「時間よし!忘れ物なし!それじゃ本日の仕事に行くとしましょうか!」
笑みを浮かべる千束が、ショウマに視線を向ける。
「ショウマくん、初めての仕事だね。でも安心して。今日のは特別難しいことはないから」
千束の後ろで、制服姿のたきなが書類を確認しながら言う。
「依頼内容は『夏休み前最後のプール清掃』です。園児たちに『お掃除見学』って名目で参加してもらっているそうです」
「えぇっ!子供たちがいるの?」
ショウマは驚いて目を丸くする。
「はい。園長先生のお話だと、水の流れや道具を使う様子を見ることで、将来役立つ職業体験になるとのこと」
「僕、子供の相手って……したことなくて」
ショウマは不安そうにお腹をさすりながら言った。
「なんか、うまくできるかなぁ……」
「大丈夫大丈夫!」
千束が肩を叩く。
「それじゃ、出発しようか!」
それと共に、ショウマ達は幼稚園へと向かったのだった。
「いらっしゃいませ!」
幼稚園に到着すると、既に園庭には沢山の子どもたちが集まっていた。明るい太陽の下、プールサイドに敷かれたブルーシートの上で子どもたちはワクワクした表情で待っていた。
「今日はみなさんのお願いで来ました。喫茶リコリコの皆さんです!」
園長先生が紹介すると、子どもたちは興味津々の眼差しでリコリコの面々を見上げていた。
千束が大きな声で挨拶する。
「こんにちはー!私たちは喫茶リコリコで働いている『お掃除屋さん』です!」
「お掃除屋さんだって!すごーい!」
「私のおうちも綺麗にしてほしいな!」
子どもたちの声に、ショウマはちょっと照れくさそうに頭を掻いた。
「ふふっ、じゃあぁお土産は後にして、まずはプール掃除を始めようか!」
千束の掛け声と共に、たきなとクルミは早速作業に取り掛かる。プールサイドに並べられたホースやブラシを手に取り、園児たちに向かって説明を始める。
「みんな、これはデッキブラシと言ってね、こうやってゴシゴシとプールの底をこするの。そうすると汚れが落ちてきれいになるんだよ」
クルミが実演しながら解説すると、子どもたちは目を輝かせて見入っていた。
「ねぇねぇ、どうやって洗うの?」
一人の女の子が尋ねてくる。
「それはね……」
ショウマが答えようとすると、突然別の男の子が叫んだ。
「あー!!あれだ!昨日テレビで見たよ!怪人をやっつけてた!仮面ライダーだ!」
子供たちは一斉にショウマの方を見る。
「本当だ!あの黒い服の人と同じだ!」
「すごーい!本当に仮面ライダーなの?」
次々と質問が飛んでくる中で、ショウマは焦りを隠せない。
「いやぁ……僕はただの……」
「良いよぉ、掃除が終わったら、見せるよ」
「千束!」
ショウマは驚いて振り返る。
「ほんとうだ!すごいね!」
「見せて見せてー!」
子供たちは歓声をあげて期待に胸を膨らませる。
「えっと……」
ショウマが困っていると、千束が助け舟を出した。
「みんな落ち着いて。ショウマくんは今からプール掃除の仕事があるから、あとで見せてもらうことになったよ」
「やったー!約束だよ!」
「うん……約束する」
ショウマは渋々頷いた。
「それじゃあ、まずはプール掃除を終わらせよう!」
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子