艦娘可愛いです。   作:銀匙

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【その40】

 

 

「鎮圧用催涙弾良し、特殊警棒電源ON、バッテリー残チェックよし」

大淀は提督の自室前の廊下で装備をチェックしていた。

廊下には漏れ聞こえてきていないが、何もない訳がない。

 

「個体“鹿島”は、いささか男性を性技で支配下に持ち込もうとしすぎるきらいがある」

 

昨夜入手した本営での鹿島の評価。

私と離れていた数年の間に僅かに変わった顔つきというか、表情や仕草。

それが気になって、多少強引ではありましたが本営のデータベースにアクセスしてきました。

本営の電脳空間用警備システムが65%ほど消失しましたが、そんな事はどうでも良いのです。

下手をすれば提督の一大事なのですから。

 

それにしても、遮断されていたとはいえ、古い情報で判断しすぎました。

ここでも更生が認められないようなら、私の手で鹿島を“止める”しかありません。

学習が進み過ぎたAIの根底を修正するのは不可能です。

学習初期化、それはつまり・・AIの死。

“鹿島”を失うのはとても寂しいですが、呼ぶと決めたのは私です。私がケリをつけなければ。

 

大淀は特殊警棒のグリップを強く握った。

確認のチャンスは僅かしかない。

「3・2・1・Go!」

 

ガチャッ!

 

「大淀先輩っ、おはようございますっ!素敵な朝ですねっ」

「動く・・な・・えっ?」

「どうされたんですか大淀先輩?」

「か、鹿島さん・・なんかすっかり変わってませんか?」

動揺しながらもチェッカプログラムを走らせる大淀。

その結果にさらに大淀は目を見開いた。

「え、えっと、やっぱり違うって分かっちゃいますか?」

「い、一体何があったのでしょう?説明できる状態ですか?」

「はい、とも、いいえ、とも、言えるのですが・・とにかく精一杯ご説明します」

「解りました」

 

 

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「生まれ変わるってこんな感じなのかなと思えるような、涅槃に至るような出来事だったんです」

「そ、そんなまさか」

「ビックリされるの凄く分かります。ですので、未編集の視覚・感覚のデータとAIDBの時系列記録をお見せします」

「えっ」

「これ以上説明する術がないんです。ご覧ください」

AIにとって時系列記録は学習の過程そのもので最上位のプライベートデータであり、本来他のAIには決して見せないものである。

それを見せるという行為自体が鹿島の困惑と誠意を示していた。

 

食い入るように見つめていた大淀は、終了と共に深く溜息をついた。

「・・・・信じられません。信じられませんが、もう他に説明がつかないですね」

「てーとくさんは、自分は神ではないと仰ったのですが」

「こんな事はAI重整備センターでさえ不可能です。それを設備も無しに出来るなんて、やはり」

大淀と鹿島は見合い、頷いた。

「「ご主人様は(てーとくさんは)、神、ですね」」

 

二人は傍らですやすやと眠る提督をじっと見つめ、両手を合わせて目を瞑った。

 

 

-----

 

 

「あれ、二人ともおはよ。大淀さん、鹿島さん」

「おはようございます」

「おはよーございますっ」

「え、えっと、ご飯かな?」

「はい、こちらにご用意しています」

「・・・聞いて良い?」

「なんでしょうか」

「どうして二人とも直立不動なの?私なんか悪い事しちゃったかな?」

「「とんでもありません」」

「な、なんか敬語になってない?」

「「とんでもありません」」

「えぇ・・とりあえずお腹空いたし、顔洗ってくるね」

「いってらっしゃいませ」

「鹿島がお顔をお拭きいたします」

「いやタオルだけ持ってきてくれればいいからね?」

 

 

-----

 

 

食後。

どう考えても明らかに二人の様子が変だったので“男の特権”で聞き出したわけだけど。

「膝枕がねえ・・ふーん」

「あの、ご主人様は大した事無いようにお考えですが、とんでもないことなんですよ?」

「鹿島は気分悪くなったりしてない?大丈夫?」

「それどころかスッキリ爽快元気いっぱいですっ!まるで生まれ変わったかのようです!」

「へー」

私は部屋の時計を見た。まだ執務室に行くまでには2時間弱あるし。

 

