「本当に、申し訳ございません!」
「えっえっと」
戦いが終わった後、ショウマは警戒しながら、ライカンとエレンを見つめていた。
だが、そんなショウマの行動とは違い、ライカンは、その場で土下座を行った。
その突然の行動に対して、ショウマは驚きを隠せなかった。
同時にエレンは、そのままショウマの顔を見つめる。
「本当に、本物のショウマ」
真っ直ぐと、涙を浮かべているエレン。
彼らの表情を見る限り、ショウマもまた、彼らに敵意のない事が理解出来る。
「えっと、貴方達は、一体」
「そうですね、確かに、今のショウマ様には我々の事を記憶していないと」
すると、ライカンは、その場で立ちながら、頭を下げる。
「私、フォン・ライカン。そして、エレン・ジョー。あなたとお嬢様にお仕えする者でございます」
「・・・どうも」
ライカンとエレンは、そうショウマに対して、頭を下げる。
「えっと、お仕えって、言うけど、ショウマ君って、結構偉い感じなの?」
「千束様、その通りでございます」
ライカンは、その言葉に対して、頷く。
「ショウマ様は、我らの世界でも、裏の世界で頂点と言える程の業績を持つストマック社。その社長の末弟でもあります」
「それって、もしかして、闇菓子を作っている会社っていう事」
それに対して、ライカンは眉を歪ませ。
「現状の会社ではそうなっています」
まるで、それを恥というべきか。
ライカンは、それを悔しそうに言っていた。
「ライカンさん達も、そのグラニュートで合っているよね。けど、なんだか他のグラニュートとは、違うような気がするけど?」
「それは、私達が、ハーフだからね」
「ハーフ?」
先程の会話でも出てきたハーフという言葉。
「私達の世界、そうですね、あえてグラニュート界と言いますね。私達の世界と千束様の世界はかなり近い距離にあります。故に、互いに知らない間にも、グラニュートと人間が行き来している事が多くあります」
「こっちで言う所の妖怪とかモンスターとか。そういうのは、グラニュート界から来たグラニュートだって言う可能性もあるぐらいだからね」
「まぁ、確かに、私も最初にグラニュートを見たら、そう思ったから」
「そうした事もあり、グラニュートと人間が交流し、子を生まれる事は、それ程珍しくなかった。ですが、同時にそれは差別の対象となりました」
「差別」
そう、ライカンは頷く。
「人間の血が入っている。その事で、差別する者達は多くいます。グラニュート界でも、そんな者達は多くいます」
「黒人差別とか、そういうのと似ているね」
「なんだって、グラニュートにとって、人間は取るに足らない存在だと考え、そして、闇菓子のスパイスとしか考えていない奴らもいます」
「スパイス、その、攫われた人達は」
これまで、多くの行方不明者。
その末路は、闇菓子という消耗品という単語を聞く限りでも、予想は出来た。
「・・・闇菓子の材料にされた後は真っ白になった残骸となり、かなり耐久性も落ちており握り潰せる程度にまで脆くなっております」
それには、ライカンは、顔を俯いている。
「・・・そう、なの」
それには、千束は、何も言えなかった。
「先代社長は、あまり闇菓子には積極的ではありませんでした。ショウマ様の奥様と出会って、考えは少し変わった事もあるのでしょう。だけど先代社長が亡くなられて、現社長を含めた家族様は、ショウマ様を殺す為に」
「そんなのって」
家族から命を狙われている。
それは、ショウマにとって、あまりにも辛すぎる状況のはずだった。
「だからこそ、事前に奥様からの連絡、そしてショウマ様を慕ってくれる多くのグラニュートの協力で、こちらの世界に逃がす事に成功しました」
「こっちの世界に来れば、少なくとも、あいつらは積極的に狙う事は無くなるからね」
「えっ?どうして?」
その言葉に千束は疑問に首を傾げた。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子