完成したプリンアラモードを前に、ショウマと真島は向かい合って座っていた。テーブルの上には光沢のある銀の器に盛り付けられたカラメルとバニラの香りが漂う完璧なデザートが置かれている。
「さて」
真島がスプーンを持ちながら言った。
「これで一応"敵対関係の一時休戦"という形で契約成立か?」
「契約って大袈裟だよ!ただ一緒に作っただけじゃん!」
ショウマは笑いながら反論した。
「それに一時休戦っていうのは敵同士じゃないとできないんじゃないの?」
真島は目を細めた。
「確かにそうだな。しかし……坊主」
スプーンでプリンアラモードを一口すくい、口に運びながら続ける。
「もう一度聞く。俺と来ないか?この世界の偽りの平和を終わらせ、本当の均衡を作り出すためにな」
「えーっ!おじさん本気なの?さっきまであんなに熱心にプリン作ってたのに」
ショウマは真剣な表情になったが、すぐに笑みがこぼれた。
「プリンと革命は同じだ。どちらも甘さと苦さの絶妙なバランスで成り立つ。そして完成すれば人々を魅了する」
真島は哲学的なことを言いながらも、もう一口スプーンを口に運んだ。
そのときだった。
ショウマのお腹の機械の口が「ガブッ」と開き、金色の光が放たれた。テーブルの中央に光の粒子が集まり始め、銀色の器に入ったプリンアラモードのような形のゴチゾウが現れた。
「わぁ!新しいゴチゾウだ!」
ショウマが目を輝かせた。
「ほう……これが」
そうしながら、ショウマから生まれたゴチゾウを真島は興味深そうに見つめ、手を伸ばした。
「これが約束の報酬か。なかなか良い出来だな」
プリンテゴチゾウはくるくると回転しながら真島の手に収まった。
「じゃあ、俺は行く。もし気が変わったら話をしようぜ」
真島が立ち上がる。
「じゃあな、坊主。気が変わったら……」
真島が立ち上がり、プリンテゴチゾウをポケットにしまう瞬間だった。
「確保!!」
「わっ!?」
ドアが吹き飛ぶような勢いで千束が飛び込んできた。続いてたきなも冷静に入室する。
「あれ、千束達?何時の間に帰ってきたの?」
「いやいや、ここ、私の家でもあるから!いきなり敵の親玉を招き入れてるんじゃないよ!」
千束が指差しながら叫ぶ。たきなは呆れた表情で腕を組んでいた。
「全く、ショウマ君は少しって」
そう言っている間に、真島は。
「じゃあな、リコリスに坊主!」『インビジブル・ゼリー!』
鳴り響く音声と共に、真島は既にヴラムに変身していた。
そのまま、窓の外から、その身体を透明になりながら、その場を去って行った。
ゼンゼロから出る陣営は
-
邪兎屋
-
白祇重工
-
ヴィクトリア家政
-
特務捜査班
-
カリュドーンの子