フルコースとライダーと学園生活   作:ボルメテウスさん

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もう一人のガヴ

儀玄の指先から放たれた青白い光がショウマを包み込む。一瞬の閃光の後、広間の中央に立つのは――

 

「これは……!?」

 

ショウマ自身の姿。

 

唯一異なるのは赤く燃える双眸だけだ。

 

「ガヴ……だけど」

 

千束が目を見開く。

 

「ショウマくんと違う……!」

 

具現化された影がゆっくりと構えを取る。その佇まいは明らかに攻撃的だ。

 

「ショウマ」

 

儀玄の声が冷たく響く。

 

「お前の中に眠るグラニュートの本能だ。これを乗り越えなければ先はない」

 

「乗り越えるって……」

 

「つまりは」

 

儀玄が刀を鞘に収めながら告げる。

 

「この影と戦い、打ち負かせということだ」

 

「えぇっ!?」

 

ショウマの顔から血の気が引く。

 

「本気ですか儀玄さん!?」

 

「冗談ではない」

 

儀玄の瞳が鋭く光る。

 

「さあ始めろ」

 

その言葉と共に影が動き出した。

 

「試合開始!」

 

儀玄の掛け声と同時に二体のガヴが激突した。

 

金属同士が激しく擦れ合う音が広間に響く。

 

「はぁ!」

 

ショウマは、瞬時に、ガヴブレイドを振るう。

 

その攻撃に対して、眼前にいるガヴを器用に受け流す。

 

そして、その流れを汲むように斬撃が襲いかかる。

 

その速さに、ショウマは少し驚く。

 

だが、それだけで終わらせはしない。

 

ショウマは、瞬時に、後退。

 

そして距離を取る。

 

しかし、赤い瞳のガヴは距離を詰めて来る。

 

その手に握られているガヴブレイド。

 

その攻撃を受け止めたのは、ショウマのガヴブレイド。

 

ギリギリと刃同士が押し合い拮抗する。

 

「くっ……!」

 

ショウマは苦悶の表情を浮かべる。

 

対する影のガヴは一切の表情を変えない。ただ淡々と攻撃を繰り出してくる。

 

その姿はまるで無機質な機械のようだ。

 

「これが、ショウマ君のグラニュート本来の力」

 

「凄い」

 

そう、二人は呟く。

 

しかし、儀玄は。

 

「…そうだな、確かにあれは、今の奴のグラニュートとしての力だな」

 

まるで意味深のある言葉を述べる。

 

そして、ショウマは、更に追加のガヴブレイドを構成させる。

 

だが、それはガヴブレイドのみならず。

 

右脚には、ドレッシングアームズを纏う。

 

「なるほど、武装を纏う。なるほどな」

 

儀玄は、その光景を見て頷く。

 

しかし、儀玄は内心で驚いていた。

 

今のガヴの状態は、本来ならばありえないのだ。

 

ショウマは、ガヴブレイドを手に持ちながら更に駆け出す。

 

そして、ガヴブレイドを手に持って斬りかかる。

 

その斬撃に対しては、影のガヴは同じくガヴブレイドを使って防ぐ。

 

「ショウマ君……」

 

そう、心配そうにたきなは呟く。

 

しかし、ショウマは攻撃を仕掛ける。

 

その度に何度も斬撃を当てていく。

 

だが影のガヴは全てを回避していく。

 

だがそれは偶然ではなく必然的であるかのような動きであった。

 

まるでプログラムされたロボットのように正確無比であるのだ。

 

だが、同時に。

 

(本来は、ショウマ自身の力のみ。だが、あの動き。まるでショウマに鍛錬させているように見える。そして、これまでの情報を考えれば)

 

儀玄は、その正体を理解して、頷く。

 

「ある意味、これも愛という訳か」

ゼンゼロから出る陣営は

  • 邪兎屋
  • 白祇重工
  • ヴィクトリア家政
  • 特務捜査班
  • カリュドーンの子
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