「っ」
これまでにないグラニュート。
その容姿は、これまでの怪物のような姿ではなく、未だに人間の姿のまま。
それに動揺を隠せないショウマだが、その攻撃を受け止めながらも、後ろに下がる。
ガヴガブレイドを構えながらも、未だに戦いから来る疲労が回復しないままに。
(このまま、戦い続けるのは、マズイ)
ある程度の自分の身体の状態を理解出来ているからこそ、この状況での戦闘続行は不可能だと判断した。
しかし、この場での逃走も出来ない。
眼前のグラニュートの目的は未だに不明だが、ショウマに対する殺気は強い。
そして、グラニュートを放置すれば、誰かが攫われる。
その危険性を考慮したショウマの判断は、戦闘の続行。
「こっちは苛立っているから、ただで殺されると思わない事ね」
それと同時に仮面の奥から光る赤い瞳。
まさしく捕食者を思わせる睨みと共に、走り出す。
ショウマもまた、それに合わせるように、走り、手にあるガヴガブレイドで斬り裂く。
眼前のグラニュートは、軽く受け止めた。
「っ!」
それと共に流れるような攻撃が、ショウマに襲い掛かる。
ショウマは、その場をなんとか後ろに跳ねて、避ける。
同時に目を向けたのは。
「尻尾っ」
メイド服の下に隠れていたと思われる尻尾。
その大きさは、普通の人間を簡単に押しつぶせる程の質量を持っていた。
グラニュートは、地面に叩きながら、そのまま構える。
「お前に、殺されたあいつの為にも」
「えっ」
その言葉に、困惑を隠せなかった。
それは、おそらくはショウマも知らない過去かもしれない。
これまでのグラニュートとは違う。
そんな考えをしていた時だった。
ショウマと、グラニュートの戦いに介入する人影が見える。
その手に銃を持ち、こちらに近づく。
牽制も兼ねたその攻撃に気づいたショウマは、すぐにその場を避ける。
銃弾は、そのままグラニュートに向かう。
「邪魔っ」
そう言いながらも、グラニュートの身体に当たると共に、赤い粉末が舞い上がる。
それが煙幕の代わりとなって、グラニュートの視界を防ぐ。
「もぅ、先生からの届け物があったから、大急ぎで来たけど、大丈夫みたいだね」
「これって、やっぱり、千束が、ガヴガブレイドを」
「まぁねぇ、けど、私じゃ重かったから、ゴチゾウちゃん達に任せたけど」
それと共に、合流した千束は、そのまま笑みを浮かべながら、銃を構えていた。
「というよりも、ガヴガブレイドって、それ?」
「えっ、そうだけど」
それと共に、突然告げられた武器の名前に、困惑する千束。
少しだけ考えたが。
「良い名前じゃない、難しくなくて!」
そう、千束が言っている間だった。
千束は、すぐにショウマを、押した。
突然の事で、驚くショウマだったが、同時に後ろを見れば、そこにはもう一体のグラニュートがいた。
グラニュートは、その脚を上に蹴り上げて、攻撃を行っていた。
鋭い蹴り。
もしも、あのままいれば、おそらくは。
「派手に動きすぎですよ、エレン」
そう、そこに立っていたグラニュートは言う。
格好は執事であるが、その顔は狼。
丁寧な言葉と共に、そのグラニュートは、近くにいる千束を抱える。
「っ」
一瞬。
その一瞬に反応出来なかった。
すぐに銃で攻撃しようとするが、グラニュートは、それを止め、エレンと呼ばれたグラニュートの近くに跳ぶ。
「何しているの、ボス」
「この場で戦うのは得策ではない。それは、我が主が望まない」
「ちっ」
エレンは、その言葉を聞いて舌打ちをする。
「もしも、彼女が仲間だと言うのならば、追わない事を勧める。でなければ、私達も容赦はしない」
同時に、彼らは、その場を去る。
「千束」
そうしていると共に、近くのゴチゾウが来ていたのを確認する。
ゴチゾウは、どうやら、既に千束達の後を追っていた。
グラニュートの言葉が正解かどうかは分からない。
それでも。
「絶対に助ける」
今回より発表されます第四の作品。
それは、ゼンゼロこと、ゼンレスゾーンゼロです。
ゼンゼロを選んだ理由としては、作者自身、最近、気に入っているゲームである事もありますが、同時に、グラニュート世界をどのようにすべきかも考えました。
グラニュート世界に関して、未だに謎が多く、公開されている情報でも『ストマック家』『バイト』などしかなく、その世界の全体像が未だに分かりません。
なので、ゼンゼロの世界観が、グラニュート世界という感じにしようと考えています。
そして、ガヴ本編を見る限りでも、人間の血を受け継いでいるショウマの扱いがかなり悪い事も考えて、グラニュート世界では、人間の血を受け継いだグラニュートは不遇な扱いを受けていると考え、書かせて貰っています。
これからの本編で、敵のグラニュートは勿論ですが、味方として出てくるグラニュートに関しては、本編のガヴに出てくるグラニュートではなく、ゼンゼロに出てくる登場人物に近い感じに考えています。
そして、一応本編でもヒントを出していました、一応、こちらで答え合わせのように出させて貰います。
本編で、ショウマが基本フォームでの戦い方は、主にライカンの脚を使った戦い方を基本に書いております。
他のフォームでも、ゼンゼロのキャラクター達が、ショウマの友人だったという事で、その戦い方を模倣した感じで行いたいとも考えています。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子