ライカンが、ヒューゴに対して依頼を行って以降も。
喫茶リコリコでの日々は、変わらず続いていた。
そして、その日。
千束とショウマの二人は、みずきの車に乗りながら向かっている場所。
それは、DAの本部。
「はぁ、ねぇ、どうにかならないのかねぇ、この暗い空気」
「無茶を言わないでよねぇ」
みずきはそう言いながら、後ろにいるショウマの落ち込み方に呆れたように呟く。
千束は、そう言いながらも、ショウマを見つめる。
彼に対して、悪い事をした。
それを理解しながらも、今の千束ではどうする事も出来なかった。
「それにしても、楠さんってば、なんで私だけじゃなくてショウマ君も呼び出すのかなぁ?」
「さぁね、けど、碌な話じゃないと思うよぉ」
軽く雑談するように千束は呟きながらも、その目的地であるDA本部へと向かっていた。
DA本部。
そこの応接室において、ショウマは、楠と対面する。
「・・・」
「千束、DAに戻れ」
それと共に、最初に楠が言ったのは、DA本部に戻る事へと宣言。
「えぇ、いきなりなんですか?」
「お前も分かっているはずだ。このままお前が死ねば、どうなるのか」
「それって、脅しですかぁ?もしかして、ショウマ君を殺すという」
「その通りだ」
千束は軽く言った冗談とも言える言葉。
対して、楠は変わらず無表情で呟く。
「えぇ、それはまたなんで?」
「今のこいつは、どんな兵器よりも強力な兵器だ。分かっているはずだ」
「ショウマ君を兵器扱いなんて楠さんは酷いねぇ」
「少なくとも、DA上層部はそう判断した」
同時に、写真をこちらに渡す。
それは、バッティングセンターでの被害。
「・・・」
「たった一発の拳だけで、これ程の威力を持つ。これがもしも人間に行えば、簡単に殺せる。対抗しようにも、開発者が既にいなくなった以上、こちらではこれ以上の強化も出来ない」
「だから、脅威になる前にショウマ君を消すの?」
「あぁ、お前という枷がいなくなったらな」
そうして、冷たい言葉を継げる。
「ショウマ君は人を殺さないよ。これまでも、これからも」
「だが、それはお前が死んだ後もか」
「・・・」
「お前は既に、お前が考えている以上の立場がある。少しでも彼を生かしたいのならば」
「・・・あぁ、警告という訳ですね、行こうショウマ君」
「えっあっ」
戸惑いを隠せないショウマ。
そんなショウマに対して、千束はいつものように手を繋ぐ。
困惑は未だに隠せずにいたが。
それでも、ショウマは一緒に歩く。
少しでも千束と一緒にいる時間の為に。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子