夏が過ぎ、秋の空気は澄み渡り、文月学園の体育祭が始まった。
今日は全校生徒が参加する一大イベントの日だ。その中でも特に注目を集める種目がある。
西村宗一は、そのまま大声で叫ぶ
「お待ちかねのエクストリームベースボールが始まります!」
彼の声が校庭に響き渡り、生徒たちは歓声を上げた。
エクストリームベースボールは、今年の新たに追加された種目である。
「基本的には野球のルールに従いますが、大きな違いがあります」
西村は説明を続ける。通常の野球と異なる点は、召喚獣を利用することだ。
「召喚獣たちは人間よりも遥かに高い身体能力を持っています。そのため、彼らの力を使ってスポーツを行うのです」
召喚獣は生徒たちが呼び出す存在で、それぞれ個性的な姿を持っている。
「ルールについて説明します。アウトはタッチアウトと三振のみです。そして、ホームランはありません。長打が出た場合、ランナーはボールを持った召喚獣とバトルが発生するまで、塁間を駆け抜けます」
生徒たちの視線は西村に集中していた。エクストリームベースボールの説明が続く。
「ボールを持った召喚獣は、ランナーと出塁や進塁をかけたバトルを行います。そして、相手より点数が多い場合、またはゲーム中に相手が戦闘不能になれば、勝利となります」
西村の説明が終わると、生徒たちは一斉に動き出した。彼らは各々のチームに分かれ、準備を始めた。
「それにしても、まさかあの事件からすぐに運動会なんて」
そう言いながら、ショウマは既に準備運動を行っていた。
酸賀の事件以降。
グラニュート側からは積極的な動きは見えなかった。
彼らが、今、どのような行動を行っているのか分からなかった。
それでも、闇菓子の材料を求めているグラニュートは未だに続いていた。
「それにしても、なんでこんなルールにしたんだろうか?だって、最低でも2人だけの参加でも可能だって?」
今回の目玉として、大々的に宣伝されたエクストリームベースボール。
召喚獣の性能を十分に発揮する為のルールとして作られていたが、それとは別に通常の召喚獣を使った野球もあった。
今回のエクストリームベースボールにおいては、Fクラスからはショウマと千束の2人のみの参加となっていた。
「そりゃ、ピッチャーとキャッチャーがいないと成立しないから?それにこのルールだったら、普通の野球とは違って、最悪、2人だけでも戦えるから」
「・・・そうだね」
そう言いながら、ショウマの脳裏。
思い出すのは、酸賀が死んだ瞬間を。
それを見た千束は、ため息を吐き。
「ショウマ君、今は優勝を目指すのみ!それは、Fクラスの皆もそう思っているんだよ」
「うん、けれど、なんであんなに燃えていたんだろうか?」
先日の一件もあり、ショウマ達は、種目決めに参加する事が出来なかった。
だからこそ、彼らの事情を知らなかった。
最も。
「さぁねぇ」
千束は苦笑いをしながら、ショウマには言わないようにした。
その理由が聖典を取り返す為というのは。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子