女湯は賑やかだった。鏡の前で髪を整える者、銭湯を楽しむ者、それぞれが思い思いに過ごしている。その中で美波が急に立ち上がり、自分の胸を両手で持ち上げて悲鳴を上げた。
「くっ!やっぱり小さい!どうして千束はあんなに大きいのに私は……」
「美波ちゃん、気にしなくてもいいよ~」千束が優しく肩を叩く。「サイズじゃなくて形だよ!」
「そんなん言われたって……」
「大丈夫よ。ほら、たきななんて千束より小さいけれど、二人ともスタイル抜群でしょ?」
姫路の言葉に美波は顔を赤らめつつも、確かに納得せざるを得なかった。
「ところでさ、千束ちゃんの胸……よく見たら少し跡が残ってる?」
島田が指差す先に小さな手術跡があった。千束は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに笑顔に戻る。
「あーこれね。昔の人工心臓手術の跡だよ」
「人工心臓!?すごい……」
「だから『命大事に』っていつも言ってたんですね」
「でも今は普通に動いてるんでしょ?」
全員が千束の胸元に集まってくる。興味津々の様子に千束は少し恥ずかしそうにしながらも、「触ってみる?」と提案した。
「ホントですか?」
「いいわよ」
「じゃあ……」
姫路が恐る恐る手を伸ばしかけた瞬間、たきなが間に割り込んだ。
「ちょっと!何してるんですか!」
「たきな、落ち着いてよ~」
「ダメです!これは私の特権ですから!」
「何を言ってるの……」
突然の宣言に全員が困惑する中、たきなは千束の背後に回り込んでその胸をしっかりと抱きしめた。
「あ~ん、たきなぁ」
「まったく……油断も隙もないですね」
その瞬間、壁越しに聞こえてきた「Wow! Wow Wow!」という奇妙な叫び声に皆が振り返った。
「何今の声?」
「あ!ゴチゾウ達の鳴き声!」
「ということは……」
千束が急いで壁際に近づくと、男湯からの声が聞こえてきた。
「こっ……これはまさか……」
「女湯か!?」
「チャンスだ!」
「明久!雄二!ムッツリーニ!」
千束の鋭い視線が壁の隙間に向けられる。たきなも銃を構えて「覗きは死刑」と呟いた。
「待って!目だけなら許すかも……」
千束の冗談めいた提案も虚しく、たきなの正確無比な射撃が男湯に向かって放たれた。
「命中」
「あっ明久!!雄二!!ムッツリーニ!!」
「……あとで説教ですね」
たきなの冷たい声が女湯に響いた。
「あららぁ、これは銭湯から出た後は大変だねぇ」
そんな光景を見つめながら、千束は笑みを浮かべる。
銭湯が終わった後、野郎共は、数時間程度だが、正座させられた。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子