ショウマ達は、高いテンションのまま、その旅の栞を完成する事が出来た。
その際の3人のテンションはかなり高く、他の面々がかなり心配になるぐらいだった。
「とりあえず、3人は依頼人が来るまでの間は、寝ましたが、落ち着きましたか?」
「はい、すいません」「いやぁ、盛り上がっちゃって」「カリンも、とても楽しかったです。これで、満足して頂けるでしょうか?」
そう、3人が各々が意見を言っている間に、ライカンが、少し咳をする。
「ショウマ様、千束様、カリン。ここまで旅の栞を松下様の為に用意して貰いましたが、おそらくは松下様は、それを読む事は出来ないと思います」
「えっ、なんで?」
「昨日の、千束様の説明から推測しますと、おそらくは自分の手で持つ事は」
「あっ、そっか」
その事で、3人は、気づくと共に、失念していた事に、落ち込む。
「そうなると、考えて、3人の旅の栞を見られるようにクルミ様には事前にお願いしておきましたので」
「おぉ、さすが!」
「我々の仕事ですので、それに三人の心遣いはきっと松下様も喜びますから」
「ふふっ、だったら良いね」
そうしながら、待っていると。
「少し早かったですかね?」
機械音声ではあるが楽しみにしていたのは伝わる。
意外と驚かされたが、声帯の損傷だったり諸々の理由で発声ができずとも機械が脳波を読み取って伝えたい言葉を発音するというのが最近の研究でもある。
それにしては言葉も流暢だし、抑揚もある。
「楽しみだったもので」
「いえ、準備万端です!クルミ、お願いね」
「あぁ、任せておけ」
クルミが車椅子の機械部にデータを送信する。
俺は隣からそれを見ていた。
「今や機械に生かされているのです。おかしいと思うでしょう?」
「そんな事無いですよ、私も同じですから。――ここに」
機械に生かされる事を少し恥じ入るような曖昧な調子で話す松下さんに対して、千束が胸前で振った手をハート形にする。
その仕草にたきなが小首を傾げた。
「ペースメーカーですか?」
「いえ、丸ごと機械なんです!」
「人工心臓ですか」
それには、その場にいる多くが、驚きの声を出していた。
そして、ショウマは、それを聞くと少しだけ悲しそうにしていた。
「それじゃあ、東京観光しゅっぱーつ!」
そんな一同の雰囲気を余所に、千束は明るい声を出した。
それに続き、今回の案内を行う事になったショウマとたきなもまたついていく。
だが、その前に。
「ショウマ様」
「んっ、ライカン?」
ふと、ライカンがショウマに声をかける。
「気をつけてください。本当でしたら、疑いたくないのですが、松下様。何やら怪しく感じますので」
「理由は、無線で良い?」
「かしこまりました」
この状況で、その怪しい人物である松下に聞かれるとマズイ。
そう考えたショウマはライカンに言い、すぐに走る。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子