ショウマ達がお菓子の家を堪能した後、満足げな表情で後片付けを始めた。壁や屋根の欠片が床に散らばっているが、その一つ一つが輝いて見える。
「楽しかったなぁ。みんなで作るってこういうことなんだね」
ショウマが嬉しそうに言うと、千束が笑いながら掃除用具を手に取った。
「でもさ、大統領の件忘れてない?まだ解決してないんだからね!」
「そうでした……」
たきなが現実に戻されて少し落胆する。
ショウマはお菓子の欠片を集める手を止め、遠くを見つめた。
「次は本番だ。大統領と決着をつけないと」
「そのためにはまず侵入方法を考えなきゃね」
千束が問題提起する。
「大統領府は厳重警備で、正面突破は不可能。裏口もすべて封鎖されているはず」
たきなが冷静に分析する。
「そもそもあの建物の内部構造自体が謎なんだよね」
ショウマが思案顔で言うと、千束が突然立ち上がった。
「よし!プランBだ!」
「プランB?」
「地下通路よ!かつて使われていた古いトンネルがあるって情報を入手したの」
千束が得意げに資料を取り出す。
「このトンネルなら直接大統領室まで行ける可能性があるわ」
「それって本当に安全ですか?」
たきなが疑問を呈する。
「うぅ、分からない」
ショウマは苦しそうに言う。
「大統領府の地下はグラニュート達の縄張りになっている。危険すぎるかもしれない」
たきなが慎重に指摘する。
「でも他に選択肢はないんじゃない?」
千束が強気に押し返す。
ショウマはしばらく考えてから決断した。
「行ってみよう。どんな危険があろうとも」
その時だった。
「地下に行く事はお勧めしない。お前達は死ぬ事になる」
突然聞こえた声に3人は振り返る。
そこには。
「にっ西村先生!?」
「なんでここに!?」
「ここはグラニュート界のはずでは……」
3人が驚愕する中、西村は平然とした表情で近づいてきた。
「お前達に警告するために来た。あの地下通路は罠だ」
「罠?」
「ああ。大統領が仕掛けた巧妙な罠だ。それを知らないで侵入すれば全滅することになる」
ショウマが興奮気味に問いかける。
「先生!グラニュート界のこと知ってるんですか?」
そうして、驚いている最中。
「・・・ショウマ、お前を死なせない為だ。それに、どうせここで止めて行くつもりだろ」
「どういう事ですか?」
呟いている間にも、西村は自分のスーツのボタンを開ける。
そして、そこには。
「えっがっガヴ!?」
「もしかしてっ」
それと共に西村の身体が変化し、その正体が露わになる。
「西村先生がグラニュート!」
「あなたは一体」
それと共に、その正体を口にする。
クジラとカエルの中間のような顔をした大柄な姿が特徴で、後頭部からは長く白い髪を編んで2つに垂らし、首元を大きめの襟巻きで覆っている。
「・・・ワシの名はデンテ・ストマック。ショウマの叔父じゃ」
8月8日、次回作予告予定
ゼンゼロから出る陣営は
-
邪兎屋
-
白祇重工
-
ヴィクトリア家政
-
特務捜査班
-
カリュドーンの子