電話かけてきたら麻雀に誘うってどうなの?

まあこの後のデートでおごってもらうからいいけど

………麻雀に集中しましょ

東一局はいつも通り様子見ね

まあ寛の配牌は何度も見てるし荒川さんのも見た事がある

問題は親の高橋君ね

寛の話だと全国レベルではないらしいけれど、もしかしたらってこともあり得なくは無い

警戒しておいて損は無いししばらくは警戒しておきましょう

 

高橋SIDE

今日尊敬する荒川先輩の計らいで全国大会優勝者の二人と一緒に打つ機会をもらえた

なんとかいいところを見せないと

まずはこの親番で高い役を上がってやる

ドラは参萬で配牌もなかなかだ

狙うは一位

全国優勝者の藤原寛を倒せばみんな僕を尊敬してくれるだろうな

見てろよ

 

真治SIDE

高橋の様子がおかしいな

せっかく寛と偶然とはいえ宮永さんと打つ機会が出来たというのに13順目まで見てきたがいつもの小さな役でコツコツ上がる打ち方をしていない気がする

もしかしていいところを見せようとしてデカい役を狙ってるのか?

この試合は別室でビデオ録画と同時に全部員が見ている筈だ

やめておけ高橋!!

そんな格好つけな麻雀ができるほどこの二人は甘くないんだぞ

…まあここで現実を知るって意味では止めない方がいいのかもしれないな

 

寛SIDE

14順目

なかなか出てこないな

照あたりが握ってそうで嫌だが今更手を変えてもな

聴牌で点棒回収狙いか?

高橋が結構高目張ってそうなんだけどな

欲張って親の連荘狙ってるなら振り込んでくれるかもしれないしな

高橋の河を見る限り萬子の染め手に見えなくもない

4索を引いて降りる気がないなら絶対に捨てるはずだ

 

高橋SIDE

来た来た来た!!

中、混一ドラ3、跳満確定の五萬単騎だ!!

誰か振り込め

立直をかけてもいいけど残り少ないこの状況で立直はかけない方がいいかもしれない

14順目の牌は4索

誰か張ってるならこのあたりの牌は危ないかもしれない

でもまだ始まったばかりだし降りるわけにはいかないな

僕は4索を切った

「ロン!!断九ドラ一、2600だな」

そんなゴミ手でこの僕の跳満を邪魔しやがったのかよ!!

藤原寛、絶対に泣きっ面を衆目にさらしてやるからな!!

 

~南二局~

寛SIDE

あれから場は進んで今は照の親番だ

ここまでは一応大した動きを見せていないけれど今日の趣旨を伝えてたから

大方高橋の様子を見てたって所だろう

現在の得点と順位は

1位 俺  34600

2位 真治 28900

3位 照  23000

4位 高橋 19100

東2局で真治が3900を高橋に直撃させて

東3局は高橋が1000・2000をツモ

多分あいつの本来の打ち方なんだろうな結構様になっていた

東4局は流局で高橋以外が聴牌

南1局で俺が満貫ツモで今の状況になっている

 

ただ俺に負けていることが気に食わないのかこの局に入った瞬間からの照の纏ってる雰囲気が変わった

あれはガチだぞ

負けず嫌いなところがあるからな…

とりあえず俺も気合入れてこの局を上がることだけ考えよう

照と直接打つのは初めてだけど牌譜を見た限り連続和了の最初は低い点数の事が多いからな

「ツモ!!面前断九。1000オール」

始まっちまったか

どうにかして止めないとな

 

 

~オーラス~

結局あれから照には3回和了られてそのうちの最後の満貫が高橋に直撃した

現在の順位は

1位 照  44000

2位 俺  31000

3位 真治 25900

4位 高橋 4100

高橋の表情は半分魂が抜けかかってるやつの顔になっていた

まあ、このチームでは一番強いってちやほやされてきた奴がいきなりあとちょっとでハコテンまでボコボコにされたらそりゃそうなるか

 

高橋SIDE

僕は夢でも見てるんだろうか?

このチームで一番強い僕がこんなにやられるなんて

…違う。僕は強くなんてなかったのか

全国でも怪物なんて呼ばれている人達相手には所詮、井の中の蛙でしか無いということか

もしかして荒川さんは僕にこれを教えるために二人を連れてきてくれたのかも知れない

其れなのに!!

其れなのに僕は、いいところを見せようとしていつも通りの麻雀をできずにボロボロ…

本当に情けない

もっと強くならないと

個人で全国に行けるくらいに

 

寛SIDE

さて…どうしようか

このまま照に負けるのだけは勘弁したい

プライドっていうか彼氏として負けるのは嫌だしな~

満貫直撃、もしくは跳満以上のツモが必須条件か

かなり厳しい

照からの出上がりはまず期待できそうにないし…

せめてもの救いは親が真治ってことくらいか

あいつも高目を狙わないと逆転は無いからな

ドラは一索か

この配牌からなら七対子か?でも足りないからな

三暗刻狙っていくか

11順目

張った!!

三暗刻三色同刻断九赤1

跳満確定の2、5索待ちだが5索はすでに鳴かれているから実質2索単騎だ

「立直!!」

この半荘はもらった!!

 

照SIDE

寛のこの局面での立直…跳満以上かしら

当然ベタ降りするけどね

私が勝ったらこれをネタにからかうつもりだから負けるわけにはいかないし

 

真治SIDE

寛のこの場面での立直、確実に逆転手だろう

でも俺も降りるわけにはいかないんだよ!!

13順目

これで聴牌だけど…切るしかないこの2索

めちゃくちゃ危険な感じがする

ただ勝つためにはここで引くことはできない

「頼む!!立直」

神に祈るつもりで2索を切った

「待ってましたぁっ!!ロンだ!!」

…やっぱりか

 

寛SIDE

真治が切った牌でロンしたわけだが

結果は俺と照の同点で2位に真治、ビリが高橋っていう状況だ

「今日はわざわざありがとな。おかげで高橋はこれから強くなると思うよ」

「照の所為で廃人になりかけたけどな」

「え?私の所為じゃないわよ!!」

「さっきから思っていたんだけどもしかして二人は付き合ってるのか?」

なんでわかったんだ?

「首から二人が下げているのペアリングだろ?寛、彼女は大切にしろよ」

それだけ言うと真治は部室に戻っていった

あいつは受験生じゃなかったのか?

「じゃあそろそろ行きましょうか」

照が俺の手を引っ張ってくる

はぁ今日も一葉が飛んでいくのか

バイトしてなかったら確実に死んでるよな

っていうかバイトしてるからここまでたかられるのか

もしかして俺って結構貢いじまうタイプなのかもしれないな

俺と照は神奈川東高校を後にしてそのまま繁華街に向かった

 

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