たきなとジープの戦いが始まった。
ジープは身軽な動きでたきなの周りを旋回し始める。
そして、二刀流の短剣を巧みに操りながら、たきなに接近してきた。
ジープは両手の短剣を交互に振るい、たきなに襲いかかる。たきなは冷静にその動きを見極め、ヴァレンバスターで受け流していく。
「ふん……なかなかやるじゃないか」
ジープは挑発するように笑いながらさらに攻撃を続ける。
たきなは相手の動きを完全に読み切っていた。
ジープの攻撃パターンには隙がありすぎるのだ。
「でも……遅いですね」
たきなは反撃のタイミングを計っていた。ジープが右足を踏み出した瞬間、その隙を見逃さずヴァレンバスターを構える。
「!?」
次の瞬間、たきなの銃口から青白い光弾が放たれた。
それはジープの胸元を正確に捉え、衝撃で吹き飛ばす。
「くっ……!」
壁に叩きつけられたジープは呻き声を上げる。
だがすぐに立ち上がり、怒りに満ちた表情で再びたきなに向かってきた。
「この人間風情が……!」
「私はただの人間ではありませんよ」
たきなは冷静に応じる。その瞳には揺るぎない決意が宿っていた。
「私は、ショウマさんの義理ですけど、妹という事になっていますから」
「赤ガヴの妹?人間だけど、頭可笑しいんじゃないの?」
「さぁ、けど、私は素敵なお兄さんだと思いますよ。私自身、本当の家族は知らないから。だからこそ」
そう、ヴァレンバスターを構えながら、たきなは冷徹な瞳でジープを睨み付ける。
「貴女は憎悪しか感じない。それはきっと、誰からも愛されなかったのでしょう」
「うるさい!!」
ジープは怒り狂ったように叫びながら、二本の短剣を振り回す。その速度は凄まじく、普通の人間なら簡単に切り刻まれてしまうほどの威力があった。
しかし、たきなはまったく怯まずに身を翻す。
「なぜですか?」
たきなは銃口を向けたまま問いかける。
「あなたはどうしてここまで執拗にショウマさんに拘るのです?」
「決まってるでしょ!あいつは私のすべてを奪った男なんだよ!!」
ジープは歯を食いしばりながら答える。
「私の、半身を奪った赤ガヴを許せる訳ないでしょうがぁ!!」
ジープの怒りに満ちた叫びと共に、二刀流の短剣が嵐のようにたきなに襲いかかる。その刃は空気を切り裂き、金属音を立ててたきなの持つヴァレンバスターの表面を掠めていく。
「くっ……!」
たきなはわずかに体勢を崩し、一歩後退する。だが、その双眸は一切の迷いを見せない。逆境の中でも研ぎ澄まされた集中力で、ジープの一挙手一投足を捉えていた。
「終わりだ!死ねぇ!!」
ジープがトドメとばかりに大きく踏み込み、渾身の力で短剣を突き出す。
その刹那――
「させません!」
たきなは冷静にヴァレンバスターの大顎のようにダイナミックに開閉することで。
『チョコ!』
電子音声が響き渡った。
次の瞬間、ヴァレンバスターの銃口から、まるでチョコレートフォンデュのような濃密なエネルギーが凝縮され、一条の強烈な青白いビームとなって放出された!
「なっ……!?」
予想外の攻撃パターンにジープは目を見開き、咄嗟に防御しようとするが間に合わない。
ビームは正確にジープの胸部に直撃し、凄まじい衝撃が走る。
体が火花を散らし、ジープは悲鳴を上げる間もなく後方へと吹き飛ばされた。
「ぐあああああっ!!」
鈍い音と共に、ジープは数メートル先の床に激しく叩きつけられた。
「ふぅ」
そう、ゆっくりと息を吸いながら、その戦いに勝利した。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子