棟の外に出ると、私は鹿島と改めて手をつないだ。
恋人つなぎじゃない普通の奴ね。
「あっ・・てーとくさん」
「晩御飯どうしよう?部屋で食べる?居酒屋鳳翔行く?」
「あ、あのですね」
「うん」
「鹿島はお酒を禁じられてるんです」
「なぜに?」
「ものすごーくエッチに化けるそうです」
「覚えてない?」
「はい」
「じゃあ自室で食べよう。先に戻ってるね」
「・・うふっ」
「え?どうしたの?」
「今までの男の人は、間違いなく居酒屋に行くと命じました♪」
「うん」
「でもてーとくさんは、初めて違う選択を取ってくれました」
「だって覚えてないの可哀想と言うか、私が嫌なんだよ」
「どうしてですか?」
「二人の時間を積み重ねたいから」
「・・あはっ。お酒飲んでないのにメロメロになりそうです」
「ご飯取ってきてもらえる?大丈夫?」
「大丈夫です!じゃあ食堂を経由していきますね」
「うん。テーブル用意しておくね」
「はいっ!」
提督と別れて歩き始めた鹿島の足取りは軽かった。
「・・てーとくさん・・すき・・すき・・だいすき・・あはっ」
好きという一言を呟く度に、なんかふわふわとして、体が羽根みたいに軽くて。
「えへへ」
経験した事のない、心がとろりとした熱に抱かれるこの感覚。
「うれしい・・どうしよう・・私、もう・・修復不能です・・」
“極めて中毒性の高い麻痺毒”
「しかも即効性で、解毒薬なし、全身くまなくヤられちゃいました」
鹿島はにんまりと笑った。
「一生かけて体で何でも償うと言ったの、本気ですからね。てーとくさん」
鹿島が食堂へと歩を進めるその姿は、傍から見ればキリリとしていたという。
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「てーとくさん、あーん♪」
「ん・・美味しいよ。じゃあお返し、あーん」
「あーんっ♪」
鹿島は提督の持つスプーンでカレーを頬張りながら、内心驚いていた。
裸でエッチなことしなくてもこんなにラブラブでメロメロな時間がこの世にあるなんて・・
あぁ、AIのDBが溶けそうなくらい幸せ一色です。
「てーとくさん、あの、お風呂は・・」
「一緒に入っても良いけど、この前みたいなのは勘弁してね?」
「はいっ」
「あ、あの、てーとくさん」
「うん」
「本当にお背中流したりもしないで良いんですか?」
「別に奴隷じゃないんだし、奉仕して欲しい訳じゃないよ。普通に入ればいいからね」
「ご奉仕したくてシたくて仕方なくても我慢したほうがいいですか?」
「あはは、我慢してください」
「あはっ・・かっ、鹿島・・我慢、します・・」
あれ、なんだろう。
鏡越しだけど、鹿島が両手をワキワキさせてるのが見えるね・・
時折自分でガンガン風呂場の壁に頭ぶつけてるし。
そ、そんなに我慢しないといけないの?
自分の顔を鏡で見る。
まぁ悪くはない顔立ちだし、ええと私の世界で考えると・・少し年上のオネーサンと一緒にお風呂?
若い盛りの男が一緒に風呂入って体洗います?洗わせろ?
あーそれはいけませんね。おっきしてます間違いなく。
入浴一緒でOKって言われた時点でめっちゃ期待するわ。
ってことは最初に一緒の入浴を断るか、ちょっとえちちな事してガス抜きさせてあげないとダメか。
・・しょうがない。入って良いよって言っちゃったし。
「あー、ええと、鹿島さん」
「んはっ!?はいっ!」
「軽いの1つだけ、しても良いよ?」
「シても・・いい?」
「軽いのね、軽いの。えっとだから、たとえば背中を流」
言い終える前に景色がぐるんと回って。
床に頭打つと身構えたらなぜかマットが敷いてあって。
「あはっ♪てーとくさんたら散々我慢させてからご褒美なんて♪どこまで鹿島を狂わせるんですかあ♪」
ヤバい鹿島さんの目がドロドロだ!
「鹿島学習しましたよ、2セットはダメだって」
「あっ、うん。そうだね。2セットはさすがにきつ」
「だから1回1回をながーく濃厚にすればいいんだって気づいたんです♪」
「え゛」
「ってっ!てーとくさぁん、あっ!どっ、どぉ、でっ、です、かぁ?」
「ゆるゆる、ぬるぬるだね。きゅっきゅしてくるの気持ちいいよ」
「つっ・・つらくっ・・あっ・・なっ・・ない・・ですよ・・ねっ?」
「こっちは大丈夫だけど、鹿島こそ大丈夫?」
「ゆっ、ゆっくりっ・・・さっ・・サイコー・・っ!でっ!ですっ!」
「そ、そう?」
「あ、ああ、あああ、物凄い焦らされ我慢プレイっ!連続っ!イキっ!しゅごしゅぎいぃぃい・・」
「え?なんか言った?」
「にゃん回もイってまふ」
と、いうのをしばらく続けてたんだけど、私が浴室の湯気でのぼせてきたので、終止符を打つことにしました。
え?そりゃもちろん精子提供ですよ。鹿島のくびれた腰に手を添えて。
ふっ!ふっ!ふっ!ってねっ!
これだけ挑発されたんだから1回位はしっかり射出しないといけません。
鹿島が叫びながらヘッドバンギングしてるけど、いま良い感じなので留意してあげられない。
・・・あ゜っ
私は放つだけ放つと、浴室に敷かれたマットの上に倒れた。
その上に気を失った鹿島が倒れ込んできたので、ぎゅっと抱きしめる。
いつのまに1セットしちゃったんだろ。
この間大淀は連結したまま目覚めて大変な事になったから、ちゃんと抜かないとね。
名残惜しいけど。
・・えっと、今度は寒くなってきた。
これは鹿島が起きるまで待ってたら風邪ひいて鹿島が落ち込むやつ。
一旦抱きしめた鹿島の体をそっとマットの上にずらし、一旦立ち上がる。
軽く湯船に浸かって汗とか諸々洗い流して、上がって体拭いて、と。よし。
ひょいと持ち上げてから鹿島がロボットだったのを思い出したが、鹿島は驚くくらい軽くて。
「ほんと、自分で言わなければどこからも治安維持ロボットって分かんないね」
いわゆるお姫様抱っこの体勢で自室に戻ると、まず鹿島をベッドに横たえた。
一旦浴室に取って返し、固く絞った濡れタオルを作って部屋に戻る。
「鹿島だってベタベタで朝を迎えるの嫌だろうし、湯船に入れる訳にはいかないしね」
時々畳み方を変えて、ゆっくりと拭いていく。
つやつやで柔らかく、真っ白な肌は美しくて、思わず魅入ってしまいそうになる。
ころんと転がして、残る半身をゆっくり拭いていく。
終盤になったその時、ふと気が付いちゃったんだ。
絶対、鹿島さんたら気が付いてるって。
あーえっと、裸のおねーさんが若いにーちゃんの全身を濡れタオルで拭いてる?
その最中に目が覚めたらオスならおっきするわな。
うん、だから、大目にというか、見なかったことにしよう。
・・・だから噴水みたいに水しぶき上げないで!
「そっか。私が止めりゃいいんだ」
「(・・そんなっ)」
「・・・よし、私はなにも見なかった聞かなかった。寝よう」
私は大きめに独り言を言うと、寝たふりをしている鹿島さんの隣に滑り込んだ。
さすがに眠さが限界です。