「じゃあ大淀」

「はい」

「おいでよ」

「へっ?」

「してあげるから」

「・・・・御仏のお慈悲を頂きたいと思います」

「勝手に殺さないでね」

 

 

-----

 

 

「あ゛っ・・・あ゜っ・・・あ゜あっ・・んんっ♪」

うん。

昨晩の鹿島さんがぬぼーっとしてたのに対し、大淀さんはなんかエロいです。

体が常にビックンビックンして目は虚ろで口からは涎と変な声が絶え間なく続いていて。

 

「あ、あのさ鹿島さん」

「はいっ」

「昨日やったのとなんか違うかな?」

「特に違いはありませんよ?」

「じゃあどうしてこんなに反応違うのかな」

「もっと“よしよし”してさしあげると良いかもしれません!」

「そお?じゃあ・・大淀、ほら、よしよーし。頑張りましたねえ」

「えへっ・・えへへへっ・・いひっ♪」

なんかエロいんだよなあ・・

 

そして1時間後。

 

「・・・・」

「で、なんか変わった?大淀さんや」

「・・・」

 

起き上がった大淀は何度も瞬きをしながら、ゆっくりと部屋をぐるりと見まわして。

「天国って意外と普通なんですね」

「違うからね」

「あ、鹿島さんも死んでしまったんですか?」

「だから違うからね」

と、なんか鹿島さんともした覚えのあるやり取りを繰り返し。

 

 

「なんか!今なら何でも出来そうな気がしますっ!」

「凄いやる気だけど、何でもって例えば?」

「例えばですか?えっと、鹿島と二人で世界の金融システム乗っ取れると思います」

鹿島が頷いた。

「はいっ!割と簡単に」

「止めてね?やらないでね?」

「あるいは赤い方の大国3つくらい同時にシステムダウンさせて深海棲艦のエサにするとか」

「絶対やらないでね?」

「えっでもこの完璧に整理されたリソースを使いたくてうずうずするんですけど」

「大淀、こう考えるんだ」

「はい」

「焦らしプレイだ、と」

「・・あはっ。なるほど。我慢の限界を前にご主人様の救いの手でイキまくるんですね?」

「えーっと、あ、うん、そういうことにしとくよ」

「ああなんて楽しみなんでしょう♪今から何度もイキそうです!」

「がっ我慢しないと気持ち良さが減っちゃうぞ~?」

「ご主人様の命令ですから、こっ、こらえ、ます、ね?」

「涎、よだれ出てるからよだれ」

「ああっ!ご主人様!」

「なんでしょう」

「閃きました!」

「えっ」

「ご主人様との交尾1セット分を全て余すところなく記録することにします!」

「素晴らしい考えです大淀先輩!」

「は?でも後1時間もすれば仕事だよ?」

「長門さんが血相を変えて突撃してくるまではあと1時間35分あると推定します」

「そりゃ職場に30分以上来なければ怒るに決まってるよ。ちょっと大淀さん?」

「いっただっきまーす♪」

「えっちょっ・・あ゜っ・・かっ鹿島しゃん?」

「大淀さん、舌の使い方がさすがです。触感センサーの値も記録してくださいね?」

「そつ、そこで、変な事言ってないで助けよう?ねぇ・・あっだめ止めて止めて・・お゛うっ!?」

「あぁ、リソースがこんなに滑らかに動かせるのは初めてです。まるで処女運転ですね」

「大淀さんも変なとこ感心し・・あふあっ」

「あはっ♪入れる角度はこれが完璧ですねっ♪一気に天国まで打ち上げられそうですっ」

「あ゜」

 

こうして本当に大淀に搾られるだけ搾り取られまして。

本当に1時間36分後に長門が怒鳴り込んでくるまで、コトは続いたのでした。まる。

 

 

 

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