文月学園での肝試しが始まった。
2年生と3年生の対決という事もあったが、しかし、実際にはその裏には様々な思惑や小さな陰謀が渦巻いていた。
班は男女で分かれていた。この分かれ方自体がすでに小さなドラマを生んでいた。例えば、一部の生徒たちはそれぞれのパートナーとペアを組むことができず、少しばかり落胆している者もいれば、逆に新しいチャンスとして期待している者もいた。
その参加メンバーの中には、勿論、恋人のような雰囲気になりそうな場面もあった。特に、一部のカップルや意中の相手とペアを組んだ生徒たちは、この機会を逃さず積極的に交流しようとしていた。
しかし。
「「妬ましい妬ましい妬ましい」」
それを呪うようにFFF団の呪詛が見えていた。彼らは嫉妬に駆られながら、他の生徒たちの動向をじっと監視していた。彼らの目には暗闇の中で燃えるような火花が見え、その呪いが周囲の雰囲気に不穏な影を落としていた。
「・・・千束、なんだかグラニュートよりもこっち方に注意した方が良いのは気のせいかなぁ?」
心配になったショウマは思わず尋ねてしまうが、彼の声には少なからず緊張感が混じっていた。
「大丈夫じゃない?それよりも次は私達だねぇ!」
その雰囲気に、心配になったショウマを余所に千束はむしろやる気があるように笑みを浮かべる。彼女の笑顔には自信と勇気が溢れ、その姿勢は彼女自身がこの状況を楽しもうとしていることを示していた。
「千束は、やる気みたいだけど」
その様子にショウマは思わず尋ねるが、彼の内心ではやはり一抹の不安があった。しかし千束の力強い言葉が彼の心を和らげる。
「えぇ、だって、学校を巻き込んだ肝試しなんて、面白そうじゃない!」
笑みを浮かべる千束に対して、ショウマは頷く。彼もまた、この挑戦に少しワクワクしている自分がいることに気付いた。
「そうだね、やるからには思いっきり楽しもう!」
しかし、そんなショウマの言葉とは裏腹に、肝試しは予想外の展開を見せた。
「・・・うぅん」「なんというか」
ショウマと千束の番となり、進んだ。しかし、彼らはそんな3年生によるお化けは、あまり恐怖を感じなかった。
「なんだ、あいつら、あまり驚かないぞ」
「むしろアドバイスする程だぞ」
「どうなっているんだっ」
驚きを隠せない一同。その表情には驚きと若干の落胆が混じっていた。彼らの期待とは裏腹に、ショウマと千束の冷静な反応は予想以上だった。
だが、それも当たり前だった。ショウマと千束は普段からオカルト染みた怪物であるグラニュートと戦っており、暗い夜の戦場で戦う事も多くあった。
その経験が、今ここで彼らを冷静な目で状況を見つめさせる要因となっていた。
「どうしよう、千束」「・・・とりあえず、チェックポイントまで進もうかぁ」
その雰囲気に戸惑いながらも、二人はそのまま進んでいく。
だからこそ、彼らにとって、予想外な敵が現れる事に、まだ気づいていなかった。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子