あれから数日が過ぎた。ショウマ達が「ひだまり」で過ごした穏やかな時間は、まるで嵐の前の静けさだったかのように、文月学園周辺には奇妙な事件が頻発し始めていた。
最初は些細な変化だった。
例えば、いつものように授業中に居眠りをしていた吉井明久が、先生に当てられても全く起きず、教科書を開いたまま微動だにしなくなった。
まるで「授業を受ける」というプログラムだけが動き続けているかのように。
あるいは、坂本雄二が教室の隅で腕を組み、目を閉じたまま同じ「フッ……」という冷笑を数分ごとに繰り返すようになった。
また、木下秀吉は舞台の稽古中でもないのに、決まったセリフを抑揚なく延々と呟き続けるなど、行動が単一化し、意思が感じられないという共通の症状を見せていた。
特に秀吉の症状は顕著で、本来の演劇に対する情熱や豊かな表情は失われ、人形のように同じ動作を繰り返す姿にクラスメイトたちは戸惑いを隠せなかった。
「おかしいわね……みんな、まるで誰かに操られてるみたい」
喫茶リコリコに集まった千束が、心配そうに眉を寄せる。
「あの『ひだまり』の後から、この異常行動が起き始めたんですよね?」
たきなが冷静に状況を分析する。
「うん……確かに」
ショウマも不安そうに頷いた。
その時、店の奥からクルミがひょっこり顔を出した。その手にはタブレット端末が握られている。
「ふむふむ……。面白いデータが出たぞ」
「クルミさん?」
「ここ数日で起きた『異常行動』の発生場所と時間帯を分析してみた。どうやら、特定の人物が関わっている可能性が高い」
クルミがタブレットを操作すると、地図上に点がプロットされていく。それは文月学園を中心とした範囲で、規則性なく散らばっているように見えた。
「だが、よく見ろ。この点と点を結ぶと……」
クルミが画面を拡大すると、ある共通点が浮かび上がってきた。点が集中している場所は、かつて酸賀が設立した研究所のあった場所や、その周辺区域だった。
「酸賀……?」
ショウマの脳裏に、あの陽気と狂気な科学者の顔が浮かんだ。
その頃、ショウマは街中で偶然、その「黒ずくめの男」を目撃していた。
黒いフード付きのコートに身を包み、顔を隠した男がいた。
その男に疑問に思っていると、男の手に持っていたのを見て、驚きを隠せなかった。
「ねっねぇ!あれって」
「なんで、ベイクマグナムがっ」
その銃が、そこにあるのか、疑問に思う。
「けれど、決定的だね、これが吉井君達の様子を可笑しくさせた原因だって」
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子