フルコースとライダーと学園生活   作:ボルメテウスさん

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実験報告

文月学園のとある研究所。その研究所の一角は薄暗く、まるで科学の奥底に潜む秘密の領域であるかのようだった。ここでは不思議な装置や培養液が並び、静寂の中に機械音だけが微かに響く。

 

その研究所にて、映し出されていた画面を見つめる一人の男性。画像から反射する光は、その男性の眼鏡を反射しながら、不敵な笑みを浮かべる。彼の視線は画面に釘付けになり、まるで全てを読み解こうとする探求者のようだった。

 

「あぁ、やっぱりこの二人の連携じゃ、ビターガヴ程度じゃ敵わないかぁ」

 

そう、男は先程まで行われた戦闘結果に納得しながら、データを纏める。その指先は器用にキーボードを叩き、画面上に表示された数値やグラフを逐一チェックしている。彼の表情には満足と少しの失望が入り混じっていた。

 

「ショウマ君を利用したクローンという所までは良かったけど、やっぱり実戦経験ではショウマ君の方が上だからね。それに追いつく事はクローンじゃ難しいかなぁ」

 

そう、男性は特に気にした様子はなく語る。彼の声には冷徹さと少しの諦めが交じり合っていた。まるで、彼自身が既にその結論を予測していたかのように。

 

「クローンだと、どうしても感情なのかなぁ?ショウマ君は記憶が消えているからお菓子に対して感動しているから、そこから強いゴチゾウを生み出せるけど、クローンじゃそれが足りないようだねぇ」

 

彼の口調は淡々としているが、その裏には深い思索と計画があった。培養液の中には数え切れないほどのビターガヴが漂っており、それらはまるで未来への可能性を秘めた卵たちだった。その数がとてつもなく多いことは、彼がどれだけの投資と時間を費やしたかを物語っていた。

 

「だとすれば、やっぱり、これが必要になるかなぁ」

 

そうして、男性は机の上にある銃を見つめる。それは千束が使用していたヴァレンバスターとは違う形の武器。まるで恐竜を思わせるその銃は、無骨で禍々しい。

彼はその銃をじっと見つめながら、笑みを浮かべる。それはどこか冷酷で、この研究の核心に迫る何かを感じさせるものだった。

 

「丁度良い実験体もいたし、良かったと言うべきだねぇ」

 

その言葉とともに、彼は手元の装置を操作し始めた。暗い部屋の中で彼の指先だけが動き、その動作はまるで全てを支配する神々しい手つきだった。

 

「わざわざ、こういう最終調整というべき確認出来たし、あとは彼女次第かなぁ」

 

そして、彼の表情には期待と自信が満ち溢れていた。

 

その画面に映っていた人物。

 

井ノ上たきなのバイタルと共に。

 

銃の近くにいたチョコチップクッキーのゴチゾウとが笑みを浮かべながら。

ゼンゼロから出る陣営は

  • 邪兎屋
  • 白祇重工
  • ヴィクトリア家政
  • 特務捜査班
  • カリュドーンの子
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