「おっと、このチョコフラッペはショウマ君もたきな君も食べた事なかったね」
そう呟きながら、コンビニで買ったチョコフラッペを3つを手に持った。
そのまま、二人が待つ公園へと向かう。
チョコフラッペの冷たい感触が手に伝わる度に、一抹の懐かしさが胸をよぎった。
初めてショウマがチョコを食べた時の表情を思い出し、思わず笑みがこぼれた。その時、小さな口でチョコを頬張りながら、「おいしい!」と満面の笑みを浮かべていた。それから、たきなが初めてチョコを食べた時の微妙な表情も思い出した。最初は戸惑いながらも、次第にその甘さに慣れていく様子が微笑ましかった。
「けど、どうするかだよね」
現状の厳しい状況に対して、ため息を吐く。
酸賀が変身したベイクによって、ショウマの両腕は怪我をしている。
チョコフラッペは確かに体力を回復する効果があるが、戦闘で受けた深い傷を即座に癒すほどの力はない。
今、ショウマは痛みに耐えながらも必死に立ち上がろうとしているが、その姿を見ると胸が締め付けられる。
たきなもショウマを支えようと必死だが、それでも限界がある。
そして現状、戦える戦力は自分が変身するヴァレンのみ。 それだけで果たして勝てるだろうか。
状況は厳しく、不安が押し寄せる中で千束は一瞬、目を閉じた。
心の中で戦う覚悟を決め、再び目を開けると、その瞳には決意の光が宿っていた。
「困っているようだなぁ、ヴァレン」
そんな千束に話しかける声。
横を見ると、そこには透明化していたヴラムが立っていた。
ヴラムの姿を見た瞬間、千束の表情には一瞬だけ驚きと疑問が浮かんだが、すぐに冷静さを取り戻した。
「・・・やっぱり、あの時に助けたのはあんただったんだ、ヴラム」
そう言いながら、千束はヴァレンバスターを取り出そうとした。
しかし、ヴラムはすぐに手を振ってその行動を制した。
「おっと、勘違いするなよ、今日はあんたに渡す物があったから来たんだ」
ヴラムがそのまま、千束に投げ渡した物。
それは。
「これって、君のベルトのように見えるけど」
そう、千束は受け取った物、ヴラスタムギアを見る。
「そうだな、予備として、酸賀から渡された奴だ。それをお前にやる」
そう、ヴラムは軽々と言う。
「なんでわざわざ?」
千束は不思議そうな顔をして尋ねる。
ヴラムは微笑みながら答える。
「決まっているだろ、バランスを取る為だ」
「バランス?」
その言葉に疑問に思う。
「あぁ、最初はお前達の方が有利だったから敵対していた。
けれど、向こうにはビターガヴによって、戦力は大きく上回った。
だから、少しでも補う為にな」
「それって、私達の仲間になってくれる事?」
千束の問いかけに対して、ヴラムは。
「いいや、まだ敵のままかもな」
それだけ言い、ヴラムは姿を消す。
「・・・本当によく分からない人だなぁ、けど」
そのまま、ヴラムギアを見る。
「・・・これで、変身出来る」
そう、千束は一緒にいるゴチゾウに思わず尋ねてしまう。
ゼンゼロから出る陣営は
-
邪兎屋
-
白祇重工
-
ヴィクトリア家政
-
特務捜査班
-
カリュドーンの子