ビターガヴは、未だに変身せずにビターガヴブレイドで真っ直ぐとたきなへと振り下ろされる。
一撃でも受ければ死は免れない攻撃に対しても、たきなはその表情を変える事なかった。
手に持つ銃を握りながらもその場を身体を僅かに動かして、そのまま引き金を引いて銃弾を放つ。
「えっ痛っ!」
放たれた銃弾は、そのままビターガヴの身体に当たる。
苦悶の表情と共に、そのまま態勢を崩して地面へと落ちる。
顔面から地面に落ち、痛々しい音がする。
けれど、たきなはまるで容赦なく引き金を引いたまま後ろに下がる。
(今は、ただ思い出す。リコリスとして人を殺した時のように)
暖かな喫茶リコリコで得た自分を封じて、今はただ忠実なアサシンであった自分を呼び起こしながら。
たきなは冷静に引き金を引く。
ビターガヴに撃ち込まれた銃弾は全て人間にとっては致命傷となる部分に撃ち込んでいく。
だが、それでもビターガヴの動きは一切止まらない。
顔を抑えながらもビターガヴはそのまま笑い続けている。
「痛いよぉ!本当に酷いなぁ君はぁ!!
そんな光景を見ていても、たきなの手元は揺るがない。
引き金を更に引いて、更なる銃撃を加えるが、やはり何の意味もなかった。
身体から血が滲み出している。
そのビターガヴを撃ち込む度に、
だが、次第にその度合いが強くなっていく。
ビクッンッっと強く震え出すと同時にビターガヴから声が上がる。
それはまるで悲鳴とも呼べるものだった。
それもそのはず、この場では誰も見る事が出来ないが、今たきなが行っている事は、まさに拷問そのものにも等しい行為だった。
ただ相手に一方的に攻撃を行うだけの殺人という行う。
だが、それが一番に傷つくのは。
「っ」
たきな自身だった。
自分が守るべき相手であるショウマと瓜二つの容姿をしているビターガヴ。
彼を傷つける度に、まるで自分がショウマを傷つけているような感覚だった。
「今は、忘れろっ」
ショウマを守る為に、ショウマを殺す。
ショウマとの模擬戦が、今のビターガヴに対抗出来ている。
ビターガヴがショウマと瓜二つだからこそ、おそらくはリコリスの中で千束と並んで対抗出来るのがたきなである。
だが、それが迷いとなった。
「あぁ、もぅ鬱陶しい!」『スパーキン…グミ!ヤミー!』
「っ」
そう迷っている間に、ビターガヴは変身した。
変身したその容姿は、たきなのよく知るガヴとは異なり、悪魔を思わせる。
そして、ビターガヴは、その手にあるビターガヴブレイドで薙ぎ払う。
その刀身から放たれた紫の斬撃を、たきなはすぐにスーツケースと背中にある鞄で防御する。
「ぐっ」
それら二つを合わせても、完全に殺しきる事が出来ずにたきなは壁にぶつかる。
「あははぁやっと当たったぁ!」
たきなが傷ついた事で、ビターガヴは嬉しそうに笑みを浮かべる。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子