「どうしよう」「うぅん、さすがにこの状況でグラニュートは出ないと思うよぉ」
肝試しあまりにも楽勝な状況にショウマと千束は雑談していた。
彼らは、3年生の召喚獣たちがどれほど強くても、その戦闘力を発揮するには十分な経験と知識が必要であることを知っていた。
そのため、二人はいつも以上に慎重だった。しかし、その慎重さが今、裏目に出てしまったようだ。
「なんというか申し訳ないというかって」
ショウマが呟く。
それは千束も同じ気持ちだった。彼らの力の強さゆえに、自分たちの存在が他の生徒たちにとって迷惑になっているかもしれない。
そう考えていた時。
ショウマの視界には、何かが映る。
その瞬間、彼の心臓がドクンと高鳴った。
「ちっ千束!」「えっ何?えぇぇ!?」
ショウマが声を出して驚くと千束も思わず目を向ける。
彼女はその視線の先にいる存在を確認し、目を丸くした。
そこにいたのは、この場にいるはずのない存在、ビターガヴ。
その姿は不気味で、まるで闇から現れた悪魔のようだった。
「なんで、ビターガヴが!?」
ショウマの声には恐怖と驚きが入り混じっていた。ビターガヴがここにいる理由もわからないし、その目的も不明だ。
「とにかく、なんとかしないと!」
二人共、すぐにビターガヴへと向かう。
彼らの心臓は早鐘のように打っていたが、それでも彼らには使命感があった。この場を守らなければ、他の生徒たちも危険にさらされる。
墓場を思わせるステージで、眼前に現れたビターガヴ。
そのビターガヴを見た瞬間、ショウマはすぐに切り替える。
「千束!」「全く、こういう時に出てくるの!」
ショウマの言葉と共に千束もまたヴァレンバスターを手にする。
ショウマは、その手にポッピングミゴチゾウを腰にあるガヴに装填する。
『グミ!EATグミ!EATグミ!ガヴ……ガヴ……』
装填した後、ショウマはそのままハンドルを回す。
それに連動するように腰にあるガヴを通して体が次々とグミのような組織に覆われていく。
そう、覆われながら、ショウマが構え。
「……変身!」
変身完了の瞬間にショウマの目が紫色に光る。
その変身を完了した瞬間、ガヴは全身に独特なグミ模様を持つアーマーを纏った。
紫色の基調色が全身を彩り、青と黄色のグラデーションがその装甲に独特の光沢をもたらす。
ガヴの目は、禍々しい煌めき、黄色の光を放つ。
そして、ショウマの変身完了を知らせる音がガヴから響き渡る。
『ポッピングミ!ジューシー!』
この音はガヴが変身した証であると共に、野獣のような構えを取る。
そして、ショウマは仮面ライダーガヴへと完全に変身を完了する。その姿は、一見して不思議な存在感を放つ。
同時に千束も変身を終えていた。
千束は、その手にある専用武器であるヴァレンバスターに、チョコドンゴチゾウを装填する。
『チョコ!SETチョコ!SETチョコ!』
装填を完了すると共に、ヴァレンバスターの大顎のようなギミックをダイナミックに閉める。
『Wow! Wow Wow!』
それと共にヴァレンバスターから鳴り響く音。
そして。
「……変身!」
ヴァレンバスターを射撃すると、液体チョコ状のエネルギーが広がり、それが全身に纏わりつき素体を形成。
チョコレートの甘い香りと共に千束の姿が一変する。全身は深みのあるブラウン色で包まれ、額や両肩などは板チョコにありがちな赤い包装を模しており、金色の文字「Chocolate」と書かれている。
それにより、ショウマはガヴに。
千束はヴァレンへと変身を完了する。
「行こう、千束!」
ショウマは呟きながら、その手にはガヴブレイドを構え。
「OK、ショウマ君!」
それに合わせて、千束もまた走り出す。
ショウマは、その手に持つガヴブレイドを持ち、真っ直ぐとビターガヴへと向かって跳ぶ。
「へぇ来たんだぁ!」
そんなショウマを目の前にして、ビターガヴもまたその手にはビターガヴブレイドを持ち、構えていた。
そのままショウマとビターガヴ、両者の武器がぶつかり合う。
質量としては変わりない武器同士のぶつかり合い。
ビターガヴブレイドとガヴブレイドが激しく交錯し、その刃同士が擦れ合う金属音が墓地の静寂を破る。
ショウマの力強い斬撃に対し、ビターガヴは巧みに受け流し、その隙を狙って反撃を試みる。
しかし、ショウマもまたその動きを見切っており、瞬時に防御態勢を取る。
「この程度で俺を倒せると思うなよ!」
ビターガヴは怒号と共に、もう一撃を放つ。しかし、その攻撃もまたショウマによって受け止められてしまう。
二人の激しい攻防が続く中で、ビターガヴは次第に苛立ちを募らせていた。
「このままでは埒があかないな。もっと激しい攻撃を試してみるか……」
ビターガヴは不敵な笑みを浮かべながら、次なる戦略を練り始める。一方でショウマもまた冷静に状況を見極め、新たな一手を模索していた。
だが、その攻撃の後にショウマは、そのまま後ろに下がる。その動きは非常に滑らかで、一切の無駄がなかった。
「んっうわっと!?」
ビターガヴはすぐに追いかけようとした。しかし、その瞬間には既に千束が行動を開始していた。
彼女のヴァレンバスターから放たれた銃弾がビターガヴの身体に火花を散らす。
「うぅ、この程度の威力は「はぁ!」ぐわぁ!?」
すぐに態勢を整えようとしたビターガヴだったが、その横には既にショウマが回し蹴りを放っていた。その蹴りを受け止めることができず、ビターガヴは大きく吹き飛ばされる。
「ぐっ、お前はぁ!「ほら、そっちばかり見ていて良いのぉ」うわぁ!?」
すぐに追いかけようとしたビターガヴ。しかし、それを止めるように千束の銃弾が再度ビターガヴを襲った。暗闇の中、ショウマの姿をすぐに見失ったビターガヴは焦りを隠せない。
「くそっ、どこにいるんだっ」
ビターガヴはそのまま周囲にビターガヴブレイドを振り回すが、その攻撃は決して当たる事はなかった。
ショウマはグミの特性を利用したヒットアンドウェイの攻撃で効率的に攻撃し続け、千束はそのサポートとして的確な銃撃を行っている。
性能では上回るビターガヴだが、二人の連携によってその力は遙かに上回る力を発揮していた。
そして。
『ガヴ……ガヴ……CHARGE ME CHARGE ME!ポッピングミ!フィニッシュ!!』
『チョーコードーンー!!』
「っ!」
突然聞こえた音。
ビターガヴはその瞬間に身構え、その音の方向へ目を向ける。心臓が高鳴り、冷や汗が背中を伝う。彼は焦燥感に駆られながらも、周囲を警戒する。
だが、その直後、視界にはショウマと千束の二人が見えた。二人の姿が真っ直ぐに迫り、その目には決意と戦意が満ちていた。
「なっまずっ」
ビターガヴは必死に反応しようとするが、時すでに遅し。その声が終わる前に、二人のダブルライダーキックが彼の身体に直撃する。強烈な衝撃がビターガヴを襲い、彼は一瞬息が止まったかのように感じた。
その場で倒れると共に戦いの決着はついた。激しい戦闘の余波が墓地の静寂を切り裂き、ビターガヴの敗北を告げる音が響き渡った。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子