「えっと、今日の買い出しはこんな感じだ?」
その日、ショウマは千束達からの頼みを受けて、買い出しを行っていた。
普段の買い出しは千束かたきなと一緒に行っているが、その日は二人が別の任務がある為に同行が出来なかった。
店番をしなければならない人員を割く必要もあった為、必然的にショウマだけで買い出しを行っていた。
「えぇっと、今日の買い出しは沢山の皿があって、かなり大変だよねぇ」
そう呟きながら歩いている時だった。
前方に見知った後ろ姿が見えた。
緑の髪にピンク柄のシャツ、そしてロングコートを着込んだ男だ。
その姿を見て「あっ」と声を上げる。
「おじさんじゃないですか!」
声をかけようと近付いた瞬間、真島はこちらに気付いたらしく振り返った。
しかし、ショウマを見るなり驚いた様子だった。
「おいおいおい。誰がおじさんだって?」
真島は眉をひそめながらも、どこか楽しそうに言った。
「いやぁ、オレのことを知ってるのかい?まあいいや。ところで坊主、随分と大量の皿を持っているが……喫茶店の買い出しか?」
ショウマは元気に頷いた。
「そうだよ!そう言えば、おじさんこそ、どうしてここに?」
真島が、その手に持っている荷物が気になったのか、ショウマは指差した。
それは色とりどりのフルーツが詰まった袋だった。
「ん?これか?これは……まあ、ちょっとした趣味さ」
真島は曖昧に答えた。
「趣味って……フルーツ集め?」
真島は首を横に振った。
「違う違う。プリンアラモードを作ろうと思ってな」
「ぷりん あらもんど?」
ショウマは首を傾げた。
「なんだ坊主。プリンアラモードを知らないのか?」
「うん!初めて聞いたよ!」
ショウマの瞳が好奇心で輝いた。
真島は苦笑いしながら説明を始めた。
「簡単に言えば、カラメルと卵で作った冷たいデザートに、色々な果物を飾り付けたものだ。見た目も綺麗で美味いぞ」
「へぇー!それって美味しいの?」
「ああ。俺の特製プリンアラモードは最高だ。バランスが取れた絶妙な甘さと食感。まさに芸術品と言ってもいい」
真島は珍しく熱心に語り始めた。
「今から作るの?」
「ああ。材料を揃え終わったところだ」
「えー!見てみたい!作ってるところ!」
ショウマは両手を合わせて懇願した。
「いやいや……さすがに駄目だろう。これは俺の秘密のレシピだからな。それに……」
真島は周囲を見回した。
「俺と君は敵同士だ。そう簡単には」
「そんなの関係ないよ!僕はおじさんと友達になりたいんだ!」
「友達……?」
真島は意外そうな表情を見せた。
「そうだよ!バランスを大事にするんでしょ?なら、敵と味方のバランスも大事にしようよ!」
「……面白い理論だな」
真島は少し考え込んだ後、「よし」と小さく呟いた。
「特別サービスだ。ただし、条件がある」
「条件?」
「俺のプリンアラモードを食べた後に感想を聞かせること。それと……」
真島はニヤリと笑った。
「それで生まれたゴチゾウ、俺にくれ」
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子