たきなとラーゴ。
二人がリコリコの赤字経営を知った。
二人は自ら経理担当に名乗り出た。
それによって、数多くの事が起きた。
たきなは、千束が仕事で行う際の無駄弾を止めたりと、千束のフォローまで完璧にこなす。
その中で、たきなは千束を叱責することも多く、時には厳しい言葉を投げかけることもあった。
だが、その叱責は千束の成長を促すためのものであり、千束もそのことを理解していた。
千束は、たきなの言葉を真摯に受け止め、自らの行動を見直すようになった。
また、ラーゴは喫茶店のメンバーをフォローしていた。
そして、二人は新メニューまで考案する。
千束は興味津々で近づき、メニューを尋ねる。
「たきなとラーゴさん、どんなメニューを作ったの?」
千束は興奮気味に尋ねる。
「まあ、ちょっと変わったメニューなんだけどね」
「えぇ、私達の自信作です」
ラーゴはそう言って微笑んだ。
「これです!」
そう、二人は自信に満ち溢れて紹介した。
その瞬間、千束とショウマは衝撃を受けた。
厚みのあるパンケーキの上にチョコのソフトクリームを載せてチョコソースをかけた物。
それだけならば、特に問題なかった。
しかし、その形は明らかにあれ。チョコソースをかけたせいでさらに見た目がそれっぽくなってしまった。
「寒くなって来た今の時期においしいホットチョコたっぷりのパフェです!」
「調べた所、寒い季節こそ、アイスが売れると聞く。さらにはチョコの甘さで冷たい物が食べやすいのではないかという事で」
それと共にショウマは思わず問いかける。
「どうしたの」
「いや、どうしてこの形を?」
ショウマはその形が気になり問いかける。
すると。
「これは、その、ラーゴさんがこうした方が良いという事で」
「えっ、そうなの」
そうショウマがラーゴを見ると。
ラーゴは首を傾げた。
「いや、その俺もよく分からないんだ」
「えっ」
それと共にショウマは思わず驚く。
「なんというか、記憶をなくす前の俺が思いついた物なのかもしれない」
「そうなのか」
そう話しているラーゴの目は真剣だった。
「ですが、私はとても素敵だと思いますよ」
「やはりそう思うか、記憶がなくて、少し自信はなかったが、たきなのおかげで自信がついたよ」
「いえいえ」
そうしながら、互いに称える二人。
それに対して、千束とショウマは思い出す。
それは、ラーゴの美的センス。
彼が、ここで生活し始めた頃、初めて買ったTシャツ。
それは、あまりにもクソダサいデザインだった。
その姿を思い出すショウマと千束。
2人は顔を見合わせながら、内心でこう考えた。
たきなとラーゴの美的センスは、完全に壊滅的だな。
「ラーゴさんもショウマ君と同じで、その」
「うん、その記憶のせいで」
それと共に二人は顔を伏せた。
だが。
「しかし、記憶喪失なのが私にとっては運が良かったのかもしれない」
「えっ」
それと共にショウマはラーゴを見ると。
「記憶喪失だからこそ、私は自分に自信を持つ事が出来たのかもしれない」
ラーゴはそう言うと同時に微笑んだ。
それに対して、千束とショウマはさすがにそれ以上は言えなかった。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子