松下さんの観光を行い始める。
東京での、有名な観光名所を案内しながら、ショウマは、その耳元にある無線に耳を向ける。
『それでは、まず、ショウマ様。松下様を見た際に、感じた違和感なのですが。松下様の息遣いや視線などが噛み合っていない所でした』
『息遣いって、それでなんで違和感を感じる訳?松下って人、確か病気なんでしょ。それだったら、身体が動かないのは当たり前じゃないの?』
『確かに通常でしたら、それで間違いないでしょう。しかし、喋っている最中、僅かに見えた口元の涎や身体の僅かな動き。それらは機械なしで生きていけない人間という感じではありませんでした』
『・・・それって、つまり、その松下っていう奴は操り人形みたいな感じなの?』
無線の先で、ショウマと共に、その説明を聞いていた全員がライカンの言葉に驚きを隠せなかった。
『よく、そんな所まで気づいたな』
『執事として、当然の嗜みですから』
ライカンは、苦笑いする。
そして、更に言葉を繋げる。
『それらを含めて、考えれば、あの松下と名乗る人物を通して、何か現れる可能性がある。そして、私達は最初から狙われていた事になるのです』
『じゃあ、なんの為にわざわざ、俺達を狙ったのかしら』
無線機越しに響く声を聞いたショウマは、頷く。
ショウマは、その服の下にあるゴチゾウをばら撒く。
松下の周辺に。
その姿を見せないように。
観光地の各所で、松下には見せないように。
「どうしたの、ショウマ君?」
すると、隣にいた千束は声をかけてくる。
「うっうぅん、なんでもないよ」
千束に話しかけられながらも、ショウマは、彼女にバレないように、ゴチゾウの位置を調整していく。
松下の背後にいるように。
それを、たきなは見ていた。
すっと、ショウマの近くに寄る。
「ショウマ君、このゴチゾウ達は」
たきなの目の前には、観光している場所の各所に慌てて走っているゴチゾウを見ながら、聞く。
それに対して、ショウマは。
「・・・松下さんに、何かある可能性がある。だから」
「分かりました。私も気をつけますね」
たきなの言葉にショウマは無言のままに歩き始めた時だった。
周囲に何か違和感がないか。
『・・・やはり、彼らには気づかれてしまったか』
そして、松下を通して、その光景を見ていた人物は呟く。
『彼の力を見るのも、丁度良いかもしれないな。すまないが、彼をここに呼んで貰うように手配をしてくれないか』
彼は、隣にいる人物に、そう尋ねる。
その人物は、頷くと共に、連絡をする。
「ビターガヴを、彼らの所に」
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子