「2ヶ月」
「えっ」
診察を行った医者から告げられた言葉。
それを、ショウマは理解出来なかった。
「2ヶ月って、それってもしかして入院という意味ですか」
既に理解していたはず。
けれども。
「確かに長いですけど、まぁ、俺も一生懸命に「余命だよ」っ」
しかし、無慈悲に、宣告された。
それと共に、ショウマはまさしく地面に倒れてしまう。
「しょっショウマ君、そんなに驚かなくても」
「驚きますよっ」
千束のいつも通りの言葉。
けれど、それはショウマには届かなかった。
だが、それにはたきなも同意し、そのままショウマに寄り添う。
「・・・造られたのならば、造れば良い」
「無理だよ、今の私達の技術じゃね」
「・・・ここで駄目だったら、グラニュート界なら、その技術があるはず」
ショウマは、まるで藁にも縋るような思いで立ち上がり、ゆらゆらと歩く。
「それに、まだあの研究だって「ショウマ君」っ」
それに対して、千束はいつものように声をかける。
「良いんだよ、元々、そんなに長くなかったから」
そんな千束のいつも通りの笑顔。
普段ならば、ショウマにとって、かけがえのない宝のはず。
けれど、今はそれが酷く悲しかった。
「ショウマ君のせいじゃないからさ」
「それでもっ」
ショウマは涙を流しながら、千束の手を握った。
千束はその手を優しく包み込み、微笑んだ。
「大丈夫だから」
千束のその言葉がショウマの心に染み渡り、彼は涙を流したまま頷いた。
その後も千束は優しい言葉をかけ続け、ショウマの心を支えてくれた。
しかし、余命宣告を受けたショウマは心の中に深い悲しみと無力感を感じていた。
それでも千束の優しさに触れることで少しだけ心が軽くなり、希望を見出すことができた。
「さてと、ショウマ君はこれからどうするの?」
千束はショウマの手を放し、笑顔で尋ねた。
ショウマは何も考えられず、ただ抱き締めた。
「・・・ショウマ君の姿、見ていられなかったです」
その言葉と共に、病室を出ていたたきなは俯きながら、言う。
そこには、同行していたエレンは顔を見上げていた。
「ショウマは、たぶん記憶にはないかもしれない。けれど、母親を目の前で闇菓子にされて、殺された」
「それが、千束の死でフラッシュバックして」
「あぁ、だからこそ、これからの行動は慎重にせざるを得ない」
「えぇ、それに千束の余命も」
「・・・」
エレンは唇を噛み締めながら俯いた。
彼女は知っていた。
ショウマの過去と千束の運命を。
「・・・グラニュート界に何かないんですか、手掛かりは」
「・・・人工心臓じゃないけど、可能性としては、ビリーとかに尋ねればもしかしたらあるかもしれないけど、そんな都合の良い方法はないよ」
「それじゃ」
「けどさ」
すると、エレンは呟く。
「そもそも、千束の心臓。どうやって知られたの?破壊する方法まで」
「・・・アラン機関」
全ての手掛かりが、そこにある。
それを察するには、十分過ぎた。
「・・・こういうの、得意な奴が、ボスの知り合いにいるらしい」
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子