「えぇ、まだ、終わりじゃないよねぇ!」
ビターガヴは、その叫びと共に、俺にビターガヴブレイドを、振り下ろしてきた。
すぐに防ごうとして、それでは駄目だと咄嵯に判断し回避行動をとる。
避けたのはよかった。
しかし、そのまま地面を叩きつけたせいか、床や周囲の物が割れたり砕け散ったりした。
それらの破片が襲い掛かってきたのだ。
「くそッ」
俺は破片を上手く切り抜けて、そこから更に後退する。
その間にも、装甲の幾つかが解除されて中身が現れていた。
「もぅ疲れたのぉ!」
「…」
眼前にいるビターガヴが叫んだ。
それはまだ、遊び足りない子供のように。
そんなビターガヴとは違い、俺は体力の限界を感じていた。
体力が、どこまで保つか分からない。
それでも、このままビターガヴを放っておく事が出来ないことも分かっていた。
だからこそ、今この場でどうにかしなければならないことは分かるのだが、どうするかが思い浮かんでいない事もまた事実だ。
「ふぅ」
ゆっくりと息を吐きながら、意識して体の中に残っている僅か。
「もう疲れたようならば、お前のも俺が食べさせてくれよぉ」
ビターガヴの叫び、俺の方と食べる為に、走り出す。
俺もまた、ガヴブレイドをゆっくりと構える。
だが、その最中。
「なるほど、聞いた話。その意味がよくやく理解した」
それと共に、俺に襲い掛かろうとしたビターガヴ。
だが、そんなビターガヴを吹き飛ばした存在がいた。
ビターガヴの装甲も、その一撃で、切り裂かれていた。
「えっ」
先程まで、俺が攻撃が当たっても、まるで装甲が斬られる事はなかった。
しかし、その装甲は確かに斬り裂いていた。
同時に、俺の前に現れた人物が一人。
大きな狐の耳が特徴的な女性。
シャツに黒いネクタイと青緑の羽織を着ており、その手には刀がある。
おそらくは、俺と同じハーフグラニュートだろう。
けど、一体。
「あなたは」
「久しいな、ショウマ」
「雅さん?なんで」
そこにいたのは、雅さん。
グラニュート界において、様々な脅威に立ち向かう六課の隊長である星見雅さん。
ハーフグラニュートではあるが、昔からこちらの世界にも交流のあるグラニュートの家の一つ。
その家の力の大きさとしては、ストマック家と同じぐらいだと、聞いた事がある。
「なんで、ここに?」
「この近くの神社で、星見家に関連して少し遊びに来たのだが、何やら騒ぎがあってな、来てみたのだが」
そうして、見つめた先。
そこには、ビターガヴを見つめる。
「ショウマ、お前にはいつの間に双子になったんだ」
「それは、俺にも分かりません」
雅さんの言葉を聞きながらも、俺は見つめる。
この状況で、彼女の増援は、俺にとっては頼もしいから。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子