「俺のクローン」
「そうだな、お前も知っているように、これまで何人もの失敗作が生まれた。彼らの研究データと共に、俺には数多くのグラニュートの細胞が埋め込まれている」
眼前にいるカリエスは、その口を開きながら語っていく。
自身がいかにして誕生したのかを語るように。
「俺はお前のクローンでありながら、より強くなるために様々なグラニュートの要素を取り入れられているんだよ」
「それによって得た力は想像以上だった。俺自身ですら信じられないほどのパワーやスピードを持つようになった」
「当然だろう?元々はお前の能力なんだからな。それを強化した上でさらに別の要素まで加わっているんだぞ?」
「だが、まだ足りないんだ。もっと強くなる必要がある」
「その為にはお前の存在が必要不可欠なんだ」
「・・・どういう意味だ」
ショウマは目の前にいる敵の言葉に嫌悪感を感じていた。
この男の目的は何なのか。
そして自分を利用するつもりなのか?
「簡単な話さ。オリジナルを超えなければ意味はない。その力で、お前の悲願である大統領を討伐してやるさ」
それと共にカリエスの腹部にあるガヴに変化が起きる。
ガヴは、赤い模様が入る。
それを見たカリエスは、そのままガヴをそのまま動かす。
「変身」『ホラー! デストロイ!!』
その音声が鳴り響いた。
カリエスの身体は、ゆっくりと変化していく。
先程までの白い装甲が腐って溶け落ちていき、黒いヘドロエフェクトが新たに纏わりつき始める。
その姿はまるで虫歯が進行し、ついに虫歯菌が剥き出しになったかのようだった。
「これは……!」
ショウマはその変貌ぶりに息を呑む。
マントが展開され、禍々しいオーラを放つ新しい装甲。
複眼には紫と赤が入り混じり、鋭く光っていた。
「くくっ、これが新しい力だ」
カリエスの声は低く重く響き渡る。
まるで地獄の底から響いてくるような恐ろしさを持っていた。
ショウマは一歩後退しながらも、ガヴブレイドを構え直す。
「どんな姿になろうと……俺は負けない!」
「面白い。ならば試してみるといい!」
次の瞬間、カリエスが猛然と突進してきた。
先程とは比べ物にならない速度だ。
ショウマは咄嗟にガヴブレイドで受け止めるが、その衝撃で地面が大きく陥没する。
「くっ……!力が倍増してる!」
「当然だ。この姿は全てにおいて前段階より強化されている」
カリエスは嘲るように笑いながら続けざまに攻撃を仕掛けてくる。
爪こそなくなったものの、その代わりに拳からは猛烈なエネルギー弾が放たれる。
ショウマは必死に回避しつつも反撃のチャンスを探る。
しかし、その動きは全て読まれているかのように防がれてしまう。
「どうした? その程度か?」
「ぐっ……!」
ショウマは苦悶の表情を浮かべながらも反撃を試みる。
ガヴブレイドを振り下ろすが、カリエスは軽々と躱してしまう。
逆に背後から蹴りを入れられ、吹き飛ばされる。
「まだまだ行くぞ!」
カリエスは追い打ちをかけるように突進してきた。
その勢いに押されながらもショウマはどうにか体勢を立て直す。
「ここまで力が違うなんて……!」
「言ったはずだ。私は強化されているとな」
カリエスは余裕の笑みを浮かべながら言い放つ。
そして再び猛攻を開始した。
ショウマは必死に抵抗するが徐々に追い詰められていく。
(このままではダメだ……何か手を考えないと!)
ショウマは頭の中で思考を巡らせる。
しかし、答えが出る前にまたもや強烈な一撃を受けてしまう。
「終わりだ」
カリエスがとどめを刺そうとしたその時。
「終わりじゃないだろ」
聞こえた声、それと共に、ショウマの眼前には赤いバリアが現れ、防ぐ。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子