酸賀の頭が開いた。
その目を見れば、明らかに死んでいる事が分かる。しかし、その瞬間の衝撃が油断となった。
「ショウマさん!」
たきなの声が響く。ショウマはすぐにその場を跳ぶ。その直後、黒い影が彼の横を通り過ぎた。その影の正体はエージェント。その目は白。その存在はショウマにとって不吉な予感をもたらす。
「まさか、ジープ兄さんっ」
困惑を隠せないショウマ達の視線がエージェントに向く。彼は素早く動き、酸賀が先程まで変身に使っていたベイクマグナムを手にする。
そのままエージェントは、ジープの横に並び立つ。
「よぉ、久し振りだな、赤ガヴ」
ジープの声が響く。彼はショウマ達を睨みつけながらエージェントから奪ったベイクマグナムを受け取る。その様子はまるで待ち構えていたかのようだ。
「お前のせいで俺もこっちの世界にずっといたんだ。そこにいた奴の実験に付き合ったりな」
ジープは冷淡な口調で言い放つ。その言葉には無数の意味が込められている。ショウマは驚愕の表情でジープを見る。
「それじゃ、今まで」
「あぁ、そこの人間の所で潜伏していたよ。最も、お前達に正体がばれてしまった以上は情報が漏れる可能性があるから始末したんだけどな」
ジープは手にあるベイクマグナムにゴチゾウを装填していた。その手つきは熟練した戦士そのもの。そして、彼は決意を込めた瞳で変身する。
「本当は嫌だが、お前と戦うには今の俺では力が足りない。だから、俺も人間の力を手に入れる事にした」『セット!チェンジング!』
「まさか」
ショウマの心臓が高鳴る。そして、その言葉が意味することを悟る。
「変身」『ファイヤー!ビヨンドバイオロジー! ベイク!』
シータの一言を告げると共に、ベイクマグナムの引き金が引かれる。その瞬間、激しい光と風が彼を包み込み、その姿が変わる。
酸賀と同じ仮面ライダーベイクへと変貌する。
ベイクへと変身したジープ。
その姿は酸賀の変身したベイクと容姿はほとんど変わらなかった。
しかし、ジープが変身したベイクは全身から闘志が溢れ、周囲の空気すらも震わせるような迫力が漂っていた。
その白い瞳はジープ自身の象徴であり、戦闘意欲と冷酷さを同時に宿していた。
ジープは手にした武器を握りしめ、その重みを感じながら呟いた。
「なるほど、これが仮面ライダーの力か」
ジープは、それを実感するように一歩前へ進む。
その足音は、まるで大地を揺るがす雷鳴のようだった。
ジープが仮面ライダーの力。
それを確認するように。
彼の体中から湧き上がる力が、まるで炎のように燃え上がっていた。
その力が彼を包み込み、戦闘への覚悟と決意をさらに深める。
その力強い姿と、彼自身の闘志が一体となった光景は、周囲の者たちに圧倒的な印象を与えていた。
ジープは再び口を開き、自信に満ちた声で宣言した。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子