「へいらっしゃい!いらっしゃいませ!いらっしゃいませぇ!!」
リコリコの店内で響き渡る声。
その声の主である千束は明るく言っていた。
余命があと僅か。
そう宣告されたはずの少女とは思えないような明るさが部屋に響いていた。
「もぅ、ショウマ君もほら」
「えっ、うっうん」
そんな千束とは正反対にショウマも一緒に声を出すように促す。
だが、ショウマは、千束のような元気な声を出す事は出来なかった。
そんな二人が店にいる状態で、店内にいる全員が心配そうに見つめる。
「・・・あれはどう思う、ボス」
「・・・最期の瞬間まで人生を楽しもうとしている。それは生きたいという事と同じかどうかは」
エレンの質問は、千束の様子への疑問。
それに対してのライカンの答えを聞きながらも、エレンは複雑な表情をしていた。
「やっぱり、言わないの。もしかした人造心臓を造れるという事を。そうすれば」
「確かに言えば少しは希望を持つ。けれど、それは千束様自身が出したのではない。何よりもまだ確定していない情報を出すのは危険ですよ」
「けど」
「私達は私達に出来る事。そして、この状況は」
そう言っていると、店のドアが開く。
ドアを開いて、入って来たのはたきな。
だが、その格好は明らかに夏服。
「えっと」
だが、店に入ってきたたきなの格好。
それを見て、千束もショウマも思わず首を傾げる。
すると。
「何ごっこ!?」
「……え」
「え」
これから何かが始まるかと勘違いした千束に、たきなも当惑する。
咳払いをして気を取り直した彼女が、机の上に何かを取り出した。
見てみると、『遊びのしおり』とある。
「出かけましょう!」
たきなが意気込んだ声で告げる。
一瞬だけ放心状態だった千束は、すぐに弾けるような笑顔を浮かべてミカへと目配せした。
店長も笑みをこぼして頷く。
「行って来い」
それと共に、そのまま店の奥へとすぐに走り去っていった。
すると、たきなは。
「ショウマさんも早く」
「えっ?」
「私達、三人で行きますよ」
「えっでも「大丈夫だ」ミカさん」
困惑を隠せないショウマに対して、ミカは優しく言う。
そして、他の面々へと目を向けながら、ショウマもまた頷くと共に、すぐに着替えに向かう。
「・・・生きる希望は、生きられるからではない。生きていきたい理由じゃないけと生まれない。それを出来るのは、きっと千束様がよく言うやりたい事を全力でを常に思うようにしなければならない」
「・・・だったら、余計に成功させないといけないね。何よりも」
「ショウマ様の為だろ」
「・・・」
そんなやり取りの後、エレンはそのままそっぽを向く。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子