深夜。
たきなは、DAからの作戦時間が開始するよりも前にとある目的地に向かっていた。
「本当にこっちにいますか」
『あぁ、けど、本当に良いのか?』
クルミからの指示を受けながら、たきなが向かった先。
そこに待ち受けていたのは。
「あれぇ、誰かなぁ」「っ」
それと共に幼い子供のように、周囲の物を壊している人物。
その人物に対して、たきなは顔を歪ませながら。
「ビターガヴっ」「あれぇ、僕の事を知っているのかぁ」
たきなに名前を呼ばれて、ビターガヴは笑みを浮かべていた。
その笑顔に、たきなはショウマと重ねていた。
だからこそ。
「ショウマの顔でこれ以上、悪さはさせない」
それと共にたきなは既に銃を構えていた。
対して、ビターガヴは。
「へぇ、面白いねぇ、やろうよぉ!」
それと共にビターガヴは、その腰にあるガヴからビターガヴガブレイドを取り出して、構えていた。
そして、ビターガヴは、そのままたきなに襲い掛かる。
対して、たきなは、その銃を構えた。
たきなが、なぜ一人で戦う事になったのか。
それは、少し時間が巻き戻る。
たきなが、ビターガヴの目撃情報を得ていた。
同時に、ビターガヴに対抗する為に、ショウマの協力者であるハーフグラニュート達にも協力要請を行うとした。
けれど。
「えっ、要請を出さないって」
『そうだ、今回のビターガヴに関しては、我々DAだけでやる事になった』
その連絡を受けていたミカは、電話の向こうにいる楠木からの指示に驚きを隠せなかった。
ビターガヴに対抗する為にも。
何よりも、ビターガヴを倒した実績もある星見雅が来てくれる事を期待していた。
けれど。
「なんで」
『・・・上層部からの命令だ』
その言葉にたきなは何も言う事が出来なかった。
それだえ言い、楠木からの連絡は終えた。
同時にミカは頭を抱える。
「このような作戦が許されるのか」
それに対して、ミカは手を強く握り締める。
そのまま作戦を実行すればリコリスに大量の犠牲者が出る可能性がある。
「・・・」
その報告を受け、たきなは。
「クルミ、お願いがあります」
「なんだ?」
「私だけ、単独でビターガヴを倒します。その為のナビゲートをお願い出来ますか」
それには、たきなは驚きを隠せなかった。
「何を言っているんだ、それこそ、無茶だろ」
「・・・勝算はあります」
それと共に、たきなはスーツケースを取り出す。
ただし、それは酸賀から渡されたスーツケースとは別の物。
「それは?」
「サプレッサーK22。朱鳶さんから渡された装備です。これで対抗する事が出来ると思います」
「・・・けれど、それはグラニュートの身体を前提にしている装備だろ、耐えきれるのか」
「分かりません。けれど、リコリスを全員で挑むよりもまだ希望があります」
「それはまぁ」
未だに不確定な状況である。
それでも可能性がある。
「お願いします、クルミ」
そう、頭を下げたたきなに対して、クルミは。
「・・・マズイと思ったら、すぐに逃げろ。それが条件だ」
「分かっています。何よりも死ぬつもりはありません」
そうしながらも、たきなは言う。
けれど、彼女はそのまま仕舞う。
(もしも、これで無理だった時は)
目を向けたのは、酸賀から渡されたトランクケースだった。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子