そうして、ショウマは促されるがままに、吉井達と雑談をしていた。
「うーん、結構おいしいね」
「あぁ、確かに。それにこの店員さん、結構かわいいな」
「まぁ、それは認める」
「なっ」
「あぁ、大丈夫よ。別に嫌な訳じゃなくて、むしろ嬉しいよ」
「あっ、ありがとうございます」
吉井達と雑談を行っている際に、元気がなかったショウマ。
学校で行うような雑談でありながら、リコリコの店員達の反応もあり、ショウマは普段と変わらない雰囲気を出せていた。
先程までのランゴの事で沈んでいたショウマが、徐々に元気を取り戻していくのを見て、千束は安堵の表情を浮かべていた。
「良かった」
「そうだな、あれもまた守りたい日常なんですよね」
そんな千束にたきなは同意した。
ショウマの心の傷を癒したのは喫茶リコリコだけではなく、文月学園で彼自身が得た友達によっても癒された。
それまでは千束の言葉に少しだけ寂しそうな表情を浮かべていたショウマだったが、吉井たちとの会話が弾むうちに、次第に笑顔を取り戻していった。
彼の表情には、以前の明るさと元気が戻りつつあった。
千束はその姿を見て、内心ほっとしていた。
「良かったね」
千束は心の中でそう呟きながら、微笑んでいた。
彼女はショウマが友達と楽しく過ごしているのを見て、彼の心が少しずつ癒されていくのを感じていた。
また、千束自身もショウマの笑顔を見ることで、安心感を得ていた。
彼女はショウマが元気を取り戻してくれたことに、喜びを感じていた。
「そう言えば、ショウマ君はそうですけど、千束は定期健診なのを忘れていませんか」
「あっ」
「行ってきてくださいよ」
「あー、はい。行ってきます」
たきなの言葉を聞いて、千束は慌てて時計を確認した。
確かに、定期健診の時間が迫っていた。
彼女はリコリコの扉を開けながら、少し不安そうな表情を浮かべていた。
定期健診は彼女にとって重要なことであると理解していたが、ショウマの元気が戻ってきた今、彼を残して行くことに一抹の不安を感じていた。
それでも、たきなの言葉に従い、彼女はリコリコを出て行った。
「行ってらっしゃい」
ショウマが笑顔で手を振ると、千束もまた微笑んで応えた。
「それにしても、ショウマ君って、千束の事が好きだよね」
「えっ好きって、うん、好きだけど」
「馬鹿、明久。たぶんショウマの奴は姉のように思っているんじゃないのか」
「…姉さんのように」
「…いや、お前に対してのそれは間違いだったわ」
そうして、雑談は続いていた。
だけど、ショウマはこの先での出来事を知らない。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子