フルコースとライダーと学園生活   作:ボルメテウスさん

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復讐すべき相手は

二人のグラニュートに攫われた後、千束はどこかの場所に監禁されていた。

すぐに連絡しようにも、既にそれを断たれている。

 

「まさか、グラニュートがこんなに長い時間がいるとはねぇ」

「既に、そこまで察しているとは、人間側も侮れませんね」

「まぁ、最も、別にそこまでは珍しくないんだけどね」

「えっ」

 

それに対して、千束は思わず目を見開く。

 

「どういう事?」

「そうですね、大した情報ではない事、そしてあなたが知っても我らに特に損はないので、伝えておきましょう」

 

そう、彼は言う。

 

「まずは、自己紹介を、私はライカン。とある方に仕えていた執事です」

「ライカンねぇ、それでそっちの子はエレンだっけ?」

「そうだけど」

 

彼女は、そのまま仮面を外した。

仮面を外せば、そこには普通に可愛らしい女の子であった。

ただし、かなり無表情ではあるが。

 

「そうですね、簡単に言えば、闇菓子を目的にしている彼らは、あえて言えば純粋なグラニュートと言うべきでしょうね」

「純粋なグラニュート」

「えぇ、人間の血が入っていない純粋なグラニュートであり、我々とは違い、戦闘能力も基礎はかなり上ですね」

「人間の血って、もしかして」

「そういう事、私もこっちにいるライカンも人間の血が半分ぐらい入っているの」

 

グラニュートと人間のハーフ。

それは、あり得るのだろうか。

だが、それを考えれば、以外にも辻褄が合う。

なぜならば、同じくグラニュートであるはずのショウマが、これまで長期の間にいられたのは、その血が関係しているのだろう。

 

「闇菓子が目的だったら、なんで私をヒトプレスをしないのかなぁって」

 

そう、千束は、眼前にいるライカンに問いかける。

 

「・・・我々の目的は、あくまでも私怨。本家とは関係ない事」

「本家?」

「・・・闇菓子は人間をスパイスにしているの、まぁ、企業秘密という事で、私達みたいな擬きには情報をあまり伝わらないけどね」

「擬きって、それじゃ、こっちで戦う必要はないんじゃ」

「いいえ、あります、我々は復讐の為にここに来たのですから」

 

同時にエレンは、千束を睨む。

 

「復讐って、誰か、殺されたの?」

 

そう、問いかけると。

 

「・・・赤ガブは、あいつしか持っていないから」

「赤ガヴ」

 

それは、千束からも、ショウマが彼らに言われた事を思い出す。

なぜ、赤ガブと呼ぶのか。

 

「あの赤ガヴは、普通のグラニュートでは持っていません。だけど、その持ち主である我が主には、あれ程の戦闘能力はありません」

「そんな」

「あいつは、弱い。けど、優しかった」

 

そう言ったエレンの言葉は、どこか悲しそうだった。

 

「本家の末っ子として生まれましたが、人間の血を受け継いでいるという事で、かなり扱いは悪かったです。使用人を含めて、私達のような人間の血が入り、闇菓子をあまり好まないグラニュートで奥様と共にお世話をしておりました」

「なのに、それを利用するように、あいつのガヴを使って」

 

まさか、記憶を無くす前のショウマが。

そのような事を行った事に、千束は困惑した。

 

「だからこそ、私達は、あの戦闘で、ショウマ様があれ程の力を持っているはずがないと」

「えっ」

 

その言葉に千束は首を傾げる。

 

「ショウマ様?」

「あんたらが雇っている奴の、赤ガヴの前の持ち主よ。あいつは闇菓子を嫌っていたから」「本家に消されてしまったみちる様の教育のおかげです。私達自身も、闇菓子には手を出しておりませんが」

「・・・あのぉ、聞きたいんだけど」

 

それらの話を聞いていると、千束は、ある予想をしてしまった。

 

「その、赤ガブって、どんな力を持っているの?」

「それは分かりません。ですが、その力は未だに不明ではあります。だが、おそらくは、この世界で最も力を発揮するのでしょう」

「それに目を付けた奴によって、ショウマは、殺されてっ」

 

そこまで来ると、千束は。

 

「おぅ」

 

もしも、この判断が正解ならば。

かなり気まずくはある。

 

「何?何を言いたい事でもあるの?」

「いや、そのね、話を聞いていて、思ったけど、その、ショウマ君は、いつからいなくなったの」

「・・・本家から、処分するという話を聞き、我々が逃がす事にしました。だが、その道中でエージェントが派遣。

我々は、その追跡を防ぐ為に戦闘しましたが、こちらの世界に来るゲートに潜りました。」

「ちょっと、何、話しているの、ライカン」

「私も少し気になったのです、エレン」

 

千束の様子の変化に、ライカンは察したように、話し始める。

 

「扉の先には空があり、おそらくはそのまま落下。グラニュートの身体なので、気絶はしていると思いますが」

「・・・そのね、もしかしたらだけど」

 

そうしている間にも、何かが物音がした。

それは、おそらくは突入してきたと思われる音。

同時にライカンとエレンは構える。

そこには、扉をぶち破り、怒りの表情を見せる人物が。

 

「千束を返せ」

「えっ」

 

僅かに漏れ出た声。

それは、エレンだろう。

ライカンは、声も出せなかっただろう。

その扉を突き破った人物を見て。

 

「しょうま」

 

彼の、それは、まさしく彼女達が殺されたと思った大切な人物であるショウマ。

赤ガブを奪われたと思われていた。

だが。

 

「変身」

 

そして、ショウマは、既に仮面ライダーに変身した。

ゼンゼロから出る陣営は

  • 邪兎屋
  • 白祇重工
  • ヴィクトリア家政
  • 特務捜査班
  • カリュドーンの子
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